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2006年08月27日

WORLD BEAT 2006

呼び屋(って差別語?)のプランクトン主催のイベント。日比谷野音にて、出演は渋さ知らズオーケストラ、Rovo、そしてアフリカはコンゴからマワング・ミンギエディ率いるKonono No.1。渋さ知らズも含め、全部観るのはじめてのバンドである。

開場直後の午後3時過ぎに日比谷公園に着いて、ビールでも仕入れておこうとしていると、すでに開場からは大音量の演奏が聴こえる。あれはなんだと係員に尋ねると、渋さ知らズのサウンド・チェックだという。とりあえずビールとお好み焼きを抱えて中に入ってみると、いきなり音がでかくて圧倒される。トロンボーン2人、トランペット1人、サックス6人(だったかな? もっといたような)、ドラムが3人にパーカッションが2人、ギターが2人、ベースが1人、コーラスが1人、バイオリンが1人ほか。

オフィシャルページ見たらこの日のメンバー載ってたので、コピー&ペーストしておきます。片山広明/佐藤帆/泉邦広/川口義之/小森慶子/立花秀輝/鈴木新/鬼頭哲/吉田隆一/北陽一郎 or 佐藤帆/辰巳光英/ 高橋保行(仮)/室舘彩/関根真理/松/つの犬/磯辺潤/ヒゴヒロシ/ファンティル/齋藤良一/大塚寛之/太田恵資/岡村太/渡部真一/小山なおこ/さやか/ペロ/東洋/ちえ/しも/たかこ/不破大輔

で、サウンド・チェック終了とともにビール一本干したので、会場内の売店でお代わりを求めているとなにやらざわめき、客席のほうを見ると、ホーンセクションの何人かが客席で演奏を始め、加えて白塗り(ひとりはグレー塗り)ほぼ全裸(女二人はトップレス)の前衛ダンサー4人がクネクネ踊りを始めていた。慌てて席に戻り、前衛舞踏を眺めながらバンドの登場を待つ。と、間もなく一曲め、片山広明をフィーチャーした「マーシー・マーシー・マーシー」が始まる。そして前衛舞踏に加えて、セクシー・ダンサー2人も登場し、MCがねじり鉢巻に法被に赤ふんどしの、何故か漁師に見える男だったりして、ステージはなんとも不思議な絵になる。

そっから先は曲名知らないが、約1時間、これぞ狂熱といった演奏で、たいそう興奮した。演奏技術的に上手いことはもちろん上手いが、音のでかさ、迫力というものが音楽にとってどういう按配で必要なのかがよくわかった気がした(鬼頭哲も参加しているし、もうジョイントしてるかもしれないが、東京中低域と共演するとさらにすごくて面白いかもと思った)。

楽曲的にはこれはザッパだと思ったが、どうだろう。また観たいなあ。疲れるから年に一回くらいでいいが。

Rovoは、ポイントがよくわからなくて、寝てしまいました。すみません。

意外に少人数だったのがKonono No.1。パーカッションが3人(スネア+シンバル、名前わからないがコンゴの太鼓、カウベル)とリケンベ(親指で鍵を弾いて旋律を奏でる楽器。ムビラなどのちょっと大きいやつ)が3人。ときどき現れては去っていくダンサーが3人。もちろんリケンベは電気増幅されて、めちゃくちゃ気持ちよく歪んでいる。ボーカルも時に歪む。

拾い物だというボロいスピーカー(丸い拡声器型)と、「CE SOIR AVEC L'ORCHESTRE FOLKLORIQUE KONONO NO.1 DE MINGEIDI LA TORNEE JAPON」(綴り間違ってるかも)と書かれた手作りの看板が微笑ましくもカッコよい。

演奏はパーカッションのアンサンブルに、ファズ・リケンベの単旋律3本が絡み合って独特のグルーブを生んでいく、という感じで、曲はどこが切れ目かわからず1時間半ほどのステージで「曲が終わった」とわかったのは1ヶ所のみ。

しかし、だからか、野音を包み込むかのように幾筋もの渦が渦巻いたようで、前に押しかける奴、一番後ろでステージを観ずに跳ね回る奴、階段を昇り降りする奴、なんだかよくわからないがひたすら呑む奴、大の字になって寝る奴など、会場内は大変なことになっていた。面白い。

