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2009年05月30日

La Foret Sound Museum 2009

5/30、北千住で友人のイラストレーターの個展「なかだえり水彩画「蔵展10」」(http://www.nakadaeri.com/)を見物してから(神保町のタンゴ喫茶ミロンガの店構えを描いた小品を一枚購入予約)、原宿に出てラフォーレミュージアムにて、メリッサ・ラヴォー、カヒミ・カリイ with 大友良英/ジム・オルーク/山本精一、モリアーティを見物。

http://www.lapnet.jp/eventinfo/special/lm/lsm/

メリッサ・ラヴォーは、カナダ出身ながら両親がハイチ人、そのハイチ人としての音楽的バックグランドの上に、いろいろなシンガーソングライターやブルースなどの影響を受けた歌を作り、ギターを弾いて歌う(今日はベースとのデュオ)。単調なハイチ風?グルーヴを感じさせるギターのリフが心地よすぎて眠気を誘う側面もあるが、ハスキーで可愛らしい声はなかなか魅力的。デビュー・アルバム「Camphor & Copper」の曲中心に、ベースとのデュオで全11曲。会場がもう少し暖まってたら、アンコールもあったかもしれない。

カヒミ・カリイ with 大友良英/ジム・オルーク/山本精一は、見てのとおりギター3人+歌という形だが、曲によっては大友良英またはジム・オルークがベースを弾く(ジム・オルークは、そのほかいろいろなんだかよくわからないガジェットを鳴らしていた)。いずれにせよ、緻密で静謐ながらちょっと刺激も感じるが総体としてはゆらゆらと漂っているような、心地よい音響を3人が作成し、その上でカヒミ・カリィが囁くという演奏。音楽的なこととは関係ないが、カヒミ・カリィは白無地のTシャツに細身のジーンズ、黒い大きなストールというシンプルな衣装なのに、見事になんだかフランスっぽいはさすが。「プラスチック・バッグ」「カメリア」など全8曲。

モリアーティはフランス拠点のバンドで、紹介文によれば「アメリカン・ルーツ&カントリー、戦前のブルース&ジャズ、アイリッシュ・トラッド、クルト・ワイル的キャバレー音楽を、歌とアコースティック楽器で演奏する。(中略)そんな音楽に彼らの愛する「不思議の国アリス」「オスカー・ワイルド」「フラワー・ムーヴメント」「デヴィッド・リンチ」の世界も加わっているから、モリアーティは唯一無二の奇妙な魔力に満ちているのだ」とのことだが、この紹介文から想像できるようなヨーロッパ風、20〜30年代風の暗さはなく、というのは、そういうのを目指している風なのはわかるが演っているご本人たちが善良で明るくてふざけてくすくす笑うことが大好きなような若者だからだが、紹介文に惑わされなければ、そうした善良な様子も含めて面白かった。

楽器はもうちょっと、練習したほうがよいと思ったけれど(特にドラム)、古いヴォーカルマイクをわざと使ったり(02「Motel」)、ドブロギターを弓で弾く(04曲名不明など)ようなちょっとした工夫が音楽的/音響的効果を上げていたり、曲によってはドラム除く全員がステージ中央の一本のマイクで歌ってみたり(05トム・ウエイツの「Chocolate Jesus」など)、箒とちりとりを使ったパフォーマンス/演奏を試みたり(02「Motel」)、06「Jimmy」という曲では熊の剥製?を抱きながら歌ったり、がんばってたどたどしい日本語をMCで多用して笑いを取ったりなど(たとえば左記「Jimmy」を「ハデハデソング」と紹介したり)、小ネタを含むステージングも含め、アンコール入れて全12曲(やはりデビュー・アルバムの「Gee Whiz But This Is A Lonesome Town」中心)、大変楽しいステージだった。「秘密の場所でランデ・ヴー」など、ライブ会場の外での「謎解き」イベントなども行ったようだ。

と、見物し終えてみるとこの三組がなんで組み合わさったのかはよくわからないが(フランス/フランス語圏つながり、というのはまああるか)、それぞれ興味深く、楽しい催しであった。

2009年05月29日

アラン・トゥーサン

5/29、六本木ビルボード東京にて。

アラン・トゥーサンとそのバンドの演奏は素晴らしかった。選曲も、新譜「The Bright Mississippi」から、その他最近のオリジナルから、そして往年の名作(トゥーサン歌の「Yes We Can Can」と、「Southern Night」のピアノ弾き語り!)から、N.O.クラシックスからと、バランスよかったし。

で、詳しくはまた明日か明後日にでも補足していくけれども、去年やはりビルボード東京でシリル・ネヴィルを観たとき、鑑賞記録を書かなかったのだが、なんで書く気がしなかったのかを、今日観終わって思い出した。ビルボード東京には、今後も近々En Vogueやブルースブラザースバンドなどが出るらしいが、まあ、もうあそこには行かないと思う。余程のアーティストでも、ちょっと考えてしまうなあ。

