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2018年03月31日

3月まとめ(21〜31日)

3月21日(水) 朝10時起床、白湯。昨晩は早寝したが、夜中に目が覚めてしばらく眠れなかった。珍しいことではないが→階段掃除→ヨドバシカメラにBD-Rと不織布ケースを注文。わざわざ日記に書くことではないが、今までなぜか「外出時に店舗に寄って買う」と頑なに決めていたので、ふと通販でもいいではないかと気が楽になったのと、いざ買おうと思ったらこれまでのポイントがちょうど来月で切れることが判明、しかも本日の買い物でちょうど全部使い切れることがわかったので、記録しておく次第→『清水の暴れん坊』(松尾昭典。北原三枝、石原裕次郎、近藤宏、清水将夫、光沢でんすけ、松下達夫、佐野浅夫、木下雅弘、赤木圭一郎、木浦佑三、林茂朗、鈴村益代、近藤宏、金子信雄、浜村純、内藤武敏、芦川いづみ、宮原徳平、鏑木はるな、横山運平、野呂圭介、土方弘、深江章喜、垂水悟郎、西村晃、須藤孝。1959、日活)。光沢でんすけと石原裕次郎の大きさの違いにまず笑う。石原裕次郎の中途半端な変装も可笑しい。当時の人の了簡になって見れば面白くはあるが、それくらいかな(最後の裕次郎が赤木圭一郎を説得する場面で、マイクケーブルがどれくらい長いんだという可笑しさはあったが)。あとは横山運平がとてもよい味わいだし、運びや夫婦の伏線は面白かったが、それにしても麻薬取引の実情を探ったドキュメンタリーの放送はどうなったんだ?→O形の絵本企画書チェック→風呂→『新婚道中記』(原題『The Awful Truth』、原作:アーサー・リッチマン、監督:レオ・マッケリー。ケーリー・グラント、ロバート・アレン、キャスリン・カリー、アスタ、ウィン・カフーン、スコット・コルク、ベス・フラワーズ、セシル・カニンガム、アイリーン・ダン、アレクサンダー・ダーシー、エドムンド・モーティマー、サラ・エドワーズ、ポール・スタントン、ミッチェル・ハリス、ラルフ・ベラミー、エスター・デール、ジョイス・コンプトン、ミキ・モリタ、モリー・ラモント、メアリー・フォーブス、ロバート・ワーウィック、エドガー・ディアリング、ジョージ・C・ピアース。1937、米Columbia Pictures)。スクリューボール・コメディとしては最初期の作品にして傑作。会話のテンポはもちろん、犬を使ったギャグやケーリー・グラントが椅子から転げ落ちるアクション、田舎者の笑い方などなど、小気味よく笑わされながら夢中にさせてくれる。危機を迎えた若い夫婦のよりが戻る場面のからくり時計の映像(恐らく巨大なセットを作ったのだと思うが)は洒落てるな→『笑点特大号』の途中で眠くなり、夜10時前就寝。
3月22日(木) 0時前起床→昨日見た映画の復習→O形の企画書がまた更新されていたので、さらに手を加え、不足情報なども交えつつ返信→旧メイン・メールアドレスをメールサーバーから削除したところ、当然のようにそのアカウントのSMTPサーバーが使えなくなった。迂闊だった。慌てて同じアカウントを作り直したが、メーラーからはアクセス自体が行えない。これはなぜだかわからないが、まあそのアドレス宛のメールは届くようだから、万一必要なメールが送られても大丈夫ではあろう。でも気持ちが悪い→『現代金儲け物語』(酒井辰雄。三井弘次、加東大介、清川虹子、渥美清、榊ひろみ、林家珍平、春川ますみ、菅原通済、大泉晃、水谷良重、谷幹一、初名美香、三木のり平、渡辺篤、高野真二。1964、松竹)。タイトルデザインが眞鍋博。特になにがどうという映画ではないと思うが、適当に作っているように見えてもう隅々まで隙のない喜劇。と思わせるのは端役も含めた役者の力が大きいのだろう(そういえば榊ひろみと水谷良重の所作や表情が鮮やかでとても美しい)。それを動かす監督の力量なども考えると、今となっては作り得ない作品かもしれない→『おゝ猛妻』(菱田義雄。谷幹一、須藤健、長門勇、伴淳三郎、浪花千栄子、村田知栄子、横山道代、中村晃子、竹脇無我、小畠絹子、益田喜頓、関敬六、森光子。1965、松竹)。なんとこれもタイトルデザインが眞鍋博。全体的に『現代金儲け物語』と同じ感触だが(うだつの上がらない婿が外に女を求めるのが話のひとつの筋になっているのは同じ)、長門勇の細かい藝が、話の本筋とは関係ないものも多いがとても面白い。音楽自体面白く、また芝居との絡みも面白いのだが、これも『現代金儲け物語』と同じ牧野由多可だった。監督は違うが役者の「所作や表情が鮮やかでとても美しい」という印象も同じ→一杯飲んで朝8時就寝→昼過ぎ起床→『エノケンの近藤勇』(山本嘉次郎。榎本健一、花島喜世子、宏川光子、中村是好、如月寛多、高尾光子、柳田貞一、二村定一、千川輝美、田島辰夫、伊藤薫、丸山定夫、北村季佐江。1935、P.C.L映画製作所/日本劇場)。冒頭の間抜けなチャンバラ、近藤勇が付ける稽古がタンゴのリズム、花島喜世子扮する加納惣三郎と雛菊(宏川光子)の会話の素っ頓狂な声色、中村是好扮する間諜X27番、高下駄で走るエノケン(そもそも高下駄を履くと強くなるのが可笑しい)、眼鏡の坂本龍馬、斬られる側が相手(桂小五郎)の刀を拭って倒れる、池田屋での迫力のある捕物の中での小ネタ、エノケンと伊藤薫のカエル踊り(蛙の夜回り)、唐突に登場する印度人、これまた唐突なお月様のアニメーション、『ボレロ』や『南京豆売り』(こちらはチンドン風味)などの音楽の使い方などなどギャグが満載。80年前、第二次世界大戦前に撮られたとは思えないほど洒落ている。放映されたものは、修復もかなりきちんとなされていた→買い物に行くO形に頼んでB電子向け請求書発行→晩はとても久々にクリームシチュー。ビール一本だけ→夜10時過ぎ就寝。
3月23日(金) 夜中に一度だけ目を覚ましたが、今日はお手洗い以外は布団から出ないようにがんばって、朝9時起床。白湯→B電子原稿の下準備を始めたら現在ある情報内では書き上げてしまったので送付→今年もまたキチレコから出演依頼があったとの由。やるのは構わないし協力するが、なにか新機軸なり新しい工夫をしたい、と返答→アナログまでぶらぶら歩いて昼、それから砧公園で散歩花見。桜はやはり歩いて見るのが楽しい。千歳船橋に戻り八百屋とオオゼキと東宮と春日屋で買い物し帰宅。買い物でけっこう時間を使ったのだと思うが、12:50に出かけて帰宅が16:30、昼食の時間を除いても二時間半の散歩となった→風呂→『抜き打ち鴉』(加戸敏。城健三朗、南都雄二、宇野正晃、天知茂、藤原礼子、小林加奈枝、島田竜三、沖時男、真城千都世、成田純一郎、香川良介、毛利郁子、近藤美恵子、千葉敏郎。1962、大映)。城健三朗(若山富三郎)や天地茂など役者の魅力満載の映画だが、話はややとっ散らかった印象。ほんの少しの整理でだいぶ変わると思うが。いろいろな要素が『座頭市血笑旅』など座頭市シリーズに生きているような気がしたところは印象深い。実際にはどのような影響関係にあるのだろうか→夜0時頃就寝。