まあでも、フランス語のMCに混じってたどたどしい日本語で「タッテクダサイ」「オドリマショウ」と繰り返し言われると、そうせざるを得ないというのもある。しかし日本でのライブははじめてのはずだし、日本人がそんなに親しんでいる音楽ではないはずだが、それだけ日本人のどこかに触れる何かを持った音楽なのだろうか。それとも日本人のほうがもう何でもよいという状況になっているのか。私も自然と、そこそこ踊り狂ったのだが。

アンコールは3バンドの共演。これはこれで面白かったが、Konono No.1は実はリケンベと打楽器だけのアンサンブルのほうが面白いのでは。渋さ知らズのホーンが入ると、全体にただやかましいだけだった気が、あとで考えるとした。

さてKonono No.1、東京は次は9/5(火)渋谷クラブクアトロ。聴いてなんだか理解する前に渦に巻き込まれるような珍しい心地よさを味わえるし、次いつ来るかわからないし、ぜひ観に行くことをお薦めしたい。

2006年08月26日

圓丈白鳥親子会

浅草東洋館にて。実はこの師弟の二人会ははじめてだという。幕が上がるとこの日の出演者である圓丈、白鳥、ぬう生が登場し、3人ともハンカチで顔の汗拭いている。馬鹿馬鹿しくて笑う。

しかし圓丈が「私は高座で40年間手ぬぐいで顔の汗拭いているけど、一度も話題になったことがない」といっていたが、確かになんで今さらハンカチで顔拭くだけであんなにみんなしびれたり注目したりするのだろうか。

それはともかく、前座はぬう生で「シンデレラ伝説」。こないだの末広亭の白鳥のとは違った面白さ。個人的には、この人の芸風は結構好きかも。落ち着いた昇太みたいな印象。

続いて白鳥で「脳ミソ一家 あたま山の決闘」。脳ミソの欲望のままに飲み食いされて過労死寸前の内臓たちが、脳幹、前頭葉、脳下垂体などのやくざな快楽主義者の脳ミソ一家と、主の頭の上で闘うという一席。適度に人間批判のにおいもするが全体的には非常に馬鹿馬鹿しく、内臓同士の会話や内臓たちと脳ミソの言い争いもよくできていて、これは面白い。「赤ん坊になる」という伏線の張り方もはっとさせられて見事。話の作り方がうま過ぎて感動する。白鳥らしい一作。

圓丈は「ランボー怒りの脱出」。同名アクション映画を、落語の所作の型で演るという、これはただただ馬鹿馬鹿しいだけの一席。これも大いに笑う。

中入り後は師弟ネタ交換で、白鳥が「パパラギ」、圓丈が「江戸っ子カーナビ」。この二席はお二人ともちょっと消化不良の感ありで大爆笑とはいかなかったが(白鳥のほうが消化していたか)、悪戦苦闘する名人を観るという愉しみはあった。

2006年08月13日

出雲

古代出雲歴史博物館を見物してきた。

飛行機の切符が取れなくて諦めていたが、結局、ほぼ当日になって飛行機キャンセル待ちが出たという連絡をメールでよこしてきたので、すぐに切符を購入してしまったのである。なんとなくオレオレ詐欺に引っかかったような心持もする。

で、土曜日にJR出雲市駅付近で一泊、翌日曜日にまず出雲大社にざっくりとお参りしてから、お決まりの出雲蕎麦いただいて、鳥居の正面右手の坂をだらだら下って博物館到着。





出雲大社関連のほか、日本神話、昔の島根、「出雲国風土記」の世界、島根で出土した青銅器と金色の大刀の展示、などで構成されるらしいが、正式オープンまでまだ半年以上あるこの日は(いうまでもなく)展示物はまだほとんどなく、触れ込みどおりに13世紀頃の出雲大社本殿の復元案模型を中心に見物した。

13世紀頃の本殿は、文献などによれば地上48mの巨大木造建造物だそうで、その情報に加えて、割と最近見つかった当時の柱の大きさから構造などを推測して拵えたものだが、5人の建築家(名前控えるの忘れた)それぞれに自分の理屈があり、高さも構造も異なる5体の模型が展示されていた。すでに論争が開始されているらしい。

という話をしてくれた、春風亭昇太似の学芸員の解説は面白かったが、うーん、まあでも、模型を見る限りでは、いずれもこれという決め手につながるような迫力に欠けるか。私はどちらかというと歴史の真実云々より面白がりにいったので、その意味ではどれでもいいけど、というのが正直な第一印象。大きいほうが面白いという点で、108mにおよぶ階段を持つ復元案に一票を投じておきたい。