そんなことより! Papa Grows Funkが来日するとの由。

http://www.buffalo-records.com/special.asp?id=587&category=1

東京はなくて、近郊では横浜だけなのだが、これは楽しみだー。

附記(コメント返信の採録)
終盤、クラシックの曲なども織り交ぜたごた混ぜのピアノソロを展開したのち、「Big Chief」と「Tipitina」を、変奏曲風な展開も交えて演奏して、それから「Southern NIght」になだれ込んだのでした。よかったー。

#そういえば、曲の間奏などのピアノソロでは、何故か3曲(1、2、4曲め。いずれも曲名失念)で「カルメン」を引用していたなあ。

テナー・サックス/クラリネットのブライアン・‘ブリーズ’・カヨリがメインボーカルの曲(8曲め。曲名は失念)では、サッチモ張りのダミ声を聴かせてくれたり、ステージはほんとによかったです。全14曲。ただし残念ながらアンコールはなし(代わりに?アーティストグッズを買った人のみサイン会)。

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ビルボードは・・・まあ落ち着いて考えれば、運営・経営上、音楽そのものを楽しんでもらおうという精神が占める割合が、こちらが希望するより小さいようだ、ということを前提にすれば腹も立たないでしょう。まあ、あまり積極的に行きたいとは、やはり思わないな。

2009年05月27日

酒井俊

5/27、新宿PIT-INNにて。酒井 俊(Vo)、田中信正(P)、ナスノミツル(B)、芳垣安洋(Ds, Per)。

02の、今このスタンダードを演って聴かせるのに必要な角がすべてきちんと尖っているぞと思わず思ってしまうような4ビートにまずは引き込まれ、05、07、11、12、13での気持ちのよいグルーヴに酔った。

酒井俊—ナスノミツルは初共演との由。そういう情報を得ていた故の先入見もあろうが、楽器三者が少しずつ音の渦を作っていくところのベースの切り込み方や、ベースからの信号を電気処理する装置(単にオシレーターでいいのかな?)の使い方など、どう捉えてよいのかわからないところはあった。プレシジョンベースの固めの音色が使われた曲や、突然大きめの音量で奏でられるベースソロなどに、その意図を計りかねた箇所もあった。

が、聴き進むにつれ、取り分け上記した曲で、何年も一緒にやっているバンドのような一体感の醸し出す気持ちよさを感じた次第。疑問を感じつつそれが解決されて行き、さらにはとんでもなく心を動かされる音の塊に育まれて行く様を目の当たりに体験できるのは、もちろんこの日に限らず生演奏というものの醍醐味だし、特にこの日の演奏者側の意図したところでもないだろうが、聴いている側にとっては、その醍醐味を最大限に楽しませてくれたライブだと思った。

田中信正と芳垣安洋のもの凄い演奏、そこに切り込んだり潜り込んだりするナスノミツルのベース、そしてそのなんだかよくわからない音の渦の上や中で自在に歌を紡ぎ出す酒井俊、極限まで上り詰める渦と緊張感の果ての恐ろしい静寂(15など)、爆発と破壊の末の突然の親和や着地点の一致(07、12、13など)などなどの凄さについてもっときちんと語りたいところだが、それについてはまだちょっと未消化。

未消化だが、上段の「〜ライブだと思った」で終わると妙にきれいにまとまってしまうし、きれいにまとめるのは本意ではないので、とりあえず未消化のまま、一旦放置することにする。引き続き、今後のライブを拝聴しつつ、考えて行きたい。

以下、本日のセットリスト。

01 Shenandoah
02 Just You, Just Me
03 Crazy Love
04 Angel Eyes
05 黒の舟歌
06 Alabama Song
07 Yes, We Have No Bananas!
08 I Shall be Released
(休憩)
09 Just Like Woman
10 すかんぽの咲く頃/かんぴょう
11 かくれんぼの空
12 四丁目の犬
13 Takes Two to Tango
14 At Last, I'm Free
15 Amazing Grace
16 Hallelujah
enc
17 満月の夕

2009年05月26日

清水くるみトリオ

5/26、今日は自転車で吉祥寺サムタイム。清水くるみ(p)、米木康志(b)、原大力(ds)。ゲストで池田暢夫(b)(11のみ、米木康志と交代)。

このトリオの演奏は初体験だが、エリントン、ストレイホーン、ガーシュイン、モンクなどの名曲の数々に、奇を衒わず真正面から、しかし自分たちなりの方法で挑んでいる、という点に好印象を持った。

なんて書いてみると、プロの方々に失礼な気もしてきたが、ソロ回しも含めていわゆる“ジャズ”のフォーマットの演奏で、取り分けなにか変わったことをしているわけではないのに“今”の音楽になっていて、聴いているほうとしては身体が熱くなったり自然に動いたり、曲によっては少し涙が滲んできて、そして楽しい気分になる。その辺の機微をすっきりまとめてみたくて、上のような書き出しにしたが、結局説明が長くなった。

どちらかというと、そういうことを無駄にあまり考えずに、ただただ聴いていたい音楽であった。がんがん攻めて行くときでも常にどこか可憐な風情を感じさせる清水くるみのピアノを中心に、ほかのふたりがいい間でアクセントを加えたり、あるいは3人の音が溶け合っていったりという瞬間は、とても気持ちよかった。今日のところは中途半端なままに留めておくけど、もう何度かこのトリオを聴いて、自分の中で整理できたら、もう少し何かが伝わるように書いてみようと思う。