3月24日(土) 朝9時半起床、白湯→洗濯→午後1時、ポークビンダルーのマリネ開始(ワインヴィネガーがなかったので買いに出かけ、あとで追加)→ワインヴィネガー買いに行くついでに八兆でかき揚げそばかっこみ、さらに小一時間散歩。千歳船橋駅周辺より東に向かい、桜から宮坂に崖を降りて鴎友学園の裏からいったん城山通りに出たのち再び宮坂の崖下をぶらぶらしながら経堂方面に戻って、烏山川緑道辿って帰宅→三種のダールとポークビンダルー製作→風呂→『気狂いピエロ』(原題『Pierrot Le Fou』、原作:ライオネル・ホワイト、監督:ジャン・リュック・ゴダール。ジャン・ポール・ベルモンド、グラジェラ・ガルバーニ、アンナ・カリーナ、ジョルジュ・スタケ、サミュエル・フラー、ラズロ・コバクス、ヴィヴィアーヌ・ブラッセル、エテ・アンドレ、アイシャ・アバディル、ジャン・ピエール・ルノワール、ピエール・マニン、レイモン・デヴォス。1965、仏)。私にとっては永遠の一作。たまに見返すと、旧字幕の文言も含めて細かいところまで覚えていて、自分でも驚く→午前1時過ぎ就寝。
3月25日(日) 朝8時半起床、白湯→Broad WiMAXに何度メールアドレスの変更を連絡しても、相変わらず旧メールアドレスに案内が送られてくるので、苦情の連絡→午後ウクレレ練習→晩飯製作。焼きそばべちょべちょになって失敗。麺だけ茹でて炒めてあとで具材を混ぜたほうがよかったか→食後体が重くなりうとうとし始めたので、早々に就寝。夜8時。
3月26日(月) 朝7時半起床、白湯。昨夜飲まなかったのですっきりした目覚めだが、何故か腰が痛い→『池田大助捕物帖 血染の白矢』(原作:野村胡堂、監督:冬島泰三。永井柳太郎、伊藤寿章、坂東好太郎、長門裕之、若柳敏三郎、桜井将紀、美多川光子、冬木京三、南博之、深見泰三、新井麗子、澤村國太郎、西村晃、中川晴彦、汐見洋。1957、日活)。せっかくの野村胡堂原作ながら、西村晃と安部徹(こちらは最後にちょっとだけ登場する)の芝居が印象に残ったのみだった。長門裕之は若い頃は線が細くてなんだか可愛らしくて迫力なかったんだな(このとき23歳)→午後散歩。芦花公園をひと回りしたのち(蘆花恒春園の庭も散策)、工事中の都営八幡山アパートと芦花幼稚園の間の路地を抜けて環八へ。歩道橋を渡って反対側の都営アパートから駅前の飲食店や旧鳥金の辺りをぶらぶらし、松沢病院の裏手から将軍池公園を横目に見つつ赤堤通りを渡って葭根公園から希望ヶ丘団地経由で帰宅。烏山川緑道の桜が満開だった。だいたい1時間半の散歩→風呂→晩飯製作。ひじき煮付け、生青海苔酢のもの、うるめいわしなど簡単なものと鶏笹身粥で軽く→『誘う女』 (原題『To Die For』、原作:ジョイス・メナード、監督:ガス・ヴァン・サント。ニコール・キッドマン、イレーナ・ダグラス、マット・ディロン、ウェイン・ナイト、フォアキン・フェニックス、ケイシー・アフレック、アリソン・フォランド、デイヴィッド・クローネンバーグ。1995、米Columbia Pictures)。ひとりの人間の中にはいろんな性格、あるいは人格があるんだなと改めて思わせてくれる、そしてその複数の性格や人格の複雑で曖昧な絡み合い方をしっかり表現していたニコール・キッドマンの力量に感心した(それを引き出したガス・ヴァン・サントのそれにも)→夜11時頃就寝。
3月27日(火) 朝8時半起床、白湯→佐川宣寿証人喚問を少し見る。証言ではなく答弁と言っているところにも、いろいろな自覚が現れてるんじゃないかなと思った。共産党小池晃はいいところを突いていたのに、感情を露わにし過ぎたのは失敗ではなかったろうか→負け代スキャン→午後も証人喚問見る。東京ハイボールズが今年もキチレコ関連イベントに出ることになり、ギャラリーではウクレレ弾こうと思い立ちウクレレの稽古しながら見てたので、ウクレレを弾くと佐川宣寿を思い出すことになってしまった→夕方、宮の坂まで歩いて三軒茶屋まで世田谷線。しまいまで歩くつもりだったが、なんだか腹が張っていたので断念→BANCHOにてシュラスコ5種盛り合わせで一杯→Stage P.F.にてひさびさに東京ハイボールズ。三ヶ月やってなかったにしてはまあまあか。ギャラリーと打ち上げライブの話もなんとなくまとまる→バカ話ののち、午前一時までカラオケ大会となった。タクシーで帰宅。即就寝。
3月28日(水) 朝9時起床、宿酔い。チキンコンソメをお湯に溶いておろし生姜→老父付き添い。メールの再設定(これは私のチョンボ)ののち、はま寿司と生協。いったん買い物した荷物を置きに住処に戻り、それから三鷹駅まで送る→帰宅後、O形のgalabox出品品目のひとつとして住友3Mのオンデマンド付箋を発注しようとするも、サービスは終了していて憮然→くたびれてたので夜のDead Man's Liquorは失敬して午睡→晩飯、『笑点特大号』、風呂。『笑点特大号』には坂本頼光が出ていたので、そこだけ保存。演目は『血煙高田の馬場』(原作・監督:伊藤大輔。東木寛、伴淳三郎、大河内伝次郎、市川春衛、実川延一郎、尾上卯多五郎、木村千代子、嵐[王玉]松郎、中村仙之助。説明:坂本頼光。1928、日活)。決闘に赴く直前の萱野六郎左衛門役・実川延一郎の穏やかな表情がとても印象的。娘(木村千代子)も含め、走る場面や殺陣などの躍動感も素晴しい→ここ一週間ほど腹が張っている。昨夜の飲酒もあって、現在は下るは張るは。ということで本日は酒抜きのまま就寝。午前1時頃。
3月29日(木) 朝9時半起床、白湯。お腹変わらず不調→午後散歩。下高井戸方面に向かい、勝利八幡の向こう側の道を京王線方面に進み、巨大マンションの角を松原高校方面に曲がって月見湯の場所を確認。裏道や緑道を通って桜上水の駅に出て線路を渡り、京王線と並行に上北沢まで歩いて南下。住宅街の桜並木を抜けて将軍池公園。脇の小径で松沢病院の向こう側に出て、八幡山八幡、パワーラークス、葭根公園を通過して滅多に使わないスーパーサエキで牛乳と卵を購入して帰宅。1時間強→O形名刺制作と印刷発注→おやつをつまみはしたが、あまり食欲なく、晩も朝と同様スープと粥のみ。本日も飲酒なし→『マイ・カントリー マイ・ホーム』(チー・ピュー・シン。ウィ・モン・シュエー・イー、川添野愛、アウン・イェ・リン、ヤン・アウン、森崎ウィン。2018、日緬) 主人公の日本生まれのミャンマー人の少女(ウィ・モン・シュエー・イー)の表情が豊かで美しいく、日本で無国籍で生まれて身の上で、ミャンマーを訪れるかどうか悩み自分で答を見つける課程に胸を打たれる。この映画ではミャンマーという国を思う気持ちが描かれているわけだが、何かを思う気持ちは余計なものが入らないほうが強いのだなと思った。ただそれはそれで、危うさと裏腹ではある→『朝やけ血戦場』(原作:村上元三、監督:マキノ雅弘。大坂志郎、北原三枝、河津清三郎、植村謙二郎、澤村國太郎、大浪東吾、長谷部健、河合健二、森健二、宍戸錠、河野弘、鴨田喜由、美川洋一郎、冬木京三。1956、日活)。大坂志郎と河津清三郎それぞれの温かみというかボケ味というか優しさというか、よい味わい。その他の官軍偵察隊の面々もどことなく呑気な感じがよい(植村謙二郎以外)。日本人同士で言葉は通じているが、どことなく『ラップランドの妖精』を思い起こさせる要素もあった→結局一日便秘だった。早々に寝ることにする。夜0時頃就寝。
3月30日(金) 朝7時半起床、白湯。便通あり。ただしまだ本調子ではない.
