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2014年11月30日

11月まとめ(21〜30日)

11月21日(金) 朝7時半起床→9時半頃北千住着。朝飯食べるところないかと探すが、朝から居酒屋でもないし、結局富士そばでお茶を濁す。市場まで足を延ばすか町屋で降りてときわ食堂かという手もあるが、呑んでしまうからなあ→金継ぎ教室は、全開の続きの四角い皿つなぎと新しく片口のつなぎ、あと刻苧で穴や欠けを埋めるところまで。楽しい→教室終了後、NだEりちゃんとアシスタントの人も合流し、朝日軒。ちょっと大人数だが、まあ地元の人なのでよいか。しかしここは実によい→酎ハイが利いたので、湯はやめにして千代田線でおとなしく帰宅→経堂に着いたら小腹が空きまた立ち食い蕎麦→帰宅後即就寝→夜起きてとんかつでビール。『Nのために』『タモリ倶楽部』見てからまた就寝。
11月22日(土) 朝11時頃起床。整形外科さぼる。そろそろよいかなと思ったが、今週はこれで四日続けて行けなかったので、まだやはり違和感が出る→風呂→トラウマリスからDJ(というのか)を頼まれたので選曲。基本、日本のジャズで行ってみようかと思う→晩の買物。本日は千歳船橋へ。駅前に『屋根の上のバイオリン弾き』のテヴィエに扮する森繁の銅像が立っていた。今日お披露目らしい→帰宅後晩の仕度。なんか充実→『ピンクの豹』(1964)。ずっと別のことやバカ話をしながら斜め見してたので、話は半分も頭に入らないが、それでも要所要所で惹き付けられる。B級のふりをしてるが?かなりの名作と思った→続くニュースショーを見ようとしていてそのまま寝入る。肝心のニュースはやらなかったようなのでよかった→夜1時頃就寝。
11月23日(日) 朝11時前起床。ステッパー7分→麺つゆ仕込みと選曲作業→晩は昨夜の残りと豚コマ生姜焼きでお茶を濁す→『ごめんね青春!』と『ヨルタモリ』→夜3時過ぎ就寝。
11月24日(月) 朝11時起床。ステッパー10分→昼過ぎから高柳関連データまとめ。不明点もいくつかあるが、原稿書かなきゃいけない分はとりあえず容れ物はまとまった→夜、太田尻家にて晩。腹一杯で血圧下がるほど→夜10時頃就寝→深夜起床。ポテトチップス、カシューナッツ、焼き海苔、キャベツなどをかじりながらビール中瓶二本。朝方5時頃就寝。
11月25日(火) 昼頃起床→午後整形外科行こうと思ってたが、時間の関係やらなんやらで断念→風呂入ってから経堂駅でO形と待ち合わせ→久々にガラムマサラ。ジンジャーチキンカレーという今年からのメニューが生姜の香りが強くてうまかった。あとニンニクの茎とマトンのカレーもよい。その他けっこう食べた→祖師谷に移動し古代楼にて辣腕編集者にしてチェロ/篠笛奏者の星さんと合流。途中から歌い手の白崎映美さんとその担当編集者の方も合流され、小一時間ほどだったが、いろいろ刺激的な会話を楽しんだ→明日早いので早々においとまし、帰宅後即就寝→例によって深夜2時頃起きてしまい、12/11用の選曲続きなど。一昨日選曲した楽曲を使用目的に応じて分類する作業。
11月26日(水) そのまま起きてて11月26日に突入→朝の蕎麦を手繰ったら眠くなってしまい、天気も悪いしやることもできたので、散髪は明日にしてもらう。申し訳ない→選曲の整理作業続き→夕方整形外科→その足でO形の携帯電話機種変更に付き添い。危うく変なタブレットを契約させられるところだったのを止める→小一時間かかりくたびれたので晩。光陽楼にする→買物などし帰宅。『きょう会社休みます。』と『笑点特大号』を見ながら古いiBook用のDJソフトを物色。古いソフトを探すのになかなか時間がかかったが、基本的なミキシングができてiTunesのプレイリストを読み込めるものを発見。これも小一時間試用してみるが、今のところ大丈夫そう→深夜就寝。