それにしても、3部構成で休憩も含まれるとはいえ4時間ものステージ。みなさんおつかれさまでした。

以下、本日のセットリスト。04はものすごく有名な曲なのだが、何故か頭の中で「Now's the Time」に変換されてしまって、それから曲名が出て来ない(元曲とは違ったダルい感じのアレンジで、ベースがテーマを弾くのがとても面白かったのだが)。15は清水くるみのオリジナルで、ベースの人の譜面を覗いたら曲名を書くところに「ソミソミド」と書いてあった?が、これは曲名ではないよなあ。

附記:04、15の曲名解決。ありがとうございました。

01 Cherokee
02 Duke Ellington's Sound Of Love
03 UMMG
04 Billie's Bounce
05 Without a Song
(休憩)
06 Giant Steps
07 A Foggy Day
08 Bess, You Is My Woman Now
09 My Man's Gone Now
10 It Ain't Necessarily So
(休憩)
11 Stella by Starlight
12 Thelonious
13 A Flower Is a Lovesome Thing
14 Something 'Bout Believing
15 ソミソミド

2009年05月25日

酒井俊(vo)・林栄一(as)・田中信正(p)

5/25、鎌倉DAPHNEにて。

昨日の花小金井から、一旦帰宅して、クルマで鎌倉。意外に近いし、気軽な楽しいドライブとなった。

今日は全体的には、どちらかというと、集中力を試される方向ではなく、歌と演奏の爆発や(03、11、12など)、あるいは一旦極限まで破壊してから奇跡のように元の歌の世界に戻る(06、15など)、といった傾向の楽曲が多かった。聴き終わってみれば、勢いのある荒削りな感じの印象がやや強く残っているか。

後者の中では、06でピアノとアルトサックスが曲の原型を留めないほどに暴れて音の渦をぐるぐる渦巻かせている中から再び歌が立ち上ってくる様が見事。全身が粟立つ。

あるいは12は元曲が元曲だから、どこまででも激しく行けるわけで、今日の演奏も圧巻だったが、これを歌い切った直後の13(ピアノとのデュオ)の美しさといったらない。あれだけ喉を酷使したあとに、一点の淀みもない針の目を通すような声で、30年代の大ヒットバラードを歌い切る。見事。

#ちなみに13は、あとで調べたら昨日の「As Time Goes By」に引き続き、奇しくも映画「カサブランカ」の挿入歌だった。「そんな昔のことなんか覚えちゃいない/そんな先のことは考えない」のシーンのバックで使われているそうだ(気付かなかった)。

林栄一については、メロディを浪々と吹いても破壊的なフリーっぽいアプローチでも、もうどれがいいといちいち言えないのだが、04での酒井俊とのデュオ、07、14、15、16が取り分けカッコよかった。16の、アルトサックスにしては野太い音とか、ぶっきらぼうなようでいて細やかな音色のコントロールとか、しびれる。

田中信正のピアノもいつも通りのようでいて、林栄一に触発されたり、あるいは反対に挑発したりして、凄まじいのはいつも通りとしても、この凄まじさは今日だけしかあり得ないだろうと思わせる演奏だった。それは爆発系、破壊系の楽曲ばかりでなく、02や09などのトラディショナルをしっとりやる場合も同様。

あー、二日酔いだったが無理して遠出してでも聴きに行ってよかった。

ちなみに、上記02、09のほか、05、10、13が新しく採り上げる曲だったり最近やってなかったが復活した曲。6/28のdressでのライブでも、これらの“新曲”は歌われるのだろう。楽しみだ(と、一応忘れずに宣伝)。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1151186544&owner_id=610377

以下、この日のセットリスト。

01 Shenandoah
02 Oh My Darling Clementine
03 Yes, We Have No Bananas!
04 黒の舟歌
05 Home on the Range
06 Takes Two to Tango
07 At Last, I'm Free
08 Crazy Love
(休憩)
09 Massa's In de Cold Cold Ground
10 Those Were the Days
11 四丁目の犬
12 買物ブギー
13 The Very Thought of You
14 かくれんぼの空
15 Amazing Grace
16 Hallelujah
enc
17 Love Me Tender
18 満月の夕

2009年05月24日

酒とマダムと桜

5/24、花小金井LIVEHOUSE TSPにて。長見順と桜井芳樹のデュオ。

まずは余談だが、何を隠そう私は小学校1年から大学に入って少しまで小平市御幸町というところに住んでいたので、花小金井はまあ故郷のようなものである。

私がいた時分は、もちろんライブハウスなんてなかったが、今日の会場であるTSPは、小中学生の頃によく自転車で走り回った道から入ってすぐのところ、住宅地の真ん中に忽然と現れていた、という印象。

場所を確認してから、ついでに周囲をぐるりと歩いてみたが、年月を経た分だけ寂れたな、とは感じたものの、それ以上の感興は特になかった。ただ、よく遊んだ東電電団地(現NTT社宅)が、全員立ち退いて建物だけ残り封鎖されていて、ゴーストタウンのようになっていたのには驚いた。結構広い敷地だから、その分衝撃度は高かった。