なんだか痔も悪いような気がする→『おもかげの街』(萩原遼。田中春男、清川荘司、長谷川一夫、入江たか子、山根寿子、藤間房子、田中筆子、花岡菊子、永井柳筰、深見泰三、汐見洋、下田猛、鬼頭善一郎、進藤英太郎。1942、東宝)。大店の養子(長谷川一夫)の「義理も遠慮もない、昔も今もない世界入ってしまおうと思うたら、あんな姿(鳥追い)になるよりほか仕方がないのか」という台詞が胸に沁みる。そして後段の長谷川一夫の、柔らかな上方商人から伝法な江戸っ子への変貌ぶりに痺れる→『Day Tripper』編曲試案制作開始→食欲は出たので、大林宣彦/秋吉久美子の火曜サスペンス『可愛い悪魔』見ながらビール飲みつつ少し飲食。即席ラーメンの茹で汁を捨て、新たなお湯でスープを作るのを試してみたところ、優しい味わいになった、気がする→夕方午睡→風呂→カレー製作。本日は鶏胸肉でケララチキン→再び『可愛い悪魔』→午前1時過ぎ就寝。
3月31日(土) 朝9時起床、白湯→朝食後排便あり。しかし量はあったが普段ほどすっきりとはせず→O形体調悪いということなので、本日のサルダダンスレッスンは失敬させていただくことにする→『Day Tripper』編曲作業→O形病院へ→『野のなななのか』見始めるが、ビール一本飲んだら眠くなったので途中で午睡→O形帰宅。風邪との由→編曲作業、エレキギター分まで辿り着く。あとは細かいところの精査→風呂→晩飯製作。風邪仕様→夕食後、編曲作業歌入れまで。なんとか形になったので、もう少しうまく演奏できるよう練習してから録り直ししよう→午前3時頃就寝。本日は一階。

2018年03月20日

3月まとめ(11〜20日)

3月11日(日) 深夜起床。『笑う洋楽展』がひさびさに選曲も含めて面白かったので保存→『座頭市海を渡る』(原作:子母沢寛、監督:池広一夫。田中邦衛、勝新太郎、、千波丈太郎、守田学、井川比佐志、安田道代、東野孝彦、伊達三郎、山形勲、五味龍太郎、三島雅夫。1966、大映)。冒頭の音楽がかっこいい(伊福部昭ではく、斎藤一郎という人だった。『陸軍中野学校 密命』、『日本侠客伝』のいくつか、『座頭市鉄火旅』、『緋牡丹博徒 お竜参上』などを手掛けた人だ)。そしていきなり登場する田中邦衛のお喋りがまたいい。馬が市に斬られた井川比佐志を川に流してやるところから、市を井川比佐志の家に導く流れは名場面。すごい発想だなと思う。全体に、肝になる場面が演出も芝居も鮮やか。それは座頭市シリーズの特徴だろうが、最近そうでもない映画も見ていたので余計にそう感じた。落語の『長短』みたいな山形勲と三島雅夫の会話も面白い。安田道代扮するお吉の可愛らしい人物造形も魅力→『朝を呼ぶ口笛』(原作:吉田稔『新聞配達』、監督:生駒千里。加藤弘、真塩洋一、瞳麗子、沢村貞子、佐山彰二、田村保、吉野憲司、田村高廣、織田政雄、井川邦子、羽江まり、鳥居博也、殿山泰司、土紀洋児、吉永小百合、山内明。1959、松竹)。原作は読売新聞社全国中小学生綴方コンクール文部大臣賞受賞作。吉永小百合のデビュー作で、まだ端役だが、すぐあとの青春もので少し顔がむくんだような作品と比べると、本作のほうが魅力的だと思った。貧しいなりに楽しく暮らしているが肝心なことがうまくいかない市井の人々を誠実に描いた地味な映画ではあるが、演出も芝居もとても丁寧で引き込まれる。みんなでカンパを集めているときの沢村貞子の「いい話だねえ」には感動させられる。主演の加藤弘がとてもよいのだが(劇団こまどり所属)、出演映画はこれのほかは翌年の『まぼろし探偵 地底人襲来』だけのようだ。どんな事情があったのだろう。監督の生駒千里の作品で見たのはほかに『日本よいとこ 無鉄砲旅行』だけで(柴田錬三郎原作の『図々しい奴』も撮っているが、これは1964年の東宝谷啓版ではなく1961年の松竹杉浦直樹版で、こちらは見ていない)、どんな特徴の監督かわからないが、この映画はよかった。物語を貧乏人は貧乏人のまま手を取り合って明るく暮らせ、と取ると辛いものはあるが→『うず潮』(原作:林芙美子、監督:斎藤武市。吉永小百合、山内賢、沢村貞子、浜田光夫、相原巨典、石山健二郎、奈良岡朋子、三崎千恵、河上信夫、東野英治郎、高野由美、田代みどり、堀恭子、榎木兵衛、林寛子、藤村有弘、嵯峨善兵、平田大三郎、石丘伸吾。1964、日活)。吉永小百合顔太り始めかな。この頃も悪くない(特に東野英次郎にお酌している場面や『証城寺の狸囃子』で踊る場面)。その東野英次郎扮するおいちにの薬屋も、今となっては記録映像としても貴重かもしれない。貴重と言えば、子役時代の林寛子の映像も貴重か→以上、ビール呑みながら。朝方6時頃就寝→昼過ぎ起床、白湯→風呂→『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』(原作・監督:山田洋次。渥美清、倍賞千恵子、下絛正巳、三崎千恵子、前田吟、太宰久雄、レオナルド熊、佐藤蛾次郎、杉田かおる、松村達雄、竹下景子、中井貴一、関敬六、長門勇、笠智衆、吉岡秀隆、梅野泰靖、八木昌子、穂積隆信、石倉三郎、あき竹城。1983、松竹)。兄弟間(博の)の亡父の遺産に関する諍いが主題のひとつかと思ったが、そうはならなかった(あっさり遺産は分割されたようだ)。とらやを訪ねた杉田かおるを追いかけてきた中井貴一を受け入れるとらやの面々の暖かさには泣かされた。仏門に入ろうという寅を見放した御前様においちゃんが「三日坊主ですね」と冗談を言ったのを受けた御前様が「冗談を言ってる場合じゃありません」と突っ込むのが可笑しかったな→『与太者と芸者』(原作:柳井隆雄、監督:野村浩将。坂本武、磯野秋雄、三井秀男、阿部正三郎、突貫小僧、若水照子、光川京子、市村美津子、戸田誠一郎、河村黎吉、河原侃二、若水絹子、花岡菊子。1933、松竹キネマ)。「与太者」シリーズは全11作あるそうだ(要確認)。与太者三人組は行動がちょっとカフカ的なようにも思ったが、果たして。それにしても、食べ物にまつわる笑いの多い作品だが、この時代はそういう傾向なのかな。笑いとしてはあまり感心しなかった(アクションでの笑いのほうはなかなかだったが)。もひとつそれにしても、坂本武はいい顔をしているなあ。そして与太者といってもコミカルないい人たちで、笑いもはさまれるが話は悲恋ものであった→午前2時頃就寝。