11月27日(木) 朝9時起床→慌てて仕度して表参道へ→まずはGENT&HONEYで散髪。今日も一献馳走になる。山本五十六『男の修行』が書かれた湯呑みで御酒をいただく→清水湯が12時から開いているということでひと風呂浴びる。昼下がりの浴室に『Night and Day』が気だるく流れてたり、幼馴染らしいおじいさん同士が「息子と一緒に金借りてビル建てればいいじゃねえか」などと話してたりして、なんというかここなりの地域色があるな→続いてBrown Horseまで歩き、赤出川カレーで昼(今日はキーマとバターチキン)→霞ヶ丘団地から外苑へと抜け、絵画館から権田原、迎賓館、ニューオータニ、紀尾井町、半蔵門、千鳥ヶ淵と歩いて国立公文書館。『江戸時代の罪と罰』展見物。文書の展示のみだから地味ではあるが、冤罪の多発やそれを防止する工夫を知ることができるなど、面白かった。写真を撮りながらだったので結構くたびれた→飯田橋まで歩いて高円寺→抱瓶に来てみたらリハーサルが押していて一時間ほど立って並ぶことに→入場すると店内はぎゅうぎゅうで、一種異様な熱気。渋さ知らズのライブは何年かぶりだし、小さい編成は初めてではないかとも思うが、このバンドにいつも抱く違和感の正体がちょっと明確になった気もした。主に猥雑さの物足りなさと、お客のこのバンドへの依存度の高さの二点→店内がぎゅうぎゅう過ぎて耐え切れず、F田さんにI下を紹介したのちちょっと休憩とちんとんしゃんへ。えも言われぬ粋さのあるご婦人と少し会話したが、あとで新山真理と知りびっくり。その新山真理さんとこまどり姉妹の『現住所』という歌を楽しんだあとは、また別のお客となんだかんだ話し、結局11時過ぎまでいてしまった→抱瓶に戻るとさすがにライブは終了していて、まあ呑みましょうと藤田さんとバーミーへ。ここの店主夫妻が東京ロッカーズに関わっていた人で驚く。かなり話し込んだが、記憶は飛んでしまった。また遊びに行こう→三たび抱瓶に戻りビール。ここまでで二回くらい吐いた気がする。渋さの物販を担当しているEっちゃんという女性と、堀江繁信のことで話し込む→始発が走るくらいにお開き。まだ呑むというF田さんとEっちゃんと別れ、中央線で新宿までは無事に辿り着いたものの、小田急線に乗ったら意識を失い、なんだかとんでもない駅にいた。慌てて戻るも次は代々木上原→次に乗った下りが経堂に止まらないものだったので、下北沢で乗り換えてので眠らずに済み、なんとか経堂に辿り着く→家に着いたら朝8時であった。即就寝。
11月28日(金) 終日横臥。夜からようやく活動開始。DJソフトはVestaxが扱っているDjeyというのMacOS X 10.4対応バージョンを見つけ、デモを使ってみたらデザインはなんか野暮ったいがなかなか使い勝手はよく、12/11はこれを使おうかなと思う。1700円→風呂→『タモリ倶楽部』見てから朝方5時頃就寝。
11月29日(土) 朝11時半起床。整形外科をさぼることになったが、明日は休みだからしょうがないとして、月曜には行かないとヤバい感じだ→昼過ぎ、新宿〜武蔵小金井経由でO形実家訪問。お義父さんも心配していたより元気そうでなにより。お義母さんの一番下のおばさんも合流し、鱈と白子の水炊きをご馳走になる。お義父さんが寝に行ったところで私も一眠りさせてもらい、8時過ぎ大量の野菜をお土産にいただきおいとま→帰途は花小金井〜西武新宿経由。平和に電車で帰宅→Djey旧バージョンは結局MacOS X 10.4で起動せず。UltraMixerで行くことにし、練習用にiMacにもインストール。問題なく動いた→ひとまず、なにも考えずに聴きたい曲を選び交互にかけるという作業を続ける。やってるうちになにか見えてくるだろう→朝方7時過ぎ就寝。
11月30日(日) 昼2時頃起床。惰眠を貪ったという感じだ→風呂→夕方歩いて下高井戸。下高井戸シネマでO形で落ち合ったのち、天喜代で一杯。車エビの天ぷらと牡蠣の天ぷらがお値打ち。〆鯖もよかった。気軽につまんで呑めるし、ここは贔屓にしよう→下高井戸シネマにてジャック・タチ『プレイタイム』(1967)。つい三ヶ月前にも観たので記憶は新しいが、それでも全体を貫く渦の巻き方に巻き込まれて、最後の遊園地のようなロータリーの場面でうれしい涙が溢れてくる。その渦の巻き方は確かにわかりにくいが、映画史上に残る傑作とは思う→世田谷線から小田急線経由で経堂に戻り、トモ・エ・ヴァンのワインブッフェへ。今日呑んだのは、バロン・ディステニー・ブラン(フランス/ユニ・ブラン)、ルバイヤート(日本/甲州)、ラ・マドンヌ・ボージョレ・ノーボー(フランス/ガメイ)、カマレロ(チリ/カルベネ・ソーヴィニヨン)、アストラーレ(イタリア/プリミティーボ他)。あと本日のグラスワインの白を追加で→帰宅後暫時就寝→11時頃起きてDJ稽古など→『ごめんね青春!』『ヨルタモリ』『ねまきでアート』(『笑う洋楽展』の替わり)を見てちょっと呑んでから就寝。朝方6時頃。