懐かしいついでに、駅前の老舗(というか単に古い)中華料理屋のよしむらで、餃子とカツ煮で一杯。

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さてライブは、初っ端からもう実にいいコンビネーションのギターデュオでしびれる。

全曲マダムの曲だから、桜井芳樹のギターも基本的にはそれに沿っているが、ときどきLonesome Strings風味が顔を覗かせるところも嬉しい。どの曲だったか定かではないが、04でのギターソロが特にそういう印象だったかな(この曲は、先日のdressのソロライブで、演奏される予定だったが結局されなかったもの。ようやく聴けてラッキー)。

あと、桜井芳樹のギターだけで歌われた09も格別。もちろん弾き語り等も素晴らしいのだが、それとは違った味わい、という意味で。これはまた聴きたいなあ。

05〜07および10では、マダムの素晴らしいピアノ弾き語りもあり、花小金井まで足を運んだ甲斐がありました。よかった。

以下、この日のセットリスト。

01 Mama Goes Shopping to Thailand
02 ハナウタ
03 夏に生まれた夏子さん
04 As Time Goes By
05 曲名不明
06 曲名不明
07 サラリーマンの唄
08 VS
09 クーチークー
10 ザ・居酒屋

#この日前座で出た「国吉亜耶子&西川真吾duo」というバンド(キーボード・唄とドラムの二人組)はちょっと面白かった。MCの個性的な喋り方をもう少しどうにかして、曲自体はもうちょっとひねくれた感じにすると、かなりぐっと来そうな予感が。微妙なところだが、柴草玲の作る歌+外山明スタイルのドラム、みたいな感じもちょっとしたな。また聴きに行くかというと、わざわざ聴きに行かないとは思うが、今度たまたま遭遇したときにどうにかなっていると、ファンになるかも、という感じか。

#TSPの人(店長かな?)とちょっと話したところ、中学の後輩であった。それだけの話だが、なんだか可笑しい。

2009年05月21日

マデリン・ペルー来日公演

5/21、青山ブルーノートにて(セカンド・ステージ)。Madeleine Peyroux(vo, g)、Jim Beard(key)、Jon Herington(g)、Barak Mori(b)、Darren Beckett(ds)。

新譜「Bare Bones」からは4曲。やはり新譜からもう少し聴きたかったな、とは思う。いや、曲数の問題というよりも、やはりアルバムと同じく「Somethin’ Grand」の「All is forgiven」という言葉で、ステージの幕を閉じて欲しかったということかもしれない。

あとひとつ、03のサビや04での歌い方の変化、今まで馴染んできたような淡々とした歌唱ではなくフェイクを多用した歌い方は、まだちょっと受け入れられないなと思った。マデリン・ペルーの持ち味は、元々の声とそれを活かす歌唱法にあると思っているので。

だから、たとえばアンコールで、ギター弾き語りで実に素直に「La Vie En Rose」を歌ってくれたりするのが、私にとっては一番嬉しい。もっとも、この日はフェイクの多用を強く感じたのは上記くらいで、全体的にはいつものマデリン節?を堪能したように思う。

個人的には、マンドリンと段ボールドラム?を使用した06、07と、N.O.風のピアノに聴こえた11、やはりピアノが素晴らしい12、上述の14に、とりわけ感銘を受けた。

バンドは、それこそ凄腕揃いなのに誰一人前に出てこようとせず、とても気持ちのよいアンサンブルで歌を支える。01で、特になんのアナウンスもなくおもむろに演奏を始めたイントロで、この日この場所の空気を一気に作ってしまうところも見事。マデリン・ペルー以外は全員初めて生で体験する演奏陣だが、また聴く機会があることを希望する。

といいつつ、マデリン・ペルーがギター1本だけ持ってやってきて、日本のミュージシャンをバックにライブをやったら面白いな、ということも、歌を聴きながら少し考えた。

以下、この日のセットリスト。

01 Don't Wait Too Long
02 Bare Bones
03 River of Tears
04 A Little Bit
05 You Can't Do Me
06 La Javanaise
07 Don't Cry Baby
08 Weary Blues
09 Half the Perfect World
10 Blue Alert
11 J'ai deux amours
12 Dance Me to the End of Love
13 Instead
enc
14 La Vie En Rose
15 I Hear Music

2009年05月17日

イーヨ with 今堀恒雄

5/17、下北沢leteにて。

今堀恒雄が伴奏をギターで弾いて、eeyoが歌を歌う、という至ってシンプルなステージで、今堀恒雄もエフェクターは多数つないでいるものの、トリッキーなことも12での弱音器使用とリバーヴコントロールくらいでほとんどせず、もちろん時折ものすごく痺れるオブリガードを挟んだり間奏やエンディングでソロを交えたりはするものの、歌の背景ではアルペジオやコードストロークといったアプローチであった。