なおこの復元案のみ、1/10スケールの模型も展示されていた(他は1/50スケールのみ)。それは大きいだけあって、なかなかの迫力。

と思いながら、いったん鳥居に戻ってから参道を一畑鉄道の出雲大社駅のほうにぶらぶら下り始めて、左手に「雲太」というギャラリーがあったので覗いて見たら、そこにも古代神殿の1/10スケールの巨大模型が。聞けば松江工業高校建築科の学生が、件の柱が発掘される前に文献だけを頼りに作ったものだという。なんか素朴で荒削りで古色を帯びている分だけ、歴博の模型より迫力がある。

またそこの係員に話を聞くと、古の本殿というとみんな高床式という前程で語ったり模型を作ったりするが、千木(社殿の屋根の両端の所で、交差し高く突き出ている部分)まで入れて48mだから、千木が長くて床がそんなに高くないという推論も成り立つはず。そこを看過した論争が繰り広げられている歴博の試みは、片手落ちの感は否めない、と力説される。理屈以前に、歴博の存在や活動を快く思っていない感じがひしひしと感じられたのだが、なにか深い事情でもあるのだろうか。

そんな次第で、なんとなく宙ぶらりんな気分のまま参道を下り、旧国鉄大社駅を見物してから一畑鉄道で出雲市駅まで戻り、バスで空港に出て東京に戻る。









ちなみにバスが出るまで時間が余ったが、駅周辺の店もまだ開かないので仕方なくJR出雲市駅構内の蕎麦屋に入ってみたところ、酒も飲めてこざっぱりしたつまみもあり、割子蕎麦も出せば締めに宍道湖のしじみ汁が用意されているわで、立ち食い蕎麦に毛の生えたようなものかと思ってたら意外に優秀だったので驚いた。

あと、空港に向かうバスから眺める田舎の風景には、何故かサム・クックの「A Change is Gonna Come」がよく合うなあ。

2006年08月11日

シーラEはEラシー

丸の内コットンクラブにて、シーラE率いるC.O.E.D(Chronicles of Every Diva)のライブを見物。

シーラEはドラム・キットに座る。DWのシャンパン色の4点セットで、低めにセットされ地面に平行に置かれたシンバルが、チャイナ入れて4枚と割とオーソドックスなセット。ただしティンバレスと(多分)ローランドのデジタル・ハンド・パーカションもセットされていた。

で、んもう、めちゃくちゃカッコいい。一曲目はファズ・ベースが絡む重たい8ビートのロック・チューン 。と思いきや、一曲目からいきなりシーラEのドラム・ソロが炸裂。もうそのpro markのスティックで叩いて、叩いて、という感じである。

ちなみにメンバーは、ギターがキャット・ダイソン、ベースがロンダ・スミスのNew Power Generation出身コンビ。あとキーボードは、Baby Faceとの競演歴で知られるカッサンドラ・オニール。昔からガールズ・バンド好きではあるが、こんなカッコいいのは観たことない。

いやガールズというか徒な年増か。まあいいやどうでもカッコいいいから。

メンバー各々が同じくらいの比重でリードを取りながら、ライブはぐいぐい進む。みんなめちゃくちゃ芸達者である。途中シーラEのマネージャーの女の子が登場して歌ったりするのも楽しい。

そして、最後は案の定「グラマラス・ライフ」。シーラEはドラム・キットからティンバレスに移動。曲が始まる前に、(多分)裸足でペダル踏んでたシーラEがヒールに履き替えたのにグッと来る。ああもう。

確か日曜日までだが、時間があればぜひ見物をおすすめ。つまらなかったらライブ・チャージを私が返しましょう(またかい)。でも今回はどうつまらなかったか、レポート要求するけど。で、納得したら。ただし、お盆特別セールで、先着3名様は3倍返し(笑)。

ちなみにこの日記のタイトルは、隣に座っていた女の人に教えてもらった駄洒落。その人は、来週スリー・ディグリーズを観に来るとの由。どうしようかなあ、スリー・ディグリーズ。観たい気もするが。

2006年08月10日

末広亭8月上席夜の部(3回め)

小ゑん「即興詩人」(圓丈作)。
川柳 外題わからず。「東京」が題名に付く歌をネタにした噺。
彦いち「熱血怪談部」。この日一番の爆笑。
夢葉 手品。この日は短め(いつもの1/4くらいかな)。
喬太郎「孫帰る」。聴いたのは二回目。事故で死んだ孫が、お盆にお爺ちゃんとお婆ちゃんのいる田舎に帰って来る話で、うっかり泣く。「今会いに行きます」みたいな話ではあるが、多分こっちのほうが先。
五街道雲助「大工調べ」(だと思うが、すみません、寝ました)。
仙三郎社中 神楽。土瓶の芸の口上が仙花嬢。可愛いなあ(笑)。