2014年11月20日

11月まとめ(11〜20日)

11月11日(火) 朝10時過ぎ起床。そうひどい宿酔いではないが、だらだらする→枝川弘監督『サラリーマンどんと節 気楽な稼業と来たもんだ』(1962年)見る。先日見た『スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』同様、珍品としかいい様のない作品。クレージーキャッツの7人がサラリーマンと学生の二役、しかもクレージー映画の端くれのはずなのにどちらもちょい役とか、いわゆる“ツッコミどころ”がたくさんあった。愛すべき駄作→午後整形外科→帰宅後、昨夜の演芸ホールの模様をまとめる。4000字を超える→おやつにココアとマドレーヌ。勢いで先日名鉄菜館で買った肉まん。簡単な昼のようになった→まとめ続き→風呂→晩のお供に五社英雄監督『鬼龍院花子の生涯』(1982年。仲代達矢、夏目雅子、岩下志麻出演)を見る。公開当時はバカにして見なかったが、どうしていい映画だった。“鬼龍院花子の生涯”という割には花子の生涯よりも他の挿話のほうが気になったが。それにしても仲代達矢といい夏目雅子といい、人間の無駄に複雑な感情などを表情だけで見事に表していたなあ。今の役者もどきに爪の垢を煎じて飲ませたらみなその場で蒸発でもしてしまうのではないかとさえ思った。あと仲代達矢扮する鬼龍院政五郎が末長組に乗り込むところの絵造りと背景の音楽がものすごいカッコよいと思った。あそこでの朗々としたトランペットは、誰が吹いてるのだろう?→夜2時過ぎ就寝。
11月12日(水) 朝8時半起床。ステッパー10分→整形外科経由、千葉市立美術館へ→東京駅に着いたところで空腹を覚えたので、どこかで昼にしようと迷う。結局食堂が四軒くらい並んでいるところのスパゲティ屋にしたが、使ってる素材は確かにいいけど蘊蓄がうるさくて量も少なく不自由な感じで閉口する。どうということもない食堂や喫茶店みたいのはもう流行らないのだろうけど→地下の総武線で千葉へ→千葉市美術館にて『赤瀬川原平の芸術原論 1960年代から現在まで』を見物。10代から20代前半に描いた油彩やインクなどの作品にまず圧倒される。バカな感想だが、ああ天才だったんだなあとその後の活動の変遷や深さについていきなり納得した。それと油彩の写生画を見られたのが、私にとってはこの展観を見物した最大の意義であった。過去の活動を記録した写真展示も多く、それもつぶさに見て行ったので結構疲れたが満足。図録には画材などの情報が記載されていたが、展示のキャプションには画材などの情報がなかったのは、どうなのだろう? 不親切と思ったが、まあ作品鑑賞にはそれほど影響はないか→千葉駅周辺で一杯呑もうかなとも思ったが、歩くのも疲れたので、休憩がてら各駅の総武線で新宿まで寝て帰る→そのまま経堂まで戻り、魚ケンで一杯。魚を堪能。途中でさばのゆの須田さんいらして久々にご挨拶。いろいろ話ができて面白かった→すずらん通り経由で帰宅し即就寝→夜中に起きて日記書いてまた就寝。
11月13日(木) 朝10時40分起床→『きょう会社休みます。』『笑点特大号』など見てだらだらする→高柳ディスコグラフィいじり。夕方完了。久々に『解体的交感』聴く。これは高柳の作品では、かなり自分の中の上位に位置する→『喜劇新思想体系』上巻読了→風呂→何十年ぶりかでケン・ラッセル監督『トミー』(1975年)見る。若いときに見たときと同様、最後のほうは退屈した。酔ってたので寝てしまった。が、嫌いな映画ではない→夜0時頃就寝。
11月14日(金) 朝10時45分起床。ステッパー7分→昼前ぎりぎりに整形外科→しらかめで一杯。おばちゃん怪我してたと聞いていたが、今日行ったら復活してた。めでたい→81ベーカリー、ピーコック、河内屋、梅田青果、一力と買物して帰宅→午睡→晩のお供につまらない紀行番組と産業遺産紹介番組の続きと『Nのために』と『タモリ倶楽部』見てから就寝。夜2時頃。
11月15日(土) 朝8時半起床。ステッパー10分→千駄木のすずらん通りの情報を集めた以外はなにもせぬまま午睡→午後3時過ぎ起床。外出の仕度→お目当てはBar IssheeのStone Duo(サム・ベネット、都筑バク)のライブだが、今週種村季弘『江戸東京《奇想》徘徊』を読み直しており、せっかく千駄木に出るので「14 根津権現裏と谷中」の道程をなぞってみることにした→まず根津で降りて、異人坂からお化け階段と根津小学校の周りをぐるっと辿り、今はない上海楼の跡地(現在はマンション)と根津教会を見物してから根津神社参拝しようと思ったら、夕方5時でもう社殿への唐門が閉まっていたので外からお参りし、そこから薮下通りを北上して団子坂上へ。団子坂を下って団子坂下の交差点の手前の路地を左に曲がり、須藤公園に立ち寄って一周。須藤公園は真っ暗で、階段の土が削られているところも多く、まだ足の悪い身には意外な困難さがあった。須藤公園の下の出入り口から不忍通りに出て渡り、よみせ通りに入って北上、本日第二のお目当てであるすずらん通りに到着→まだ6時前だったので店はほとんど開いてなかったが、待っていてくれたかのように「あかしや」が営業していた。がらっと引き戸を開けて中に入ると、先客がひとりだけぽつんとおわして、「(店の人は)今出てるけどすぐ戻ってくるから」と教えてくれた。カウンターに座ってほどなく店のおばちゃんが帰ってきたので、燗酒を所望。と、鍋からなにやら煮物を皿に取ってカウンターの上に置いたので、「それの大根とゲソを」と頼んだら皿ごとくれた。大根とゲソのほかに麩やニンジンも入っていてけっこうな量だが、まずは郷に入れば郷に従えで、それを肴にお銚子三本空ける。空けているうちに自然とさっきのお客とおばちゃんと三人で千駄木界隈の昔話に花が咲き(秋山祐徳太子なんて名前も出て来た)、心地よく小一時間を過ごせた。種村季弘はあかしやについて「一本二百五十円のお銚子を空けるにつれて話は弾み」と書いていて、一方Webには「異様に静かな雰囲気で」「カルト居酒屋のご夫婦に笑撃のノックアウト」などと書いてあったが、まあ人それぞれだろうけど、私にとっては種村季弘が書いたとおりだったな。大盛りの煮物一皿とお銚子三本で1250円という勘定もうれしい。ここはBar Issheeに来る度に寄ろう→〆にすずらん通りのよみせ通り側の入り口にある蛸八で餃子とラーメンとビール。