ときには、シンプルなコードを基本的なアルペジオパターンで弾いているように思える場面もあるのだが、弦をつま弾く右手の(さらにいえばその各指の)強弱と、若干のボリュームペダルのコントロールだけで、ニュアンスと音響を絶妙にコントロールし、歌の世界を支え、彩りを添えていた。いやほんと、すごい。

eeyoは、多分、いつも通りで、多分というのはCDで聴くのと変わらず自分の歌いたい歌が定まっているんだなという印象ながらライブで聴くのはまだ二回目だからだが、赤ん坊の宇宙語のような“eeyo語”で歌われる、ふわふわしていいにおいがするような歌はもちろん、いきなり曲順変えたり、「この歌は今日はマイナーで弾いてください」といような無茶なリクエストをするところなどもいいなあ(で、ちゃんとマイナー感を醸し出す今堀恒雄もやはりすごいのだが)。なにがいいのか、と言われても困るのだが、いい。

以下、この日のセットリスト。

01 ラーク
02 
03 シシリイボウ
04 ラッカ
05 ポム
06 
07 リタ
08 Scarborough Fair
(休憩)
09 Chapou
10
11 ブラン
12
13 ROGA
14 アウビイ
15 ハル(日本語詞)
16 ディオ
enc
17 My Favorite Things
18 Jeepster

2009年05月16日

橋本シスターズ

5/16、西荻窪アケタの店にて。橋本眞由己(vo)、橋本一子(p)、吉野弘志(b)、急遽ギターで藤本敦夫が参加。

2/23関内Stormy Mondayでの「小川美潮Birth Day Special」にて橋本眞由己の歌をはじめて聴いて、それからアルバム「未来へ」を聴き、以来ライブをちゃんと聴いてみたいと思っていたので、ようやく念願叶った次第。

第一部はその念のみが強く、また合間に童謡(04、05)が挟まることによってにて橋本眞由己の声の美しさを再認識。CDもよいが、やはり生で歌を聴けてよかった。

で、第二部になると、「橋本シスターズ」としての本領発揮というか、こちらの耳も慣れてきたのか、バンド全体としての演奏を存分に堪能した。12の日本語バージョン(小川美潮訳)と13の日本語バージョン(江藤直子訳)が、2月以来再び聴けたのも嬉しいし、はじめて耳にした08、09、11もよかった(三曲いずれも名曲だが、とりわけ11が美しかったなあ。曲名だけでもちゃんと尋いておけばよかった)。

あと、2月にはじめて聴いて以来好きになった10が再び生で聴けたのが嬉しいのはもちろん、14は、大サビ(もう昨日の君はいない~)での吉野弘志のベースが、曲全体をぐっと引き締める感じで、生だからというのはもちろんあるが、CD以上に感動した。ついつい一緒に歌って、泣きそうになった。よかったなあ。

なんというか、私にとってぎりぎり、自分の精神的にすれっ枯らしでない部分をきちんと認識させてくれる音楽だと思った。これは私にとっては切実な感想なのだけれども、まあよくわからないでしょうけど、一応書いておく。

以下、本日のセットリスト。

01 夢の中で
02 未来へ
03 My Girl
04 中国地方の子守唄
05 赤とんぼ
06 鳥になって
07 未知の世界
(休憩)
08 ラーゼフォン主題歌
09 曲名未定(UBIXの曲)
10 告白
11 眠れない夜(アルバム「未来へ」発売後はじめて演るという、未収録曲)
12 One Note Samba
13 A RÃ
14 勇気を出して
enc
15 Mas Que Nada

さいたまトロピカル~!(親子でダンス!)

5/16、さいたま市地域中核施設プラザノース多目的ルームにて。出演は、埼玉在住または出身のミュージシャンによるサルサバンド「サイタミーゴス」と、キューバンダンスユニットの「NORITA CON LAS MORENITAS」ほか。

5/16、さいたま市地域中核施設プラザノース多目的ルームにて。出演は、埼玉在住または出身のミュージシャンによるサルサバンド「サイタミーゴス」と、キューバンダンスユニットの「NORITA CON LAS MORENITAS」ほか。

サイタミーゴスは、志村享子(ボーカル・フルート)、ルイス・バジェ(トランペット・ボーカル)、奥村ひさよ(ピアノ)、有馬勲(ティンバレス)、今福健司(コンガ)、Prof. Togo(ベース)という編成。

で、ライブのタイトルや会場からも想像できるように、ダンスやラテンパーカッションのワークショップを挟んで、子供(赤ん坊も!)からお年寄りまで、会場全体でサルサの楽しさを体験できるという催し。サイタミーゴスの生演奏(一部CD音源もあり)で、キューバンダンスチームがセクシーかつ迫力のダンスパフォーマンスを見せ、そして来場客を音楽と踊りの渦内に巻き込んで行く。

サイタミーゴス主催以外の他の同種の催しは体験したことがないが、誰にでもやさしく、懐が深く、学ばせるというよりは楽しませることを優先しつつ、でも押さえたり締めたりするところはきちんとしている点で(多分、主に志村享子の進行力によると思う)、サルサに興味を持って慣れ親しむのに、サイタミーゴスほどの絶好の先生はないように思った。

恐らくサルサという言葉を知らないだろう子供たちも、ものすごい積極的に各種ラテンパーカッションに取り組んでいた。単に「なにか楽しそう」という空気だけを感じ取りはしゃぎ回る子供も多かったが、あのスコーンと抜けた楽しげな感じを醸し出せるというのも、やはり演者側の力やキャラクターによるものだと思う。