3月12日(月) 朝9時起床、白湯→昼過ぎ浅草へ。画伯からの手ぬぐいのお礼に入山煎餅購入が主目的→田原町で降りてまず並木藪と思ったら、観光客の列ができてたのでひとまず素通り。ならば先に入山煎餅と思ったらこちら臨時休業。途方に暮れて水口食堂でとんかつで一杯(ぬる燗二合)→浅草神社にお参りしたら、そうだストリップを見て帰ろうと思いつきロック座へ。なんと素晴らしいショウだろう。缶ビール三本→堪能して梅園で豆かん買い、念のためと並木藪の前を通ってみたらすいてたので御酒一合とざる二枚→いい気分になったので、浅草橋まで歩き、さらに神田、神保町と歩いて、最後は水道橋に辿り着き、そこから平和に電車で帰宅。歩行時間は本日は一時間半といったところか→帰宅後即就寝→深夜起床し、呑みながら録画消化→午前2時頃就寝。
3月13日(火) 朝9時起床→すぐに、まずは自分の分の大豆を洗って浸漬→昼ごろN村組分の大豆も洗って浸漬→部屋片付けと掃除→牛すじ煮る→『斬る』(原作:柴田錬三郎、監督:三隅研次。藤村志保、毛利郁子、天知茂、細川俊夫、浅野進治郎、市川雷蔵、渚まゆみ、稲葉義男、浜田雄史、友田輝、南部彰三、成田純一郎、万里昌代、丹羽又三郎、柳永二郎。1962、大映)。序幕の藤村志保の登場と狼藉が衝撃的。続いて天地茂と来るのに痺れる(あとでその役目とそれを実行する様子にもっと痺れる)。市川雷蔵や浅野進治郎ののほほんとした明るさが序幕と対照的で、始まって10分で惹き付けられる。上映時間が一時間強と短いため序盤のテンポが速い所為もあろう。じっさい、襲われたあとの浅野進治郎の独白が始まるまでの省略のうまさはとても小気味いい。中盤の(40:10〜)、多勢と弟の乱闘に裸で乗り込む万里昌代の脱ぎっぷりとカッコよさにも痺れるし、痺れっ放しだ。千葉道場主との「見事な腕を持ちながら、浪人しておられるとは惜しい。推挙したいところがあるが、仕官なさるお気はないか」「世の中を捨てたのです。誰に仕える気もありません」「生きている人間は世の中を捨てるわけには参らぬ。あなたの剣は生きている。剣とともにあなたは生きるべきです」「邪剣です」「知っている。邪剣を試しに我が千葉道場を選ばれた」「我が剣を破る者があれば、剣とともに私も滅びたいと思ったのです」「あなたの剣を破ることはできる。しかし、共に私も倒れます」「わかっていました」「邪剣も使う人間によっては、正しく生きるでしょう」「そうありたいが」という会話も感じ入るものがある。そのほかにも庄司嘉兵衛あっという間にまっ二つとか、刀取られて梅の枝一本で闘うとか、見所満載→『華麗な関係』(原題『Une Femme Fidèle』、原作:ピエール・コデルロス・ド・ラクロ、監督:ロジェ・ヴァディム。ジョン・フィンチ、ジゼル・カサデス、ジャン・メルメ、ケイティ・アメーゾ、シルヴィア・クリステル、ナタリー・ドロン、召使い、マリー・ルベー、アンヌ・マリー・デスコット、ジャック・ベルティエ。1976、仏Alpha France)。美人(シルビア・クリステルとナタリー・ドロン)が出てくるとカメラがぐっとアップに寄るのが可笑しい。作ったほうにそのつもりはないかもしれないが、バカ映画のにおいが濃い。シルヴィア・クリステルの「貧民は怖いわ」という台詞など大笑い。農民の結婚式で演奏される音楽はバグパイプっぽい楽器が使われていたが、19世紀のフランスにああいう楽器/音楽はあったのだろうか。そして野外のパーティながら、踊るのは地面に敷いた板の上。その辺の史実も知りたい。そんなにぐっとくる映画ではなく、途中からどうでもよくなってしまったが、ロジェ・ヴァディムが撮った映画だから、そういうところはどうでもよくて、愛するしかないな→午前0時頃就寝。
3月14日(水) 朝7時半起床。豆煮る準備(豆を鍋に移す)してシャワー→『追跡者』(川島雄三。佐野周二、幾野道子、山本礼三郎、徳大寺伸、殿山泰司。1948、松竹)。台詞がいちいち気障で面白い(特に佐野周二と幾野道子)が、会話のテンポや間や抑揚がよくて耳で聞いているだけでも楽しい。階段で誰かが必ずなにかを落とすのは、なにかのメタファーか?(と思ったら伏線だった) デビュー作『還って来た男』で驚いたような才気ほどのものは感じなかったが、喜劇でない路線としては『深夜の市長』よりこの先の可能性を感じさせる作品なのだなと思った→豆煮始める。最初の30分〜一時間くらい、泡が次々に湧いて出て焦ったが、地道に取りながら差し水をしていたらすっと出なくなった。あとはご指南に従い蓋をして放置→午後Yピン夫人、F式氏来訪。味噌の仕込みと宴が同時開始となる。豆潰したり麹と塩と混ぜて発酵容器の底に叩きつけたりなどを、Yピン夫人のために実演→その後Yピン夫人のお友達やYピンも到着し、途中寝たり最後に『混血児リカ』見たりしながら宴。夜十時頃お開きとなり、そのまま即就寝。
3月15日(木) 朝7時頃には目が覚めたものの、強烈な宿酔い。老父には申し訳ないが、本日は失敬させてもらう→なにか腹には入れたが、基本終日横臥→夕方風呂→昨夜の残りもので晩→録画整理→一日ほとんど何もしなかったが、財務省の公文書改竄問題の報道には(Twitterの投稿も含めて)ずっと触れていた。無責任なのを承知で言えば、東日本大震災を“ゼロに近いところから国を立て直す機会が到来”と捉えることもできたのに、その直後から今まで却って国を壊していった、その結果が明るみに出始めたということではないかと思う。むろん、積極的に加担したわけではないが、自分の無力さとも向き合わねばなるまい→結局一日の終わりまで宿酔い残る。午前1時頃就寝。