懐かしいというよりはひたすら醤油味の濃いラーメンもなかなかうまかった→あとは適当に谷中の裏路地を徘徊し、鉱泉の初音湯は廃業したと聞いていたので夕焼けだんだんの下でやなか銀座を横断し三崎坂に出て朝日湯で温まり、Bar Issheeへ。起伏に富んだ地形が身体によい刺激になった、楽しい徘徊であった→Stone Duoのライブは、今回はサム・ベネットがベースドラムに腰掛けるスタイル(ペダルはかかとで踏む)のほぼ一般的なドラムキット(タムの代わりにタンバリンのような太鼓をセットしていた)、都筑バクは私は初めて見るフルアコースティックギターをPAに直結。演奏はサム・ベネットお馴染みのストレンジ・ブルースだが、リズムの変化とそれに沿ったり沿わなかったりするギターが絡み合い、これまたよい刺激を与えられた。最後は用を足すついでに客席のうしろに回り、少し踊った→都筑バクからAUXの森嶋映の消息を聞く。元気なようでなにより→お客で来てた女性が下北沢在住とのことで、一緒に帰る。帰りも退屈しなくて助かった→帰宅後即就寝。
11月16日(日) 昼頃起床→久々に80年代日記をブログに入力(1986年11月4日まで完了)→『笑点』見ながらステッパー10分→風呂→適当なTV番組と『ごめんね青春!』をお供に晩。都築バクに昨日もらった京都西利の大根のお香子うまかった。感謝→『ヨルタモリ』は、チャンネル変えたらちょうどボサノヴァのところで一瞬爆笑。改めて録画を頭から見たらそうでもなかったが、こういうネタを準備しているという点にはやはり感心する。ゲストの松たか子はよかった。タモリの少し真面目な話はTVショーの面白みとしては微妙ではあったが、言っていることは概ね首肯する。来週のゲストは黒木瞳だそうだが、そろそろジャズ人脈とかマイナー人脈が出てこないかな→夜1時頃就寝。
11月17日(月) 朝11時起床。ステッパー10分→山上たつひこ『喜劇新思想体系』完全版の下巻読み始める→高柳昌行鑑賞は『La Grima』『April is the Crullest Month』→午後、オダキューOXでスパイスを買ってから整形外科。診察券忘れたが大丈夫であった→帰宅後おやつから飲酒、映画鑑賞の流れ。斎藤武市監督『花ひらく娘たち』(1969年)。吉永小百合と和泉雅子が姉妹、その恋人になるのが浜田光男と杉良太郎、話を転がす重要な脇役に渡哲也、さらに沖雅也に宇野重吉に若い頃の丘みつ子、ピンキーとキラーズも歌と演奏で登場とうれしい面々ながら、内容は今となってはものすごくどうでもよかった。でも愛らしい→飲酒第二部は、ニンジンと玉葱と鶏笹身の煮物と煮こごりをアテに金宮昆布割りで、『花子とアン』のスピンオフ。これはどうでもいい上に愛らしくもなかった。宇田川先生と朝市でなんとか保ったような塩梅。主役の女優さんは、こんな脚本と演出では可哀想だったようにも思う→酒肴と〆の蕎麦(刻み卵とじ)はうまくできた→風呂→夜1時頃就寝。
11月18日(火) 朝8時起床。ステッパー5分→整形外科経由築地→まずは新橋演舞場で夜の切符受け取り→それから築地場外の秋山商店で出汁パック二種と鯖削り節購入→続いて多け乃で昼。魚だけじゃなくて炒飯や焼きそばまでうまくて、ここは当り→続いて伏高、安田電器商会などで蕎麦用のざる買ったり缶詰買ったり土産の寿司マグネット買ったり煮干し買ったりしてから喫茶マコで一服。とても落ち着いてたのにおばちゃんの団体来たのでそそくさと出る→隅田川沿いで休憩→体力戻ったので聖路加病院の辺りで土手に上がり、ふらふら散歩したのち本願寺の本堂でまた休憩、それから市場のほうを回って新橋演舞場に戻り、向かいの喫茶店でさらに休憩。プリンを一口食べてさらに体力回復→で、新派の『鶴八鶴次郎』と『京舞』を見物。十七世および十八世中村勘三郎の、新派による追善公演。細かいことを抜きにして、素晴らしかった。中村七之助と二代目水谷八重子と波乃久里子と柄本明にたっぷり泣かされる。当代中村勘九郎は、『鶴八鶴次郎』の終盤までは屈折した芸人の感じがにおってこなかったのが残念だったが、最終盤の芝居と、あと『京舞』のボンの感じはとてもよかった。ちなみに追善ゲストは江川卓→余韻を味わうのにもう一杯と四季のおでんに寄る。しげちゃんいた。本日の〆にはちょうどよい感じ→平和に電車で帰宅。夜1時頃就寝。
11月19日(水) 朝9時起床→昼過ぎO形を伴って吉祥寺二丁目総菜で弁当買ってから老父宅へ→昼食後、まずは窓掃除。割と短時間で終わる→晩の買物→続いてPCのメンテナンス。失うと困るデータをUSBメモリへバックアップ。その間O形は午睡→あとは調理をO形に任せ、九州場所のTV放送を見ながらビール、御酒と飲酒。老父がもらったという皿うどんを食べてしまうのが主旨だったが、食べ終えたところで一瞬寝る→夜9時過ぎおいとま。老父は喉も肩もよくなっていたようでなにより→千歳烏山までバスで出て京王線で帰るルートを試してみるが、乗り換えの接続が悪かったりして一時間半かかる。吉祥寺に出たほうが気は楽のようだ→八幡山でバスを探すのも面倒だったので歩いて帰宅。途中お煮染め女への悪口を次々思い出し大いに笑う→帰宅後着衣のまま就寝→途中で起きて寝間着に着替えて歯を磨いてまた寝る。
11月20日(木) 朝9時半起床→昼過ぎB電子原稿提出→風呂→早速修正依頼来たので仕様を再確認の上全体を見直し、第二稿を提出→請求書作成→晩用の断食スープ(ニンジンともずく)および昆布煮〆作る。断食スープは冷蔵庫の野菜くずも出汁に使ったが、柿の皮も入れてあった所為で、変わった(というか変な)味になった。昆布煮〆はいつものように最初にごま油で炒めて味を加えながら煮るよりも水でいきなり煮たほうが柔らかくなるのが早いのを学習。味は柔らかくなったあとからでも大丈夫→明日の金継ぎ教室の準備→晩のお供にとんねるずの番組(みなさんのおかげでした)を見るが、グダグダなのはいいとして切れがまったくなく、つまらな過ぎる番組に成り下がっていた。TVには絶望だけしているわけではないが、これは凋落のひとつの現れかなとも思った→山上たつひこ『喜劇新思想大系』完全版の下巻読了。『逆向春助のしょうがい』などひどい話過ぎて犯されるように笑わせられてしまう作品も多かったものの、やはり初出時にちゃんと読みたかったなあ。それはこちらは8歳なので無理としても、中学生か高校生のときにひと通り読んでたらもっと夢中になっていただろうとは思った(以前に拾い読みはしているが、通してまとめて読んだのはこれが初めて)→今日は呑まず。夜1時頃就寝。

