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2006年03月27日

イーオン・フラックス/ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!

久々の映画館はしご。

「イーオン・フラックス」(カリン・クサマ監督)は、先に残念だったところだけ挙げておくと、まず見た目も含めた世界観の構築がこの手の映画にあり勝ちな範疇に収まってしまっていたことと、独裁者兄弟が服装以外(つまり顔)普通のいい人みたいな感じだったことか。

前者については、MTVのアニメから生まれた実写映画というところでもうちょっと外した感じを期待していたのだったが、あと一歩で「マトリックス」門下の優等生、みたいな印象であった。後者については、ほんと普通の兄ちゃんがコスプレしているみたいにしか見えず、近未来の特殊な状況下にある世界を統治している人たちには思えなかった。

あとついでにいえば、ラストシーンは動物がわーっと出てくると面白かったなー。詳しく書くとこれから観る人には興醒めになるだろうから、なんか説得力のない言い方しかできないが、実際に観るとご賛同いただける方もいるのではないかと思う。

まあでも、そうだったらもっとよかったな、ということで、全体的には面白かったでした。シャーリーズ・セロンやソフィー・オコネドー(「ホテル・ルワンダ」など)のアクションは笑いどころも含んだカッコよさがけっこう満載で、私的には尻映画の傑作として高く評価したい。

#尻映画とは、キャサリン・ゼタ・ジョーンズの「エントラップメント」とかアンジェリーナ・ジョリーの「トゥーム・レイダー」のような、美人女優の尻が専ら印象に残る映画のこと。最近尻の話題が続くなー。

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「ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!」は、ニック・パークに加え、シリーズ作「ペンギンに気をつけろ!」「危機一髪!」でアニメーターを勤めたスティーブ・ボックスが共同で監督。またアードマン作品としては、「チキンラン」(ニック・パーク監督)に続くドリームワークスとの共同製作である。なんとなくちょっとアメリカンな感じがしたのは、まあ、ドリームワークス参加という先入観の所為だろう。

ウォレスの発明のバカバカしい可笑しさという設定部分の面白さはすでに知ってしまっているのでそれほど大笑い、でもなかったが(もちろんシリーズ未見ならかなり笑えるはず)、小ネタの数、切れ味、間のよさは相変わらずで、期待通りの楽しさであった。「ヴェジタリアン・ホラー」というテーマ、満月の夜に変身するのが×××(一応伏せとく)というモチーフも可笑しい。

あと本作ではクレイ・アニメーションだけでなくCGも結構使われていて、それだけ聞くと「CG使ったらどうにでもできるじゃん」と思い勝ちだが、実際に観てみるとあまり気にならなかった。というか、CGのシーンはその絵しかない、というはまり方だった。よかった。

2006年03月20日

MORPH THE CAT/Donald Fagen

ドナルド・フェイゲン久々のソロ・アルバム。「KAMAKIRIAD」以来13年ぶり。「The Nightfly」から数えれば四半世紀でソロ三部作完成、ということらしい。今月末には日本盤が出るらしいが、いろいろ話を聞いた挙げ句^^、待ち切れずに購入。

で、今日の朝に一回、夕に一回聴いてはまる。例のごとくのコード感やいくつかの曲で聴かれる妙なオブリガード(しかし曲に無駄なくぴったりはまっている)などのアレンジ・センスに耳を捉えられたほか、キース・カーロックの、毎小節の二拍めと四拍めのちょうどそこしかないポケットにすとんすとんと落ち続けるタイトなスネアがとても気持ちいい。都会に暮らす者の心の隙間を埋めていくかのようなドラミングだ。

かどうかはわからないが、なんかそういうことを言ってみたくなったので言ってみた。しかし実際、都市生活に寄り添う形で存在する類いの音楽だと思う。仕事帰りに一杯か二杯やる酒場にこういうバンドが入っているのが珍しくないような状況なら、妙な気苦労の多い忙しない毎日も、もう少し味わいが深くなるのではないか。

なんていうのは非常に贅沢な夢想だが、そういう夢想がまったく非現実的でもないと思える無駄のなさ、非ゴージャス性がこの中毒性を醸し出していると思うのだがどうだろう。うーん、なんかせっかくだから洒落たこと書いてみようとして自分でもわけがわからなくなってきた案配だが、ドナルド・フェイゲン自体は四半世紀以上ほとんど同じようなことを続けてきてここに至るので、実は敢えて語る必要もなかった。名人芸衰えずとだけいえばよかったのかな。とにかくよいです。日本盤じっと待たずにさっさと買って聴いてよかった。

2006年03月19日

キングサラマンダーズ・スイング in 新宿ピットイン

梅津和時率いる・・・なんといったらいいのかな? 会場の新宿ピットインのサイトのスケジュール表には「ハード・グルーブ・ユニット」と書いてある。全体的にはラウンジ・リザーズを思い出した。