3月16日(金) 朝9時起床→大豆第二弾を浸漬→O形サイト更新(絵日記)→午後ちんとん原稿完了→夕方乃木坂へ。経堂からバスで渋谷に出てそこから歩いて、と思ってたら途中で雨降り出し、渋谷に着いたら結構な降り。しかし渋谷から乃木坂はタクシー以外は歩くしか手がなく(いやまあ銀座線で表参道乗り換えはあるが、面倒臭い)、結局歩く。45分くらい→乃木坂に着いたらちょうど本日の会場であるBAR COREDOが開いたところで、最後列のテーブル横に陣取る。本日は酒はなしでジンジャエール→本日は黒田百合の黒猫舞奏『離髪 RE-HATSU』( http://www.kuroyurhythm.com/news.html#re-hatsu )で、お誕生日でもあり、十年伸ばした髪を舞台の上で切るという、記念すべき?公演。音楽は斎藤ネコのヴァイオリンのみで、踊りも音楽もすべて即興。一応大まかな枠組みがあって、途中でおしゃべりコーナーなどもはさまるが、全体としては黒田百合の公演にちしてはゆるい構成のように感じた。が、鏡を見ながら髪を梳いたり着替えをしたりくるくるワイパーで床掃除をしたり、といった素材を取り込んだ踊りになるにつれ、一本なにかが通ったような気になり、その辺りから興味が湧いてきた。最後にはカットシザーを手に持ち、乱舞しながら自分の髪をばさりばさりと切っていく。他の動きはある程度普段の稽古で反復できようが、これはそのつもりしかできないわけだから、かなりの緊迫感をも伴っていた。だいたいぐるりが同じような長さになったところで、踊りは終了。黒田百合は踊り終わると「流血したー」と叫んでいたが、実際に頭のどこかを切ったらしい→斎藤ネコのヴァイオリンは、近しい人たちが周囲にいる割には初めて聴いた。いくつもの音色を同時に発する和声が独特な感じで、一度聴けば斎藤ネコの音だとわかるよう。でももっといろいろな引き出しはあるのだろう。ヴァイオリニストについては好き嫌いが割と出てしまうのだが、好き嫌いで言えば真ん中から好き寄り半分かな→今日は呑まないつもりだったのですぐに帰ろうと、冗談混じりに「お大事に!」と声をかけておいとま。帰途は千代田線と小田急線で平和に帰宅→風呂→本日も酒抜きで晩飯→午前2時頃就寝。
3月17日(土) 朝10時半起床→昼ごろから味噌第二弾仕込み開始→『忍びの者』(原作:村山知義、監督:山本薩夫。市川雷蔵、西村晃、伊藤雄之助、加藤嘉、中村豊、岸田今日子、水原浩一、沖時男、藤原礼子、浦路洋子、真城千都世、伊達三郎、城健三朗、丹羽又三郎、千葉敏郎、小林勝彦、藤村志保。1962、大映)。コントラストの高い白黒画面だが、どこか柔らかい独特に思える風味がまず印象的(続くシリーズでどのようなテクスチャーになるのか興味があるので備忘)。市川雷蔵が他作品とはまた違った魅力を放つが、あっと驚く百地三太夫の伊藤雄之助と、織田信長の城健三朗(若山富三郎)の、それぞれ狂気を孕んだ怪演もよい。忍者屋敷のからくりなどもぐっとくる。そして技術能力のあるなしに関わらず、操られる立場の人間の哀れなことよ→『続 忍びの者』(原作:村山知義、監督:山本薩夫。市川雷蔵、加藤嘉、城健三朗、松本錦四郎、山本圭、東野英治郎、藤村志保、石黒達也、浜田雄史、伊達三郎、山村聡、坪内ミキ子、永井智雄、須賀不二男、黒木英男、玉置一恵、中野清。1963、大映)。一作めの終わりから始まるので、当然前作と同じ色調だった。子供を殺された石川五右衛門が紀州雑賀に移り鈴木一党(雑賀党)に身を寄せるというのは、熊野好きとしては備忘。しかし、原作が名作だからなのだろうが、歴史に材を取ったフィクションとしては、着想は飛躍しているのに派手過ぎずかといって地味過ぎず、いい味わいの映画化だと思う(石川五右衛門の末期や辞世の句を詠むところが描かれなかったが、それやったらやり過ぎか)。どの立場の人の気持ちも同じように手厚く描いているところも素晴しい。前作では藤林長門守の配下の役で見せどころが少なかった伊達三郎が、本作では服部半蔵役で活躍→味噌第二弾は結局ひとりで最後まで仕込んでしまった。重しは第一弾も塩袋に入れ替え→勢い余ってナスのアチャール、ニンジンのライタ、キャベツとオクラとオイルサーディンのクッチュンバー、チャナのダール作ってバスマティご飯の用意も行う→風呂→晩は三日ぶりにビールも飲んでお腹いっぱい→午前2時頃就寝。
3月18日(日) 朝9時頃起床、白湯→荷造りして横浜へ。副都心線が東横線乗り入れになってからもう何度も乗っているはずなのに、乗車時間が一時間に満たない(45分)というのには驚かされる→ニューグランドにて荷物預かってもらい、ロビーラウンジで一杯やってから、私だけ一足早く楽園へ。混み具合を調べるためだが、まったく混んでいなかった。先に入ってさらにビール→O形が姪っ子夫妻を引率してきたので、以前から気になっていた巻揚、その他適当に頼んで会食(牛のセンマイ炒めがなるほどのうまさであった)。味も含めて、なんだおか穏やかでよい店であった。若い夫婦も人懐っこくて礼儀正しくて好感を持った。よい昼の宴だった→若い夫婦にお土産によさそうなところを案内し、ニューグランドに戻って珈琲。そこで別れて部屋に入りしばし午睡→ちょいと寝坊し慌てて桃源邨へ。今回の人選の顛末について説明を受けたのち、あとはいつも通りの会食。酔蝦(酔っぱらい海老)があるというので試してみたが、なかなか強烈な美味。豆腐じゃんと油条は前回同様楽しんだが、最後に思いつきで頼んだイカと筍とピーマンの炒め物がちょっとうまくて驚いた→金陵に移動と思ったが本日はすでに閉店していたので、上海料理の萬来亭へ。スペアリブの香り炒めは覚えておこう。上海焼きそばはみんなには不評だったが、私は好きだな→私の希望でノルゲというバーに移動。それほどこれという特徴のあるバーではないが、落ち着けてよい。ギムレット三杯→これで解散となったが、まだちょいと小腹が空いていたので、ジャズのライブなどもやる491Houseに閉店ぎりぎりに入れてもらいアンチョビピザ→宿に戻って即就寝。