2014年11月10日

11月まとめ(1〜10日)

11月1日(土) 夜中に目が覚めたので、B電子原稿の直し→再び就寝→朝9時半起床。ステッパー9分→午前中整形外科。雨を舐めてて傘を持たずにずぶ濡れになる→午後、JINYA DISCリライト準備。タイトルリストと原稿テンプレート作成→夕方新宿へ。らんぶるにて本棚製作の打ち合わせ→資料としてはとりあえずスケッチだけ見せてもらった。設置場所によって固定したりユニットを重ねたり、というのはよいアイデアかな→その後松尾ジンギスカン朋哉とSecond Line。自分の子ほどの年齢の人とちょっと打ち解けらたようでうれしい→平和に電車で帰宅。夜11時頃就寝。
11月2日(日) 終日宿酔いで横臥。胃腸を休めるため、丸一日お吸い物だけにする。酒も抜き→B電子より高柳作品届く。DVD二枚組みはすでに個別にいただいていたので、これは開封せずに返却せねば→O形絵日記更新→B電子製品のシリーズ名など検討。フィル・ウッズを持ち出したところなど我ながらさすがと思ったが、果たして→『『ごめんね青春!』『笑う洋楽展』『ヨルタモリ』見て、深夜風呂に入り、夜4時頃就寝。
11月3日(月) 朝10時起床。ステッパー10分→麺つゆ仕込み→TV録画DVD整理に着手。まずは落語・演芸分→偶然、TV東京の『歌いーな!』という昼の歌番組を見たが、畠山美由紀(それも沢田穣治 b、おおはた雄一 ag、芳垣安洋 drs、真城めぐみ choの生演奏)の『歌で逢いましょう』はよかったなー。その直後にMAXの新曲『情熱のZUMBA』というのもいとおかし。この番組知らなかった。出演者の好き嫌いは別にして、音楽をジャンルなどで差別してない感じ(なにも考えずに顔付けしてるのかもしれないが)はいいなあと思った。でもTV東京のサイト見ても、何曜日の何時にやってるのかとかわからない。レギュラー番組ではないらしい→午後中DVD整理。割と疲れる→ステッパー7分→DVD整理続き→風呂→晩のお供に田中重雄監督『東京おにぎり娘』(1961年、若尾文子主演)見る。登場人物がみんな行き当たりばったりなところが正しい人間の営みに思えるところがよかったなあ→夜1時頃就寝。
11月4日(火) 深夜3時過ぎ起床→『東京おにぎり娘』のことを反芻してから再び寝る→朝10時過ぎ起床。ステッパー10分→午後DVD整理続き。月亭太遊が『たまげほう』を演っている映像を保存いておいたのを発見(平成25年度NHK新人演芸大賞の落語部門)。取っておくものだ→夕方整形外科→帰宅して風呂→弓削太郎監督『スーダラ節 わかっちゃいるけどやめられねぇ』(1961年。川口浩、川崎敬三主演。クレージーキャッツ出演)見る。クレージーキャッツのメンバー7人が初めて揃っての出演作だそうだが、歌がヒットしたから便乗して急いで作った感はある。とはいえ、結果として無駄がなかったり、それでいて当時の世相を遠慮、というか今の感覚でいえば配慮なく描いてたり、見所は多いと思う。Webで「橋幸夫の主演歌謡映画「江梨子」の併映作品だったらしい」という記述も見たが、今日のところは確認は得られず。例の本を一階で掘り出すしかないか→昨日見た『東京おにぎり娘』といい、なにか作る際の力の抜き方みたいなものの勉強になるな。ただしそういう機会が今後自分に訪れるかは知らない→夜1時就寝。
11月5日(水) 朝8時半起床。ステッパー10分→午前中老父宅へ、買物の付き添い→昼過ぎ帰宅。B電子より高柳作品大量に届く→録画DVDの整理、落語・演芸分完了。枚数はあとで数える→夕方整形外科→帰宅後風呂→ぶり大根作ったら自分で言うのもなんだがあまりのうまさに驚愕。それと大根の葉と油揚と姫海老の炒め、ニンジンとピーマンとトマトのマサラサラダ。〆にぶり大根の出汁でうどん→『Nのために』の三話めと『きょう会社を休みます!』の四話め。『きょう会社〜』はいいなあ→夜0時頃就寝。
11月6日(木) 朝9時半起床→連雀亭二回め。今日は三遊亭日るね、柳亭明楽、古今亭始。開口一番の日るねが楽屋から舞台袖に出て来たところでいきなり足を滑らせて転倒。あまりに可笑しくてその後の落語などどうでもよくなる(『狸の恩返し』の狸ぶりは男の噺家にはなかなか出せない味わいでよかった)。続く明楽は、噺の最中のいい間違い(これが結構多い)も含めてこれまた本人が可笑しいのでつい笑ってしまうという類いの人だったが、『桃太郎』のところどころの何かネジのようなものが抜けた感じのくすぐりは面白かった。始は『粗忽の使者』をじっくりみっちり、そしてしっかり演っていたが、途中間延びしてた気がする→今日はO形も一緒だったのでふたりでがんばって並んでかんだやぶ。祝復活。まあでも落ち着いて過ごせるようになるのはまだ少し先か。ゆっくりしてると行列が気になるし、客席の配置もあるし、こちらも慣れるのに時間がかかりそうだ。天抜きはしばらくやらないとの由→竹むらで汁粉→ブンケンロックサイドまで歩き、予約しておいた山上たつひこ『喜劇新思想体系』の完全版(フリースタイル刊。初回限定特製本)上下巻を受け取り→ミロンガでバスを一杯→平和に電車で帰宅。夜に音楽を聴きに行こうかと思っていたが疲れたので断念→帰宅後即就寝→夜10時頃起床→晩飯がてらバーニングマンのドキュメンタリー(NHK)を見る。江藤さんが音楽。しかしこのドキュメンタリーを見る限りでは、私はバーニングマンにはそれほど心惹かれないな。実際に行って体験したら、また違うと思うが→どうも疲れているので、明日の千葉はやめにする→今日の連雀亭の模様などまとめてから就寝。朝方4時頃。
11月7日(金) 朝9時半起床。ステッパー10分→昼風呂をはさみ、高柳昌行『Live at Moers Festival '80』『The Smile I Love』を聴く→夕方整形外科→そのまま六本木へ。久々のBrewDogで、久々の友人たちと会食。チヌさんよりいろいろ情報を伺う。あと勢いでIngressを始めてしまった→三州屋に移動→乃木坂から電車で帰るが、電車内で具合悪くなり、表参道で降りて少し歩いてからタクシーで帰宅。帰宅後歯を磨きがてら舌の奥も掃除していたら気分が悪くなり、盛大に戻す。歯を磨き直して即就寝。
11月8日(土) 昼過ぎ起床。整形外科さぼる→若干宿酔いだったが生姜を利かせたにゅうめんを作って食べたら少しよくなった→終日特に何もせず→深夜、松尾スズキ監督・主演(ほかに松田龍平、酒井若菜主演)『恋の門』(2004年)見る(原作は羽生生純作のマンガ)。全然知らなかったが、面白いじゃないか。バカバカしさの質がとても自分に向いていた→明け方4時頃就寝。
11月9日(日) 昼12時過ぎ起床。ステッパー10分→終日高柳昌行を聴き、山上たつひこ『喜劇新思想体系』のフリースタイル刊の完全版上巻を読む。ついでに高柳昌行ディスコグラフィやiTunesに入れたものを録音日順に並べたプレイリストも、自分の勉強のためにまとめてみる(今日のところは未完成)→風呂→『ごめんね青春!』『ヨルタモリ』見ながら飲酒と晩。どちらも毎週面白くなってくる気がする。が、面白がれるのはある程度の年齢以上という気もする→麺つゆ仕込んでから就寝。夜2時くらい。
11月10日(月) 朝10時過ぎ起床→慌ててとろろ蕎麦作ってかき込んで整形外科→それから浅草に出て、久々に並木薮で今月から始まってるであろう鴨抜きで一杯、と思ったが、店の前には行列。諦めて三社様にお参りに行ったら仲見世もたいそうな混み様。ここでああ酉の市かと気付く→結局水口食堂でとんかつ肴に一杯→で、演芸ホール。今日遊びに行ったきっかけは『雲助、悪名一代』の再読だが、門下の隅田川馬石が演芸ホール初トリの芝居楽日だったと気付く。そして馬石を大いに見直す。これからちょっと意識して聴いてみたい→帰途浅草一代に寄ったら、以前もご一緒した落語好きの先輩がいらして、大いに話に花が咲く。が、こないだ戻したこともありほどほどで切り上げて、平和に電車で帰宅。夜11時頃就寝。