そして千秋楽の圓丈は、眼鏡をはずして羽織を羽織って、なんと古典で「居残り佐平次」。意外に、佐平次に軽みがなかったが、それが却って面白い。圓丈の古典聴いたのはじめてかもしれない。感動。

2006年08月09日

末広亭8月上席夜の部(2回め)

柳家小ゑん「長い夜」(空と大地が会話する、無駄にスケールのでかい新作)
川柳川柳「ガーコン」(久々に?フルバージョン聴いた)
三遊亭白鳥「お笑い落語健康体操」(客席に蕎麦すすらせたりするだけという、可笑しいが手抜きネタ)
伊藤夢葉(手品。いつも通り)
柳家喬太郎「ほんとのこというと」(話芸は面白いが、話の作りがもう少し・・・)
柳家さん喬「棒鱈」(古典をきっちり)
鏡味仙三郎社中(神楽。土瓶の芸はいつ観てもびっくり。仙花が妙に可愛い)
三遊亭圓丈「新・月のじゃがりこ」(いい争ったりしみじみ会話する間に「じゃがりこじゃがりこ・・・」という合いの手が入る人情噺。どんな噺だ)

川柳がこないだ観たときに比べると絶好調だったが、全体にちょっとパワーダウンか。毎日だから仕方ないが。今日の楽日はどうかな?(白鳥は出ないらしい)

喬太郎(一応、昔3ヶ月だけ落語の創り方を習ったから、ほんとうは師匠と呼ばねばならないのだが)を観るのは、この上席で2〜3年ぶりなんだが、なんだか妙にかっこよくなっている。決して二枚目の顔形ではないのだが、いなせとも違う、小生意気で喰えない芸人のカッコよさが滲みでて来たような気がする。その辺とか、上手さを前面に押し出すようなところが嫌い、という人もいるのだが。確かにそういう臭みはあるが、もっと歳取ってからの期待は大きいと思う。個人的には今一番注目したいひとり。

あと白鳥は(この人も喬太郎同様、一応師匠である)、TBSの戦争ドラマに出演するらしい。だから丸坊主だったのか。

2006年08月04日

チューンナップ

7月が馬鹿みたいに忙しかったので、少しチューンナップしようと、まずは仕事場近所のオーバカナルにてステーキフリットでワイン一本干して、閉店まで寝さしてもらう。7月終了。

明けて8月朔日。適当に仕事片付けてから、渋谷に出て富士屋で3杯。勢いで道頓堀。トゥーランドットがかかったのでもしやと思ったらイナバウアーでご開帳。そして踊り子の名前が荒井静香。ちょっと時期遅れだが拍手。あと川中理紗子という踊り子がめちゃくちゃきれい。余韻を味わいつつ、東北沢まで歩いてみる。

2日は昼間虎ノ門にて、この夏に片付ける予定の英文和訳の打ち合わせ。あまりに暑いので熱があるということにして仕事場には出ず、神田まつやで暑気払い。帰って昼寝。

で、本日3日は経堂駅前で寿司つまんでから、やはり仕事場には出ず新宿に出て、末広亭で昼から通し(都合7時間くらいいた。バカですな)。ロケット団、志ん駒(以上昼の部)、ペペ桜井、彦いち、正楽、小ゑん、川柳、白鳥、夢葉、喬太郎、圓丈を堪能。特に白鳥(題名不明。父が子に「昔話をお話しして」と乞われて、グリム童話のめちゃくちゃなリミックスを話す噺)と喬太郎(昇太作の「夫婦に乾杯」)のパワーはすごい。客席も尋常でないほどに湧く。寄席とは思えない? トリの圓丈は、マッターホルン山頂にたぬきうどんを出前するという「はるかなるたぬきうどん」でした。

また「風呂敷」(圓菊)、「五目講釈」(さん福)、「子ほめ」(扇遊)、「寝床」(市馬)(以上昼の部)、「鰻屋」(ぬう生)、「幇間腹」(扇治)、「初天神」(さん喬)と、いずれもきっちりした古典が聴けたのもよかった(ぬう生を加えたのは褒め過ぎか)。8月上席は(特に夜)、おすすめかも。

白鳥の噺のネタにロールキャベツが出て来たので、末広亭帰りにお多幸でキャベツ巻きで一杯。ようやく復活して来たかなあ。

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