3月19日(月) 朝10時起床、まあまあの宿酔い。ぎりぎりまで寝ていたかったが、喉が乾いて何度も目が覚めた→11時にチェックアウトし、宿に荷物を預かってもらってまずは安記で遅い朝粥→ブラジルで珈琲、と思ったら店をやめてしまっていた。なんとも寂しい。店のおばあちゃんはいらしたので、おつかれさまでしたとご挨拶→元町まで歩き、いつものはちみつ屋ではちみつ購入→清風楼でシウマイ、謝甜記で粥を購入→ローズホテルで休憩→同發で月餅と肉まん購入→あとは桃源邨で油条だが、まだ開店時間でないので、ニューグランドに戻り荷物受け取って、コーヒーハウスで買い物したものを旅行鞄に整理しつつ一服→桃源邨の開店時間になったので向かうが、定休日の札に気づく。最初に訪れたときは木金だったを、今回と同じ日月だったと勘違いしていた→ということで残念ながら諦めて、平和に電車で帰宅→昨年同様、明治神宮前では千代田線から小田急線への直通が来たので、今年も乗り換え一回で済んだ→経堂に着いてオダキューOXで卵等買い、タクシーで帰宅→午睡→風呂→清風楼のシウマイ、謝甜記の粥で晩→録画整理しつつ荒木経惟を追ったドキュメンタリーを見てから就寝。朝方5時頃。
3月20日(火) 朝8時半起床、白湯→粥製作して朝餉→二月から三月にかけての日記を校正して3月10日分までを公開→ちんとんしゃん冊子原稿校正(五本)→続いてB電子原稿。締め日なので請求書も作成→『乳房』(原作:竜村伊九与、監督:吉村操。琴糸路、水島道太郎、藤間林太郎、松道枝、高村栄一、大山デブ子、橘喜久子、八田なみ志、春水渓子、山縣隆。1937、大都劇場)。義姉のへたくそな字でウソをならべたひどい無心の手紙に心が痛くなる。物語とはいえ、松道枝扮するお茂のようなこういう人はほんとうにいたんだろうし、女が女を(弱者が弱者をと言い換えることもできよう)搾取するというのも今なお改めて考えるべき問題だと思う。そのひどい仕打ちを受ける琴糸路のはかない美しさといったらない。着物を取られたときの八田なみ志(琴糸路の娘役)の表情がまたよい(さぞかしうまい子役だったのだろう)。大山デブ子の芝居を見られたのも収穫→晩飯製作→晩飯後、もう一度『乳房』見てから就寝。夜10時頃。

2018年03月10日

3月まとめ(1〜10日)

3月1日(木) 朝10時起床。ちんとん女将の電話で目覚めて冊子の相談に乗る。起きてすぐにお茶と甘みと朝食→微妙に話が噛み合わない連絡をいくつか→O形サイト更新(絵日記)→賄い当番。ポークビンダルーをと思ったが時間なくなってしまったのでやめて、ポークロースト。あと切り干し大根にスパイス使ってみたりなど→風呂→夕食後、夜0時頃就寝。
3月2日(金) 昼頃起床、即朝食→味噌作りが二週間後になったので、麹を長期保存するために塩を混ぜる。麹を1kgずつにわけ、片方はあらじお、片方は播州赤穂のにがり塩を500gずつ混ぜた。結局、二週間常温放置、二週間塩を混ぜて保管となったわけだが、味噌が出来上がったときの結果やいかに→取得したが何年も使っていなかったドメインを廃止→晩飯製作。本日は自分の分だけ軽めにと思い粥。ついでに大根のおつけも→『アニー・ホール』(原題『Annie Hall』、監督:ウディ・アレン。ウディ・アレン、ジョナサン・ムンク、ジョアン・ニューマン、トニー・ロバーツ、ダイアン・キートン、ラッセル・ホートン、マーシャル・マクルーハン、キャロル・ケイン、コリーン・デューハースト、ヘレン・ラドラム、ドナルド・シミントン、クリストファー・ウォーケン、モルデカイ・ロウナー、ルース・ヴォルナー、マーティン・ローゼンビアット、シェリー・デュヴァル、ハイ・アンゼル、レイシェル・ナヴィコフ、ポール・サイモン、ローリー・バード。1977、米MGM)。1977年にこの映画を撮ったというのは、ものすごいことだなあと改めて思った。色褪せないとはこのことだな→午前1時就寝。
3月3日(土) 朝8時半起床、白湯→『カポーティ』(原題『Capote』、原作:ジェラルド・クラーク、監督:ベネット・ミラー。ローラ・キニー、フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリス・クーパー、キャルタン・ヒューイット、ブルース・グリーンウッド、エイミー・ライアン、クリフトン・コリンズ・ジュニア、マーク・ペレグリノ、ボブ・バラバン、アダム・キメル、ジェレミー・ダンガフィールド。2005、米MGM)。トゥルーマン・カポーティの人となりはもちろん知らないが、ああこういう人だったのかと納得してしまうようなフィリップ・シーモア・ホフマンの芝居に感心した(本人の写真を見る限りでは、もう少し痩せているように思われるが、『冷血』前の写真か?)。カポーティの衣装も注目に値するのではないかな。犯人のひとりペリー・スミスを演じるクリフトン・コリンズ・ジュニアの底知れない闇の表現にもぞわぞわさせられた→昼、経堂駅前に出て202で昼。白葡萄酒二杯→本町通りを進んで滝坂道の分かれ目から北上し、杓子稲荷の裏の(太いほうの)道から梅ヶ丘に入り、さらに北上して北沢税務署。時間外投函口にてO形確定申告提出→例年通り羽根木公園の梅まつりをぶらぶら。今日はちょうど見頃だったかもしれない。ひと周りしてカップ酒一杯→公園の北端から出て適当に歩いてたら、世田谷線のはるか手前で赤堤通りに出たので(ほんとうは松原駅の辺りまで出るつもりだった)、そのまま赤堤通りを歩き、赤堤交番のところを左折して南下、朝日屋、成勝寺、ユリの木公園を横目で見ながら小田急線をくぐって一力で買い物(こんにゃく、油揚、おから)。続いて81ベーカリーとピーコックで買い物し、後藤醸造でビール一杯呑んで帰宅。後藤醸造で醸した経堂エールはなかなかうまかった。今日は都合三時間くらいの散歩→帰宅後午睡→風呂→晩に蒟蒻ピリ辛作ろうと思い、スパイスを張り込んだら帰って失敗。胡麻も入れたが風味をまったく活かせなかった→『シミキンのオオ!市民諸君』→『ユーリー・ノルシュテイン 話の話』→『笑う洋楽展』の、安西肇のあの髪型はないな→午前1時過ぎ就寝。