浅草演芸ホール11月上席昼夜

浅草演芸ホール十一月上席昼(仲入り前から)および夜

この日の演目。

鈴々舎馬風・・・・・漫談
三遊亭小円歌・・・・三味線漫談
金原亭馬の助・・・・権助芝居、百面相
柳家小ゑん・・・・・ほっとけない娘
(仲入り)
金原亭駒三・・・・・親子酒
ロケット団・・・・・漫才
三遊亭歌武蔵・・・・漫談
桃月庵白酒・・・・・ざる屋
アサダ二世・・・・・マジック
金原亭伯楽・・・・・子別れ(子は鎹)

夜の部
桃月庵はまぐり・・・道灌
桂三木男・・・・・・夜の慣用句
柳家さん喬・・・・・真田小僧
ペペ桜井・・・・・・ギター漫談
蜃気楼龍玉・・・・・たらちね
三遊亭天どん・・・・(失念)
翁家社中・・・・・・曲芸
桂南喬・・・・・・・大安売り
林家たい平・・・・・ぞろぞろ
すず風にゃん子・金魚
 ・・・・・・・・・漫才
五街道雲助・・・・・町内の若い衆
(仲入り)
三遊亭鬼丸・・・・・漫談
ダーク広和・・・・・マジック
古今亭菊千代・・・・雑俳
吉原朝馬・・・・・・六尺棒
ホームラン・・・・・漫才
三遊亭圓丈・・・・・金さん銀さん
柳家小菊・・・・・・粋曲
隅田川馬石・・・・・甲府ぃ

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仲入り前の鈴々舎馬風から見物*1。落語界や二世落語家とスポーツの世界をネタにしたいつもの漫談は、羽生結弦の練習中の衝突事故にちょっと触れた以外はほぼ寸分違わずいつも通り。続く三遊亭小円歌もまあだいたいいつもの演目だった。

金原亭馬の助は『権助芝居』で、大黒様に恵比寿様、達磨大師の修行姿に分福茶釜の狸とお馴染みの顔ぶれながら百面相も見られたのがうれしい。赤い手拭いを頬被りにした線香花火の真似はちょいと珍しかったか。

