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2008年05月28日

浅草演芸ホール五月下席昼席

平日昼席というのに、団体さん二組(うち一組は修学旅行)と小団体が数組で、異様な混み具合と落ち着きのなさ。

ただ、そんな風景を、正岡容が震災前の寄席風景を描いた「昼席」(「随筆寄席風俗」所収)の風情心情を通して眺めてみると、なにやら奇妙な面白さは感じる。それをネタにして、次の「ぱなし」の「寄席手引」を書いてみようと思っているのだが、どうなることやら。

小円歌姐さんの代演でロケット団が出た所為で、漫才三組というのも意外に珍しいが、その所為でかなり勢いのある笑いで盛り上がっていた。

その分?、落語はコレ、という感じがなかったかな。それぞれ面白くはあったんだけど。

隅田川馬石は初めて観たが(多分)、石坂浩二の劇団出身で五街道雲助の弟子との由。

以下、この日の演目。

昭和のいるこいる・・・漫才
柳家さん喬・・・・・・子ほめ
古今亭志ん駒・・・・・いつもの身の上話
ダーク広和・・・・・・奇術
柳家市馬・・・・・・・藪医者
古今亭圓菊・・・・・・風呂敷
(仲入り)
隅田川馬石・・・・・・強情灸
あしたひろし順子・・・漫才
古今亭志ん橋・・・・・出来心(「二階羊羹」まで)
鈴々舍馬風・・・・・・漫談
ロケット団・・・・・・漫才
古今亭志ん五・・・・・宿屋の富

2008年05月26日

満員御礼

不肖私が劇伴(打楽器演奏)と若干音楽監督的な立場で参加した「イタチョコ浄瑠璃新作公演」(於新宿アコースティックアート。5/22~24)ですが、3日間4公演とも、満員御礼でございました。

小さい会場なので、計100人ちょっとの動員数ではあるが、ありがたい。お運びいただいた皆様には、ありがとうございました。

演っているほうとしては、3日のうちにちょっとずつ完成度が上がっていくドキュメンタリーをお見せしているようで内心冷や冷やしつつ、同時にいろいろな大爆笑のうちに過ごした三日間、という感じだったなー。

大変楽しい日々であったが、次演るときは、(新作でも再演でも)初日の完成度をもう少し上げるべく努力したいところだ。あと、音楽を考えるのと楽器演奏の腕を磨くのとでは違うフェーズになるわけだが、今回は後者にほとんど時間が割けなかったのも反省点である。 「3日のうちにちょっとずつ完成度が上がっていく」というのは、結構大きな割合を、私の演奏の上達(とか演奏面での楽曲の理解とか)を含んでいる。

私個人としては、芝居+生演奏の集団としてや(余興も含めた)公演形式などがかなり形になったという感触を得ることができたこともあり、また作品も演っていて面白くかつ具体的な課題も認識しているので、もちろん新作も演りたいが、できれば一度は「鵺の首」を再演したいとも考えている。あ、前作「宮益坂心中」もね。

新宿末廣亭五月下席夜席

桃太郎は黙って座っているだけでも笑いを誘うところがいつ観てもすごい。マクラの唐突さも、この人だからやけに可笑しい。そういえば先代春風亭昇太である。

新山ひでや・やすこはシャンソンネタ(シャンソンの名曲の替え歌で笑いを取る)、ネタ以前にやすこの歌がうまくて、そこがかなり笑いのツボになっていると思った。アカペラでさらっと唄い出すが、音程は微塵も狂わない。当たりまえといえば当たり前だが、それなりに修練しないと習得できない技でもある。

小文治「お血脈」は講談仕立て。講談の大仰さをネタにしつつの落語は、つい最近聴いた記憶があるが、誰だったかな。記録を検索したが、小文治ではないようだ。

古今亭寿輔は、陰気な顔とど派手な着物(この日は真っ赤な襦袢に蛍光イエローの着物)が毎度印象に残るなあ。

以下、この日の演目。

三遊亭圓丸・・・・・・持参金
桂伸治・・・・・・・・あくび指南
北見伸・・・・・・・・奇術
雷門助六・・・・・・・三上戸と踊り(おいとこ)
昔昔亭桃太郎・・・・・やかん(「万年目」まで)
(仲入り)
桂小文治・・・・・・・お血脈(本田善光が信州に至るまで)
新山ひでや・やすこ・・漫才
三笑亭夢太朗・・・・・紙入れ
古今亭寿輔・・・・・・釣の酒
やなぎ南玉・・・・・・曲独楽
春雨や雷蔵・・・・・・妾馬

2008年05月23日

新宿末廣亭五月下席昼席

東新宿アコースティックアートで催した「イタチョコ浄瑠璃」(劇伴を担当)の二日目本番前の空き時間に、仲入り後からトリまで見物。

マグナム小林の「暴れん坊将軍」(タップで馬の早駆けの音を模しつつ「暴れん坊将軍」のテーマをバイオリンで弾く)、笑三の「異母兄弟」、ボンボンブラザースの曲芸に満足。ボンボンブラザースはカッコいいなあ。