3月4日(日) 朝7時起床、朝食→花き市場掃除のアルバイトにつき、朝8時出発→40分ほど早く西葛西到着。やしまで月見そば→仕事は午前中に掃除とキーボードのLEDチェックまで完了(一時間半)、一時間昼休憩ののち一時間待機となり、買いのチェックを30分やって終了。だんだん効率よくなっていくなあ→14:59のバスで西葛西駅に戻り解散。隣駅の葛西の風呂屋仲の湯まで20分歩いてひと風呂浴びる。昔ながらのがらんと広い、よい銭湯→また20分歩いて西葛西に戻り、ドトールで休憩したのちTMVS FOODSで買い物。残念ながらシナモンは扱っていないということで(ただ切れてただけかもしれない)、豆三種(トゥール、チャナ、ムング)を購入→開店時間までまだ間があるので場所の確認だけ、と思い、本日のお目当インドレストラン&バー ムナルの前まで行ってみたらもう開いていたので(日曜は休憩しないのかもしれない)初訪問。まずはビールということでつまみにナッツマサラを頼んでみたら、クッチュンバーみたいな感じに野菜(ニンジン、トマトなど)も入っておりなかなか。あとはモモをつまみにもう一本と、ダルにジラライス。ものすごく特別ななにかを感じることはできなかったが、安心して食べに行けると思った。店の人の対応も押し付けがましくなく親切→平和に電車で(うとうとしながら)帰宅→帰宅後二時間ほど午睡→おからコロッケが出来ていたので、それ肴に一杯→『男はつらいよ 旅と女と寅次郎』(原作・監督:山田洋次。渥美清、倍賞千恵子、太宰久雄、前田吟、佐藤蛾次郎、下絛正巳、三崎千恵子、吉岡秀隆、関敬六、石井富子、細川たかし、中北千枝子、内藤安彦、木ノ葉のこ、ベンガル、藤岡琢也、桜井センリ、都はるみ、山谷初男、北林谷栄、人見明、笠智衆、マキノ佐代子、佐山俊二。1983、松竹)。満男(吉岡秀隆)の成長振りと、都はるみの可愛らしさが印象に残る。いい話と見事な振られっぷり。終幕の佐山俊二がピリッと効いている→『座頭市の歌が聞える』(原作:子母沢寛、監督:田中徳三。天知茂、木村玄、勝新太郎、浜村純、町田政則、吉川満子、伊達三郎、小川真由美、東三千、小村雪子、水原浩一、藤川準、谷口和子、佐藤慶。1966、大映)。いつもカッコいい天知茂と、カッコいいだけじゃない佐藤慶を堪能。座頭市の“目”を雷太鼓でふさぐ、という作戦があっさり破られていて、なんで効果がなかったのかが描かれていない(描かれているのかどうかわからなかった)ところに一瞬違和感を覚えたが、見終えてみればそういう整合性があまり気にならないのが不思議だ→午前4時頃就寝。
3月5日(月) 午前11時頃起床、白湯→『べらんめぇ藝者』(小石栄一。美空ひばり、志村喬、花澤徳衛、十朱久雄、小野透、吉川満子、白河道子、江原真二郎、殿山泰司、増田順司、八代万智子、岡村文子、清川虹子、佐々木孝丸、沢彰謙、。1959、東映)。美空ひばり22歳から26歳に撮られたシリーズ。ふり袖捕物帖やひばり捕物帖などと三人娘シリーズの間に当るのかな。映画の美空ひばりとしては一番よいような気がする(22歳にしては貫禄あり過ぎるが)。見ていると、小野透(かとう哲也)も一番輝いているのではないかな、という気もしてくる。大学のアイスホッケー部のパーティで、美空ひばりが歌うとなるとバンドにとつぜん三味線が入るのが可笑しいが、よく見ると同伴の芸者ふたりが舞台に上がった設定になっている(それにしても三味線持ってきたのか?)。それでも歌が『車屋さん』というのやバンドがちゃんと演奏できるというのがやはり可笑しい→『続べらんめぇ藝者』(小石栄一。美空ひばり、沢彰謙、柳谷寛、桜京美、吉川満子、清川虹子、浪花千栄子、高倉健、中原ひとみ、丸山明宏、山村聡、北龍二、雪代敬子、今井俊二、神田隆、加藤嘉、柳永二郎。1960、東映)。主題歌を録り直したのかな、とか、前作がヒットして配役にもより一層気が配られたのかな、などの第一印象。高倉健が出てくるこの作品からこのシリーズが好きになったからそう思うのかもしれない。高倉健が美空ひばりと中原ひとみの間で右往左往するところと、美空ひばりが山村聡に甘えるところは、意外な映画的名場面ではないかな。浪花千栄子と清川虹子の対決場面や、美空ひばりが挑む『八百屋お七』の人形振りも(その階上ロビーで陰謀の打ち合わせが交わされているのを偶然美空ひばりが聞くというご都合主義には笑うが)。そしてカラーテレビの試験受信で、ブラウン管の中で美空ひばりの中が歌うという終幕は秀逸→風呂→B電子から高柳CD関連の原稿依頼いただいたので、下準備。間章の解説は、前半何を言っているのかさっぱりわからなかった。というのは大げさだが、同じようなことを言葉を変えて繰り返しているなあと思った。あと割とくっきりした誤字(誤植かな)が目についた→『ラスト・ショー』(原題『The Last Picture Show』、原作:ラリー・マクマートリー。監督:ピーター・ボグダノヴィッチ。ティモシー・ボトムズ、サム・ボトムス、ベン・ジョンソン、ジェフ・ブリッジス、アイリーン・ブレナン、シャロン・ユリック、シビル・シェパード、バーク・ボイル、ビル・サーマン、エレン・バーステイン、クロリス・リーチマン、グローヴァー・ルイス。1971、米Columbia Pictures)。青春の光と影の、どちらかというと光のほう(というか影ではないほう)を多く描いていると思うのだが、それでもなんだか暗さや哀しさや苦さが漂う映画。映画館の場面の、冒頭の『花嫁の父』と終幕の『赤い河』はどちらもよく知らないので映画全体を飲み込めたわけではないが、なんだかとても滋味に富んだ作品と思う。多分主な部分ではないが、ダイナーの女主人(アイリーン・ブレナン)がとてもカッコいい→『ダウンタウン物語』(原題『Bugsy Malone』、監督:アラン・パーカー。ジョン・ウィリアムズ、マーティン・レブ、スコット・バイオ、ジョン・カッシージ、ハンプティ・アルビン・ジェンキンス、フロリー・ダガー、シェリダン・アール・ラッセル、ジョディ・フォスター、ポール・マーフィ、デイヴィッドソン・ナイト、デクスチャー・フレッチャー。1976、英)。全員子供が演じる、というアイデア一発の映画のようでいて、そのアイデアを活かすための工夫の細かさに感心させられる。それにしても足漕ぎ自動車も可笑しければ、いちいちエンジン音がするのも可笑しい。そして音楽がいいな→以上金宮お湯割呑みながら、ついでに『前略おふくろ様2』も見て就寝。午前2時過ぎ。