サイタミーゴスの活動は、基本的に埼玉県内でのライブやイベントのみだそうだが(大宮のカフェ・ランプなどでよくライブは行っている)、サルサ入門のようなことを希望している人は、活動情報を追ってみるとよい。

もちろん、ライブを鑑賞する、というだけでも、十分楽しい。メンバーにキューバ人(ルイス)がいる、というのはもちろん大きいが、演奏者と観聴きする側が同じ地面にいる、という本場のラテン音楽の楽しさが味わえるはず。大宮だって、東京からそう遠くはないので、ぜひ。

http://www.geocities.jp/saitamigos/

2009年05月15日

Trigonometria+2

5/14、新宿PIT-INNにて。松本治(Tb、ピアニカ、アンデス)、太田朱美(Fl、リコーダー)、水谷浩章(B)。「+2」は、橋本一子(P、声)と外山 明(Ds)。

まずは3人で、「All the Things You Are」と「Alfie」。この二曲と後半一曲目の「Blues for Alice」、アンコールの、なんだっけ、タイトル出て来ないが4ビートのスタンダードを聴いて、コード楽器なしのこの3人でもう充分、ということを確信した。

3人だと、基本的に“伴奏”はベース一本で、それもコード弾きのようなことはあまりしない。その上でトロンボーンとフルートが交互にテーマとソロを吹く、という格好だが、テーマのワン・コーラスを(ベースも含めて)順繰りに奏でたり、どちらかのソロのときにどちらかが装飾的な旋律を乗せてきたりと、三本の線だけで充分な要素を湛えた絵が描かれていく様を見ているよう。

また3人それぞれのドライブ感も、ものすごい。それががっと組み合わさる様は、ジャズってなんていいんだろうと、単純に思わされた(ジャズ、と考えなくてもいいのかもしれないけれど)。

で、そこに、三曲目のモンクの曲「Boo Boo's Birthday」で外山明が加わると、一瞬ちょっとやかましいような印象もあった。なんでだか、よくわからないが。

しかしそこにさらに、四曲目のコール・ポーター「I Love You」で橋本一子が加わると、再びひとつのバンドのようにぐっとまとまって聴こえるのは、私だけかもしれないが、音楽は不思議だと思った。

この曲もそうだし、後半の三曲目のオリジナル「Moon City」でも強く感じたが、どこか南の島にヴァカンスで遊びに来たかのような印象の橋本一子が弾く、ちょっとどきどきさせられるようなピアノと、その島の先住民の少年のような印象の外山明(いやだって、首からどこかの民族太鼓をぶら下げて、カクテルドラムを立って気の向くまま好き放題に演奏という姿と趣きだから)が叩く、ドタドタしているのに不思議に洗練されてて歌っているドラムが、なんだかものすごく絶妙なコンビネーションなのにも(特に橋本のソロ時)、音楽の不思議さを感じたな。なんだろうか。

リーダーである松本治のキャラクターもあるが、MCも含めて笑いも多く、楽しいステージだった。松本治が、早朝に目覚めてしまったときに書いたというオリジナル群も美しい。渋谷毅との「帰る方法3」に収録されている曲もあるが、またそれとは違った感銘を受けた。

以下、この日のセットリスト。

01 All the Things You Are
02 Alfie
03 Boo Boo's Birthday
04 I Love You
05 No One Sees It
06 私をプールに連れて行って
(休憩)
07 Blues for Alice
08 Moment's Notice
09 Moon City
10 Afternoon Melancholic When Wind Blows
11 Chihaya's Pan
12 Love Me Tender
enc
13 曲名不明

2009年05月13日

青木タイセイソロ

5/13、西荻窪音や金時にて。

使用楽器は、トロンボーン、フルート、足踏みオルガン、鍵盤ハーモニカ(Hammond44とヤマハピアニカ38鍵)、エレクトリックベース(TUNE WB-5+ラベラブラックナイロン)、BOSS RC-50(ループステーション)および各種エフェクター(お願いして、今日のセッティングを写真に撮らせてもらった。左記使用楽器は、ホームページも参照した)。

演奏は、曲によるが、ベースやトロンボーン、鍵盤ハーモニカやフルートでリアルタイムにループを作り、音を重ねていってその上でソロを展開するという方法。

あとでお話を伺ったところ、ループは仕込みは一切なく、すべてその場で作り出しているとの由。幾重もの音が、青木タイセイ独特の心地よい“訛り”のようなグルーヴを伴って重なっていき、さらに単純なループに留まらず、曲の展開もリアルタイムでコントロールする。

素晴らしい。ひとりですべてを演奏するという技術的な面ももちろん感心したが、この心地よいグルーヴや音の広がり、深みは、ひとりだからこそ生み出せるものとも思う。方法と表現したいものが、見事に一致していて、大変感銘を受けた。時折魔法見たような感じもした。

オリジナル曲はもちろんだが、聴き慣れたエリントンの「In a Sentimental Mood」での、何重にも重ねたベースとトロンボーンのテーマ、ソロの演奏で、その感慨がさらに深まった。