以下、この日の演目。

三笑亭可龍・・・・・・粗忽長屋
マグナム小林・・・・・バイオリン漫談
三笑亭笑三・・・・・・異母兄弟
春風亭柳好・・・・・・悋気の独楽
ボンボンブラザース・・曲芸
三笑亭可楽・・・・・・甲府い

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このあと伊勢丹でメンバーに差し入れのアイスクリームを購入し、リハーサルから本番を勤め、会場でビールを何本か空け、さらにまた三丁目に舞い戻ってJip Jacでジャック・ダニエル2~3杯で沈没。普通にタクシーに乗って帰ったらしいが、気が付いたら鍵をなくして家に入れず。翌24日朝まで駅前のベンチでごろ寝、という仕儀になった。朝大家から鍵借りてようやく帰宅も、そのまま昼12時には開場入りであった。

2008年05月21日

五月大歌舞伎夜の部

通し狂言「東海道四谷怪談」。新橋演舞場にて21日(水)に見物。

お岩・小仏小平・女房お花(そしてもちろんお岩と小平の幽霊)を福助が演じるというだけで楽しみにしていた芝居。

なので敢えて無心になって、あ、あそこにも福助、ここにも福助、とバカのように楽しんだ。面白かった。子供のような感想ですみません。

お岩の幽霊が出てくる場面は、提灯抜けでさえ客席から笑いが起こるのが不思議だったが(「一本刀土俵入」の感想でも同じようなことを書いた)、歌舞伎通の友人に電話して見解を伺って、なんとか得心した(のーとみさんありがとうございました)。でも、笑う以外にもっといろいろ感情の使い方・動かし方はあると思うなあ。なんか、せっかくいい芝居観てるのに、もったいない気がしないでもない。

今月の新橋の昼「一本刀土俵入」と夜「四谷怪談」、どちらもオススメだが、特に福助贔屓というのでなければ昼かな。

2008年05月09日

池袋演芸場五月上席夜席

板橋での打ち合わせがいいタイミングで終わったので、池袋演芸場夜席。

桃太郎が、蝠丸(スケベ、人妻好き)、南なん(変態)、笑遊(お婆ちゃんフェチ)の三人をこき下ろすマクラが、あの語り口だけに、めちゃくちゃ可笑しい。あと南なんの顔つきを「ゆがみハゲ」と評する実も蓋もなさもいいなあ。場内が一気に場末の遊び場っぽい空気になる。最前列に落語好きらしい若い女の子がひとりで座っていて、贔屓の落語家が出ると小さな声で「待ってました」とか声かけてたりしてたのでちょっと注目してたのだが、その子がこの下ネタ満載のマクラのときだけずっとうつむいて耐えていたのも面白かった。「弥次郎」本編も笑う。6月の高田文夫との二人会が楽しみだ。

蝠丸の「死ぬなら今」は、くすぐりや駄洒落がいい間で(しかも爆笑を取らないくらいにさりげなく)ぽんぽんと入る感じがよい。小さい笑いが積み重なって渦を作って行く感じ。

笑遊の「無精床」は、まあ普通に面白い古典だったが、噺の途中で入って来た客が席を探してうろうろしているところで、ちょうど床屋の親方の「客ならさっさと入って座んなよ」というセリフに差し掛かったのがなんともいい間で可笑しかった。

トリの平治の「蒟蒻問答」は、ちょっと間延びした感じもあったが、贋和尚の八五郎、蒟蒻屋の六兵衛親分 、寺男の権助、そして永平寺の雲水沙弥托善の4人の登場人物の演じ分けはなかなか見事。

えー、あとうめ吉は前とほぼ同じだったが、最後に舞った「茄子とかぼちゃ」が可愛かったなー。これはまた観たい。

そういえば、そろそろ寄席案内の原稿書かなければ。すみませんです。

以下、この日の演目。

新山真理・・・・・・・漫談、かっぽれ
三遊亭遊雀・・・・・・堪忍袋
桂伸治・・・・・・・・ちりとてちん
檜山うめ吉・・・・・・俗曲
三遊亭笑遊・・・・・・無精床
桂南なん・・・・・・・笠碁
(仲入り)
新山ひでややすこ・・・漫才
柳家蝠丸・・・・・・・死ぬなら今
昔昔亭桃太郎・・・・・弥次郎
鏡味正二郎・・・・・・太神楽
桂平治・・・・・・・・蒟蒻問答

2008年05月08日

上野鈴本五月上席夜席

鈴本五月上席夜席は、トリの権太楼の演目が先にすべて発表されている興行なのだが、今日の「御神酒徳利」は最近たまには生で聴きたいと考えていた噺のひとつだったので、足を運んでみた。

結果は、間や噺の抑揚がよいのかどうかが、私にはちょっとわからなかった、という感じかな。まあでも、権太楼の演じる女性(女将さんや女中)の可笑しさは相変わらずで、全体的には普通に面白かった。