仲入り直前の柳家小ゑん『ほっとけない娘』(2011年落語協会台本募集に応募された小林由紀作の改作)は、奈良の仏像をモチーフにして仏像好きの娘の縁談の様子を描いた新作。広目天が踏んづけている邪鬼にまで目を配ったりとか、興福寺の阿修羅像を細かくネタにしてたりとか、大仏殿や興福寺だけでなく薬師寺や法隆寺や中宮寺まで足を延ばしたりなどなど、仏像好きとしてはうれしい噺だが、時間の制約を無視して言えば、場所を奈良に限定したとしても浄瑠璃寺や東大寺三月堂、新薬師寺なども採り上げてもらいたかったかな。

さらに言えば五刧院の五劫思惟阿弥陀像だって落としてほしくない。せっかく中宮寺まで行ったのだからもうちょいと山を登って松尾寺の若い時分の大黒様像とか、あるいは近鉄奈良からも電車ですぐの、先般TVCMで採り上げられていた秋篠寺の伎芸天のネタも聴きたかったし、あと大仏殿のくだりで広目天が出てくるが、広目天やはり戒壇院のほうにも触れてほしかったりとか、中宮寺の弥勒菩薩は(まあ好みや馴染みの問題だが)如意輪観音と言ってもらいたかったりとか、全体的に各仏像のネタの掘り下げ方が浅いとか、ひとつひとつの仏像がもっと浮かび上がってくるようなマニアックな視点が足りない心持ちがしたりとか、こちらも仏像好きだけに残念なところに多々気付いてしまった。鎌倉の寺も採り上げ、江ノ電など電車ネタもふんだんに取り込んだ噺に展開することもあるようだが、仏像に関してもより熟成させたものを、改めて聴いてみたいと思った。

さて仲入り後は、もっとも客席を笑わせていたのはロケット団の漫才(いつもの四字熟語と欽ちゃんvs北朝鮮ネタ)と三遊亭歌武蔵の相撲界をネタにした漫談だったが、金原亭駒三『親子酒』、桃月庵白酒『ざる屋』、金原亭伯楽『子別れ(子は鎹)』と、いずれも心持ちのよい古典をじっくり堪能。とんでもない発想の飛躍とか仕掛けなどがある落語も楽しいが、15〜30分くらいの短い時間でこうした肩の凝らない古典をしみじみ味わえるのも落語の滋味だなとつくづく思った。特に伯楽が、最前列に座っていた親子連れから「今日は学芸会の振り替え休日で学校が休みだから大好きな寄席に来た」という話を引き出してから『子別れ』を外連味なくしかしすーっと心に染みるように始め演り終える流れは見事だった。

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夜席は招待券客の入場に前座の桃月庵はまぐり『道灌』が蹂躙されるところから開始。前座の高座は興行時間外扱いとはいえ、毎度この招待券客の入場にはイライラさせられる。ただし、小屋側もいろいろ考えての施策ではあろうと思う。

桂三木男が柳家喬太郎作『夜の慣用句』だったのは、古典専門と勝手に思っていたので、意外であった。もっと線の細い印象があったが、もっともそれはよくよく考えたら駒春時代(私が見たのは2006年)の印象だと思い出した。その後あまり意識して三木男を見てなかったので、その成長に驚くのは当然か。それまでざわついていた客席の注目を見事に集める堂々たる高座だった。とはいえ、やはり同じ噺だけに、喬太郎と比べると笑いはまだまだと思った。あと前髪が下がってくるのはなんとかしたほうがいい。見ているほうが気が散るのである。

あとは大雑把な感想になるが、柳家さん喬『真田小僧』、桂南喬『大安売り』、林家たい平『ぞろぞろ』、五街道雲助『町内の若い衆』、吉原朝馬『六尺棒』などは、この日の昼席について「とんでもない発想の飛躍とか仕掛けなどがある落語も楽しいが、15〜30分くらいの短い時間でこうした肩の凝らない古典をしみじみ味わえるのも落語の滋味だなとつくづく思った」と書いたのと、まったく同じ感興を得た。

その合間合間に飛び道具的な楽しさがもう少しだけ多ければとも思ったが、それでもベルサイユ宮殿→ゴリラ振り→宝塚ネタ→ハッピー不動産と畳み掛けるにゃん子・金魚の漫才や、三遊亭圓丈の懐かしい『金さん銀さん』(金さんと銀さんの姉妹が苛烈な?骨肉の争いを名古屋弁で繰り広げる)など、爆笑を誘われる箇所はあった。ダーク広和のマジックは、客の引いたカードをQRコードを携帯電話で撮影させることで当てるというネタがものすごい地味ながら可笑しかったし、大変満足感を得た一日だった。

心残りは、古今亭菊千代という人の芸や佇まいがまったく自分の好みではないところと、蜃気楼龍玉『たらちね』から三遊亭天どん(ネタ失念)への流れでうとうとしてしまったところだが、これはいずれも自分の好みや酒量の所為。間違っても芸人や寄席の所為ではないし、また芸人各々には誠に失敬ながら、こういうところも寄席遊びの味わいだと思う。

さて、この日なぜ演芸ホールに出かけたといえば、きっかけは忘れたが11/9の日曜日にたまたま五街道雲助著『雲助、悪名一代』(白夜書房、落語ファン倶楽部新書。2013年刊)を読み返していて、で、翌月曜日に時間が空いたのでたまには寄席でも出かけようと予定を見たら、何の偶然か演芸ホールの上席が十代目金原亭馬生一門中心の芝居*2だったので(当代馬生は出てないが)、これもなにかのご縁かと浅草まで出かけた次第。

と、出かけてみたらこの日は五街道雲助門下の隅田川馬石が演芸ホールでの初トリという記念すべき十日間の楽日であった。なんの偶然かは知らないが、めでたい日に居合わすことになったのはうれしい。