ちょうど宮本亜門演出の「三文オペラ」の劇伴に参加されていたこともあり(4月〜5月)、「三文オペラ」からのクルト・ワイル・ナンバーも演奏。こちらは主に足踏みオルガンでのソロだったが(「モリタート」のみ多楽器を駆使)、タンゴなどでよく聴かれるような不協和音の用い方がよくて、やはり楽しかった。ゆくりなくもハル・ウィルナーがプロデュースしたトリビュート盤を思い出す。もし今あのレコードを作るということになったならば、青木タイセイが参加してもおかしくない(それにしても「三文オペラ」の公演を見逃したのは、つくづく後悔)。

というわけで、以下営業トークになりますが、6/28の酒井俊/青木タイセイデュオは相当面白いことになりそうだ。もっとも、歌とのデュオではループは用いないとのことだが、歌の有機的なグルーヴを主軸にしつつ、多楽器演奏を繰り広げる模様。どんなことになるか、とても楽しみですなー。

以下、本日のセットリスト。注釈ないものは、青木タイセイオリジナル。一応、使用楽器順を書いて見たが、たとえば01ならHammond44で作り出したループの上にベースが重なってまた新たなループができて、曲の展開によって各ループをフェードしたりしながらさらにフルートでソロを吹いて・・・、という感じで想像してもらえるとよいかも。

01 マカームなんとか(失念。トルコのトラディショナル)
Hammond44→ベース→フルート→トロンボーン
02 Tsukiyono
ベース→トロンボーン→ベース→ピアニカ→ベース
03 ラブソング(「三文オペラ」より)
オルガン
04 Miss You
フルート
05 イパネマの娘(ご存知ボサノヴァ)
オルガン
06 In a Sentimental Mood(Duke Ellington)
(休憩)
07 モリタート(「三文オペラ」より)
内橋和久アレンジバージョン
ベース→ピアニカ
08 ソロモン・ソング(「三文オペラ」より)
オルガン
09 曲名失念
ベース→トロンボーン
10 トルフィーヨ
フルート
11 フィナーレ(「三文オペラ」より)
オルガン
12 曲名失念
ベース→トロンボーン

#音や金時ははじめて訪れたが、広々とした店内に大きめのテーブルがいくつかゆったりと置いてある、居心地のよい店だった。ステージ上の天井がかまぼこ型なのも、なんだかよい。

2009年05月10日

柴草玲弾き語りソロ

5/10、西荻窪サンジャックにて。アンコール(16)のみアコーディオンで、あとは全曲ピアノ弾き語り。

前回「マドモアゼル玲とシノブプレ」のとき(柴草玲初体験)の際に感じた「笑いを含みながら、なんというか、女と人生の本質というか、そんなようなものに肉薄」という点を再確認しつつ、いろいろな場面での人の(いや女のか)情念の深さ、およびご本人の持つ色気と、それをさらりと流してしまう照れとの塩梅の面白さを堪能(「みんなのうた」のために書いたかわいい07は、まあ例外といったほうがいいだろうけど)。

04、05の青江三奈メドレーも、先日Naked Loftでの「昭和の日〜昭和歌謡祭〜」を逃していたので嬉しかったし(青江三奈の合間にフランス印象派のピアノの趣あり)、ご本人曰く「昭和歌謡の影響で作ってはみたがボツにする」という06の披露もラッキーであった(ボツにすることもないのになあと思う)。

#ラッキーといえば、本邦初公開の新曲(15)が聴けたのもラッキー。

で、その青江三奈のほか、あとつい最近上田現トリビュートライブでELEにキーボードとして参加、という話の流れから、レパートリーの中で珍しい?レゲエ調の12を演ったりなど、演者本人の「最近」を見せてもらえるというのも、会場であるサンジャックの「4畳半程度の居間でピアノを弾き語る」という印象(この印象は主に天井板の素材選択と、ステージ奥の床の間様のスペースに拠る)や西荻窪というロケーションと相俟って、とても親密な感じに感じられたのも楽しかったな。

演者本人の「最近」といえば、柴草玲がパーソナリティを務める「イヌラジ」にこの春から新スポンサーがついたのだが、この新スポンサーを讃えて?作ったという11は、その妄想の暴走振りがとても楽しい一曲。スポンサーも大変お喜びのことと思う(ね?)。

あと音楽とは直接関係ないけれど、前半の終わりと後半の終わり、そしてアンコールの終わりの際に客席と厨房に向かって深々とお辞儀をする姿がとてもいい。美しくて潔く、そしてカッコいい。ちょっと立川談志の高座でのお辞儀姿を思い出した。

以下、本日のセットリスト。

01 ホテルおぎくぼ
02 微粒子
03 雪
04 本牧ブルース
05 昭和おんなブルース
06 叱られたいの
07 ヒナのうた
08 靴の詩
(休憩)
09 アクアリウム
10 ヒガンバナ
11 そして一ヶ月後、結婚式場でボヤがあった
12 うすら豚足
13 遺伝子
14 桜島
15 Blue
enc
16 さげまんのタンゴ
17 前山にて

2009年05月06日

田中信正KARTELL+神田佳子

5/6、渋谷公園通りクラシックスにて。田中信正(pf)、 山田晃路(b)、大槻カルタ英宣(ds)(以上が田中信正KARTELL)に、ゲストで神田佳子(per)。そして休憩明けから、会田桃子(vn)が飛び入り参加。