テナーサックスの片山広明(モロ師岡似)と、ギターの斉藤良一(社長と呼ばれている)のプレイがユニークで大層面白かった。また別のバンドでも観てみたい。あとベースプレイヤーが二人いて、うちの一人の上村勝正はいわゆるベースパートなのだが、もう一人の藤乃家舞は「ベースを使った勝手な演奏」をしていて、これも非常によい。ベースをギターアンプにつないでいた所為か、コードを埋めるようなプレイのときにコードは響かず左手のチェンジのときの弦をこする音だけが聞こえたりしたが、それはそれで不思議な音響だった。クハラカズユキのドラムがなんか3本のサックスに埋もれてしまっていたのは、会場の音響設計の所為かな。

スカパラ谷中も参加していて、メインを任された曲のプレイがよかったが、曲名失念。ごめん。「Love revolutions なぜ彼女は連絡が取れなくなったのか」だったか。ちなみにこのバンドの曲名は、全部谷中が命名しているとのこと。「女と哲学」とか。

梅津和時は、個人的には早川義夫復活のときの演奏がベストなのだが、それに比べるとちょっと丸く、優しい印象だった。もちろん、演る音楽の音楽性にもよるのだと思うが。今週24日金曜日、やはりピットインでその早川義夫とのデュオなので、楽しみである(付記:結局行けなかった)。

2006年03月05日

コンゴトロニクス2

今日、何枚かCDを買ったが、一番衝撃的だったのがこれ。

アフリカはコンゴのマクシルという民族音楽を、ただただ「音を遠くに届かせたい」という理由だけで楽器の金属化、電気増幅化を図ったという代物。今まで耳にしてきたコマーシャルなアフリカ製ポピュラーミュージックとは一線を画す音楽である。民族音楽が、なんとかと融合したりなんとかに取り込まれたりするのではなく、そのままテクノロジー(というか電気)に直結されたところこが非常に面白い。

付属のDVDの、ハンディDVカムで撮ったような各バンドのパフォーマンスの様子も、なんだか夢に出て来そうなインパクトだ。なんだかみんな、電気系統は手作りだし、その辺で拾って来た金属などを叩いてたりバネをこすったりしている。

ちなみにこの音楽(の電気化)を始めたのは、マワング・メンギエディというおっさんらしいが、このアルバムにはマワング率いるコノノNo.1のほか、8バンドを収録。またすでに、コノノNo.1のアルバム「コンゴトロニクス」も発売中だった(未聴)。

2006年03月03日

En Vogue in Cotton Club

そんなに熱心なリスナーではないのだが、音楽評論家吉岡正晴氏のSoul Searchin'で褒めてたのと(この人が褒めていると聴きたくなる。褒め上手)、来月ファンクブラザースも来るというハコを見てみたくて、時間が空いたので行ってみた。

で、このCotton Clubなるライブハウス、イザベラ・ロッセリーニが歌ってると似合いそうな感じの内装で、平土間みたいなところにテーブル席が並び、ステージ下手と正面の平土間を巡る一段高くなったところに、ちょっと値段の高いボックス席がある。ステージ上手側(入り口側)には、カウンター席が並ぶ。

昨日はこのカウンター席の一番入り口側、つまりステージを斜め右に見下ろすような位置(野球場でいえば、三塁側スタンド席という感じか)で観た。場所的に(店員の出入り口に近いので)背中に人の動きを感じることが多いが、それを除けばこの店だと、ベストポジションのように思う。

客層は、なんかみんながんばってる感じで面白い。男は丸の内サラリーマン風が中心でスーツ姿が多いのだが、社用族(?)みたいな感じの集団も見かけるのは土地柄か。女はこの日のために仕事を休んだか、一度会社から家に帰ったか、もしくは会社に着替えを持ってきたかという風情で、肩/背中出し率が高い。あとはまあ、こういう場所には珍しくない音楽芸能業界風がちらちら。薄暗い店内でサングラスかけてたりする人を眺めるのは久しぶりだったので、なんか新鮮であった。

飲食物は高級風で、ハウスワインをデキャンタ(350ml)で頼むと2500円から。昨日はこれを2本と山百合豚(だったと思うが。結構うまかった)のハムを頼んだら、お会計は見物料と〆て15750円でした。

まとめると(まとめなくてもいいのだが)、ブルーノート・トーキョーをちょっとぎゅっと小さくして、その分値段の高さや客層の濃さが凝縮されたという感じかな。

で、肝心のライブの模様は、上述のホームページに詳しいし、この日はブレンダ・ヴォーンの飛び入りこそなかったが雰囲気は書いてあるまさにその通りだったので、そちらをお読みいただきい(というか、せっかくいいレビューがあるので、改めて書くの面倒になってきたので)。En Vogueの3人は、ジーンズ姿で尻がでかくて、都会の下町女風ながら少し土の匂いも感じられて、たいそう素敵でした。あと、客いじりがうまいなー。ショウとして楽しんだ深さを敢えて計量してみると、会計は高くはなかったと思う。

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