その馬石は『甲府ぃ』。もともとそんなに好きな噺ではないし、馬石も雲助の弟子という意外にはあまり意識して聴いてこなかったのだが、この日の『甲府ぃ』は、これまでかかった古典同様聴き手の気持ちを揺さぶるための独特な工夫や外連味は一切なかったがとても深くしみじみとさせられ、豆腐屋の主人夫婦の若い頃の貧乏話と、サゲのお孝ちゃんの「お参り、願ほどき」の二カ所で、ほろりと来そうになった。とても気持ちのよい『甲府ぃ』であった。

先述のとおり、不勉強ながら、隅田川馬石のという噺家の魅力をこれまで強く意識して聴いたことがなかったのだが、この“初トリの楽日”という記念すべき高座でその魅力に気付かされ、落語好きとしてはうれしい経験をしたなあと強く感じた次第。とてもうれしかったので、帰途久々に浅草一代に寄り、これまたたまたま居合わせた落語好きの先輩と、思わず杯を重ねた。

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*1 ここまでに古今亭志ん八、金原亭龍馬、笑組、三遊亭天歌、柳家さん吉、ひびき・わたる、桂才賀、桂文楽、昭和こいる・あした順子、林家三平が上がっている。

*2 自分の勉強も兼ねて整理してみると、色物を除いて高座に上がった噺家が昼夜合わせて28人、そのうち十代目金原亭馬生に連なるのが、金原亭伯楽、金原亭龍馬、金原亭馬の助、金原亭駒三、五街道雲助、吉原朝馬(以上十代目馬生直下)、桃月庵白酒、蜃気楼龍玉、隅田川馬石(以上五街道雲助門下)、桂三木男(当代馬生門下)、桃月庵はまぐり(桃月庵白酒門下)の11人。ついでに古今亭志ん八と桂才賀が十代目馬生の弟の志ん朝門下、古今亭菊千代が古今亭圓菊門下である。まあほぼ半数が五代目古今亭志ん生につながる面々だったというわけだ。

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(11/11 21:08現在)今ざっとTwitter上の投稿を拾ってみたところ、馬石がこの芝居でかけたネタは11/1笠碁、11/2八五郎出世、11/3明烏、11/4干物箱、11/6四段目、11/7四段目、11/8八五郎出世、11/9締め込み、だった模様(今のところ11/5のみ不明)。

2014年11月07日

神田連雀亭ワンコイン寄席、2014年11月6日(木)

神田連雀亭ワンコイン寄席、2014年11月6日(木)

連雀亭訪問二回め。この日は35席が設えられていて、客の入りは23人(うち女性が4人)。

開口一番の三遊亭日るねが、舞台裏から「お先に勉強させていただきます!」と元気よくあいさつする声が聴こえてすぐ、楽屋から舞台袖に出て来たところでいきなり足を滑らせて仰のけに転倒。見事な尻餅をついていた。

それがあまりに可笑しくて、その後の落語やいつも女流を聴いたときに思う不満など、どうでもよくなってしまった。この日は全体にその可笑しさに場が呑まれていたような印象が残った気もする。ただし『狸の恩返し』の狸ぶりは、男の噺家にはなかなか出せない味わいを楽しく味わえたと思う。

それにしても、舞台上に設えられた高座に上がる際に蹴つまづくならともかく、段差も何もないところで足を滑らせてひっくり返る噺家は、初めて見たかもしれない。貴重な?体験だった。

続く柳亭明楽、出囃子がいったん終わったのにまた頭が鳴った、と思ったら楽屋から日るねの「ごめんなさい!」の声が(CDの操作を間違えたのか)。『桃太郎』の噺の最中のいい間違い(これがお爺さんとお婆さんの名字設定を取り違えたりとか、結構多い)も含めて、これまた本人の人柄が可笑しいのでつい笑ってしまうという類いの人だったが、『桃太郎』のところどころの何かネジのようなものが抜けた感じのくすぐりは面白かった。金坊が中2という設定も可笑しいし、やりこめられる父親のうろたえぶりも可笑しい。

トリの古今亭始は、楽屋からの日るねの「たっぷり!」に「うるさいよ!」と応えるところからマクラに入り、『粗忽の使者』を30分近くじっくりみっちり、そしてしっかり演っていたが(この演目はつい先頃逝去した二代目桂小金治に捧げたのか?)、途中から少し間延びしてた気がする。留っこが三太夫を訪ねるところくらいからかな。噺に奥行きがなくなって行き、熱量が高いまま進むのでどの辺を物語の山にしようとしているのかを聴いていてつかめなくなり、サゲまでの流れはわかってるのでただそれをじっと待った、という感じに聴いた。

自分の好みで言えば、明楽のようなフラのある人に一番期待する。始はご本人自体が硬過ぎという印象だったので、そこにどうこの人なりの落語的滋味が滲み出てくるようになるのかに期待。日るねは私にとっては落語とは別のなにか可笑しく楽しいもの、と、今日のところは思った。

以下本日の演目。

三遊亭日るね・・・・狸の恩返し
(落協、三遊亭歌る多門下、2008年3月入門、2013年6月二ツ目)
柳亭明楽・・・・・・桃太郎
(芸協、柳亭楽輔門下、2009年8月入門、2013年8月二ツ目)
古今亭始・・・・・・粗忽の使者
(落協、古今亭志ん輔門下、2009年7月入門、2014年6月二ツ目)

今日は連れがいたので、連雀亭がはねたあと、ふたりでがんばってかんだやぶに並ぶ。20分ほど並んで入店。祝復活だが、まあでも落ち着いて過ごせるようになるのはまだ少し先か。ゆっくりしてると行列が気になるし、客席の配置もあるし、こちらも慣れるのに時間がかかりそうだ。あと天抜きはしばらくやらないとの由。

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