実際に譜面を確認したわけではないが、テーマが複雑で変拍子も多い上にえっ、というところでちゃんと決めがぴったり決まったり、あるいはあっ、と気が付くと(たとえばピアノの左手とベースが)ユニゾンで推移してたりするところから考えると、トラップのような約束事が随所に設けられた、実に“演奏するには不自由な”楽曲ばかりが並べられているが、しかし各々がそれを楽々とクリアしつつ、お互いに様々な駆け引きを楽しんでいるなにか次元の違う遊戯、といった趣きのライブだった(なにか次元の違う遊戯、って、前も使ったな)。

楽曲や演奏自体はかなりアクロバティックな印象だが、しかしたとえばサーカスのように誰が観てもびっくり仰天しやすいように“芸”が披露されるというわけではない。

いわんや、聴衆に対してこれ見よがしな、どうだ俺たちすごいだろう、カッコいいだろう、というプレゼンテーションのような印象は微塵もない。

なのに、演奏している側の演奏してて楽しい気持ちや笑い(皆、演奏している最中に実によく笑う)が、ただただそのまま聴く側にも伝播してくる。その辺が不思議であり、面白く、そして楽しい。

というのは、田中信正と神田佳子のTANAKANDAを聴いたときに既に持った印象でもある。ただ、KARTELLの曲(今日は04以外全曲)のほうが最初に書いたような“トラップのような約束事”が多いように感じるし、今日はそこにさらにゲスト2名が加わり遊戯(といっても、なにか次元の違う)の幅が広がったことで、その印象が倍加して感じられた次第。いつかまた、このメンバーでのライブを体験する機会があるといいなー。10の出だしの会田桃子と山田晃路(アルコ弾き)のアンサンブルは、ぜひまた聴きたいし。

なお、誰が一番、というのはもちろんないが、先日TANAKANDA(+会田桃子)を観たばかりの上に今日はもうひとり打楽器(大槻カルタ英宣)がいたということで、やはり神田佳子の演奏が印象的だったかな。確か08だったと思うが、変拍子(11/4だった?)の上で使用楽器を総動員したパーカッションソロは圧巻だったし、意外なところで銅鑼を鳴らすなど、メンバーを笑わせていた場面も面白かった。

えー、あと、アンコールの"A" Trainは、Aメロを倍に伸ばしたアレンジやAメロ時の変形セカンドラインみたいなリズムも面白かったし、大槻カルタ英宣が演奏開始時とピアノソロの直前の二回、駅員アナウンスの口調で「出発進行〜」と小さく呟いてたのも可笑しかったな。

以下、この日のセットリスト(註がない場合は、田中/山田/大槻/神田での演奏)。

01 猿(田中/山田/大槻)
02 Edge
03 Flower Abstraction IV
04 Chro-Chan?(田中/神田=TANAKANDA)
05 Flower Abstraction III(大槻/神田=KARKAN、というらしい?)
(休憩)
06 Head Water(田中/山田/大槻/神田/会田)
07 Clark(田中/会田)
08 Little Circle Kids
09 Temperance
10 Grassy(田中/山田/大槻/神田/会田)
enc
11 Take the "A" Train(田中/山田/大槻/神田/会田)

2009年05月02日

国宝阿修羅展

阿修羅は長旅に疲れてだれていた、ということはなく、他の八部衆とは別室に、すくっと凛々しく立っておられた。

ここのところ、年に一回は興福寺の国宝館で拝んでいるが、こうして特別な展開で拝むと、なんだか普段中央線沿いのライブハウスで観ているミュージシャンが少しおめかしして渋谷クアトロとかに出演しているのを観ているようであった。

それはさておき、周囲をぐるりと観て回れるのは、やはり楽しい。正面の顔と同様、左右の顔も眺める角度のちょっとした違いで表情が違うし、この阿修羅空間は、際限なく阿修羅像の周りをぐるぐる回っていてしまいそうで、深い。

他の八部衆と一緒に並べず、離しての展示はどうなのかなあ、と一瞬疑問は感じたが、人の動き、警備、展示効果諸々を考えると、これが最良の着地点だったのだなと思う。

ちなみに、第二展示の八部衆像・十大弟子像辺りからはちょうどいいような気がするし、闇に浮かぶかのような阿修羅像のライティングは美しかったが(この辺も興福寺国宝館では味わえないところ)、第一展示(興福寺中金堂の鎮壇具などを展示)に入った直後の照明の暗さは、黒っぽい服装の人など闇に溶けるほどで、くらくらする。まあいろいろ検討しての照度なのだろうが、ちょっと不思議だった。

あと詳しくは、↓

http://www.asahi.com/ashura/index.html

6/7まで。阿修羅像見物だけでも、こうした展示は滅多にない機会なので、ぜひどうぞ。阿修羅に次いで人気が高い?迦楼羅はじめとする八部衆像と十大弟子像も、ガラスケースの保護なく生(というのか?)で拝むことができます(ただし、鳩槃荼像、畢婆迦羅像、羅喉羅像は4/19で展示終了。また破損の激しい五部浄像はガラスケース入り)。

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