そのほかでは、菊之丞の「浮世床」が芝居小屋の場面だけに限ったものだったが、色っぽさとバカバカしさの塩梅がなかなかよかった。今日の中では一番。

のいるこいるは、こいるの娘の悪口からのいるとこいるの役割が一瞬入れ替わるパターンで、これも可笑しい。

小三治の「道灌」は、あの間が今日は心地よ過ぎて寝てしまった。

以下、この日の演目。

柳亭市馬・・・・・・・ふだんの袴
昭和のいるこいる・・・漫才
三遊亭歌之助・・・・・漫談
柳家小三治・・・・・・道灌
(仲入り)
太田家元九郎・・・・・津軽三味線
古今亭菊之丞・・・・・浮世床
鏡味仙三郎社中・・・・太神楽
柳家権太楼・・・・・・御神酒徳利

2008年05月07日

五月大歌舞伎

新橋演舞場にて。

少し寝坊し、中途半端な時間に着いてしまったので、「毛谷村」は諦めて、築地市場まで足を伸ばして場内の食堂(江戸川)で、昼前からマグロブツと焼きタラコで一杯。今日からGW明けのみなさんすみません。締めに深川飯とアサリのおつけ。うまかった。

で、福助姐さんの舞踊「藤娘」から見物。にっこり笑った福助が可愛らしく、また「恋する男に勧められて飲めない酒を飲み」次第に酔態振りを見せる様が色っぽくてよい。冷静に考えればおじさんなんだけど、惚れてしまうなー。二度の衣装替えも艶やか。

続いて「三社祭」(染五郎、亀治郎)、「勢獅子」(歌昇、錦之助ほか)と踊りを見物。踊りの鑑賞はまだ知らないことが多いので、ちょっと勉強したいなあ。ちょうど5/29から新橋演舞場で「東をどり」があるので、観に行こうかしら。

さて今日のお目当ては、長谷川伸作の「一本刀土俵入」(駒形茂兵衛に吉右衛門、お蔦に芝雀。辰三郎が錦之助で、波一里儀十が歌六)。特段びっくりするところはなかったが、昼観るのにちょうどいい感じで楽しくほろりとする。でも、大詰の茂兵衛と儀十の相撲の場面って、笑うところだったか? 客席でちょっと笑いが起きていたのだが、そうかなー。そこで笑ったら、「せめて、見て貰う駒形の、しがねえ姿の、横綱の土俵入りでござんす」の名台詞でどうやって泣くのだろう。前観たときの記憶がないのだが、私が間違っている?

今日はあまりよくない席を取っていたのだったが、見れば一回の真正面とか桟敷とかまだ空いているみたいなので、やはりいい席でもう一回観たい。「毛谷村」も見逃したので、なんとかしたいものだが、果たして。

2008年05月01日

塚本功/長見順

下北沢leteにて。20人くらいしか入らない狭い店で、共にギター一本のパフォーマンス。最後に共演。

長見順はいいなあ。くるりの岸田繁が「こんな人と呑みあかしてつぶれたい」とどこかにコメントしていたのを読んだが、まさにそんな感じの人、歌、音楽であった。

やはりどこかのコメントで女スヌークスみたいに書かれていたのは書いた人の勇み足と思ったが(どちらかというと、塚本功のほうにスヌークス・イーグリンの匂いがした)、別にスヌークス云々はどうでもいいやと思うくらいに素晴らしかったな。

CDだと、歌い方の部分で矢野顕子のフォロワーみたいなイメージもあったのだが、ライブはそんな感じもせず、真の酔っ払い女がいい感じにブルースを弾き語っている感じ。ギター一本でもバンドでもいいから、またライブ聴きたい。楽器編成とアレンジに凝っているCDもよいが、やはりライブがいいなあ、この人。ライブで聴く「サラリーマンの歌」など、なんだか愛に溢れていて、涙が出た。

01 パパさん
02 温泉にゆこう
03 加藤さんのテーマ
04 夏に生まれた夏子さん
05 サラリーマンのうた

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塚本功は、よくわからないで聴いてたが、ピラニアンズ、ネタンダーズ、Asa-Chang&ブルーハッツの人ではないか。聴きながら思い出した。ネタンダーズのファーストの名曲(明け方の駅前)なども演ってたのが嬉しい(これは共演時だが)。この人も素晴らしいギタリスト。

01 Take the "A" Train
02 Bull's Stomp
03 (メモ判読できず)
04 Moo Moo Song
05 (曲名失念。西部劇のテーマ)
06 Pipeline
07 Caravan
08 All Together Alone

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ふたりのセッションは、初対面かつまったく打ち合わせなしだったそうで、なかなかスリリングな展開の中、長見順が八代亜紀の「舟歌」(「超スローブルース」に収録)を演ってそれに塚本功がなんだかよくわからないまま着いて行くというところが面白かった。ブルースだ。

※括弧内は、それぞれの曲のリーダー
01 日本人のベッシー(長見)
02 明け方の駅前(塚本。ネタンダーズの名曲)
03 舟歌(長見)
04 (曲名失念。ロックンロールといっていたか?)(塚本)

アンコール
05 ツキのない夜(長見)
06 あの基地(塚本) ※「雨の日の国道バンド」という幻の名バンドの名曲

あまりに楽しかったので、終演後落ち合った友人とトラブル・ピーチで呑んで撃沈。

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