3月6日(火) 朝9時起床、白湯→アナログでハンバーガー食べてから買い物と散歩、と思ったが定休日だったので、まことやにすることにして肉骨茶ラーメンとビール。それから和泉屋で米を注文(平地で獲れる米はうまくない、と強く主張しつつ何も買わずに去った男がいて、あとで米屋の若女将と笑った)。オダキューOXで細々と買い物してからアダンさんで明日の供花をお願いしようと思ったら休みだったのでその先の花屋でトルコキキョウを中心に作ってもらい、梅田青果で野菜買っていったん解散。私は手ぶらになってまず桜上水方面に北上、途中で左に折れて将軍池公園(ガチョウがいたのでびっくり。あと将軍池の由来はなんだろうと思っていたが、松沢病院に入院していた葦原将軍から名前を採ったそうだ)、そのまま松沢病院を反時計回りにぐるっと回り、鳥金のことを思い出したので坂本そば店の角を右に入って訪ねてみたら店が変わっていて憮然。ちょうどすぐ近くの酒屋みどりやのおばあさんが店の前を掃いていたので尋ねてみると、四、五年前に店主がとつぜん亡くなり、その後ラーメン屋に変わったとの由。もうずいぶん訪れてなかったものな。残念→明大八幡山グラウンドの裏から八幡山郵便局のほうに抜けて、西経堂団地の裏手から帰宅。昼食時間を抜かした、買い物の時間も含めた歩行時間は、二時間半ほどか→『続々べらんめぇ藝者』(小石榮一。美空ひばり、中原ひとみ、紫ひづる、小宮光江、星美智子、雪代敬子、高倉健、永井柳太郎、柳谷寛、友野博司、浪花千栄子、深見泰三、利根はる恵、殿山泰司、山本麟一、沢彰謙、久保一、清村耕次、小桜京子、清川虹子、木川哲也、坂本武、花岡菊子、佐伯秀男、進藤英太郎。1960、東映)。美空ひばりの人形振りから映画は開始。この頃得意の技だったのか? 冒頭でいきなり海に落ちて(落とされて)熱を出す高倉健、殿山泰司と美空ひばりの喧嘩にパトカーのサイレンの口まねをして加勢に出てくる高倉健が可笑しい→『べらんめぇ藝者罷り通る』(小石榮一。美空ひばり、星美智子、小宮光江、春丘典子、光岡早苗、高倉健、殿山泰司、浪花千栄子、永田靖、ハロルド・S・コンウェイ、ベロナード・A・ジョーセフス、柳谷寛、曽根秀介、岩城力、山村聡、堀雄二、田川恒夫、中原ひとみ、沢彰謙。1961、東映)。本作も高倉健のどこかほーんと抜けた魅力がうれしい。というか、前二作よりもその魅力は増しているのではないかな。「マリリン・モンロー!」の場面などとても面白い→風呂→なんとなく静かな腹痛→午前0時頃就寝。
3月7日(水) 朝7時起床、白湯→ミラベルで手土産のケーキを買い川口へ→Mよも集合し、まずはそごうの中のよし田で昼→G氏宅訪問し、先月亡くなった古い女の飲み友達に供花と線香焼香。酒席で口論になったまま十何年か会わなかったから気が重かったが、ご主人であるG氏といろいろ話ができて、やはり訪ねてよかった。今後も先方がそう望むなど機会があれば、話し相手くらいにはなりたいと思う→帰途は新宿回りで信濃町に出て、外苑東通りを四谷三丁目まで北上して錦松梅本店で買い物とB電子奥方へのお返しを発送。さすが本店、錦松梅にお湯を注いだ簡易吸い物を出してくれた。今日は寒かったので有難い→新記で適当に飲み食いして帰ろうと思ったが、四谷三丁目店は休憩があったので、四谷のほうまでぶらぶら歩いてからふと思いついて旧鮫河橋貧民窟だった辺りを散策。四谷側から入って信濃町方面に歩くと、今更ながら創価学会の施設の多さに驚く(とある路地の入り口に警備員風の男が立っていたのもなにやら禍々しいものを感じた)。創価学会エリアから千日谷方面へ歩いたがそろそろ新記が開きそうな時間になったので中央線の向こうには行かず、ガードの手前から北上して新宿通りに出る→新記では少し食べ過ぎたか。四谷三丁目店は初めてだったが、三宿と遜色はなかった→腹ごなしに新宿まで歩く。散歩は都合一時間半ほど→平和に電車で帰宅→風呂→ビール飲みながら『ひばり民謡の旅 べらんめえ芸者佐渡へ行く』 (渡辺邦男。美空ひばり、高倉健、星美智子、春丘典子、滝千江子、柳永二郎、野々浩介、今井俊二、木村功、須藤健、桜京美、杉義一、若杉英二、中原ひとみ、石黒達也、大東良、岩上瑛。1961、ニュー東映)。途中で一瞬回転性めまいが発生し、残り30分のところで断念。午前2時半頃就寝。
3月8日(木) 朝10時起床、白湯→『ひばり民謡の旅 べらんめえ芸者佐渡へ行く』の続き。映画としてはこのシリーズの他作品と比べて演出がややコミカルに過ぎて現実味が薄いが、美空ひばり単体としては本作が一番可愛いかな。桜京美は小桜京子が名前を変えた同一人物かと思ったが違っていた(じっさいそういう勘違いが過去にあったようで、桜京美が亡くなったあと小桜京子に献花が届いたことがあったらしい)。あとちなみに、本作から「ひばり民謡の旅」シリーズが枝分かれし、『べらんめぇ中乗りさん』『桜島 おてもやん』『秋田おばこ』が制作されている。それにしても終盤で小春(美空ひばり)のキスマークを持って船のデッキに突っ立っている高倉健は間抜けで可笑しい→B電子より依頼の高柳昌行『A JAZZY PROFILE OF JOJO』のWebページ用紹介原稿書く→だいたいまとまったところでI崎より電話。本日経堂で会う約束はしていたが、駅からタクシーで家に向かったというので慌てて部屋を片付ける→ビール呑みながら歓談。だいぶ元気になったようでなにより(しかしまだ投薬しながら様子を見ているので油断できないそう)。闘病の話と、あとはみんなで会う段取りの話と詩集制作の話→タクシー呼ぶのに手間取ったが無事一台捕まえることができ、夕方4時過ぎI崎去る→午睡→『A JAZZY PROFILE OF JOJO』原稿仕上げて送付→『べらんめえ芸者と大阪娘』(渡辺邦男。小野透、美空ひばり、星美智子、滝千江子、坂本武、沢村貞子、阿久津克子、木暮実千代、高倉健、水原弘、関山耕司、大東良、伊志井寛、石黒達也。1962、ニュー東映)。渡辺邦男という監督は、小石榮一に比べて大雑把な感じを覚える持ち味があるのかな、と本作を再見して思った(もちろんそれはぱっと見の印象で、特に本作は割と細やかに作っているとあとでわかるが)。それはそうと高倉健のお腹が痛い芝居はこの映画だけではなかろうか。あと関山耕司がひとりふた役の美空ひばりに挟まれる場面は可笑しい。美空ひばりの中盤のラテン歌謡の歌唱は、このシリーズ中随一の出来映えではなかろうか。美空ひばりのライバル役がいなくてひとりふた役になったのは企画上のことなのかその他の事情なのか知らないが、そういえば『ふたりのロッテ』ってどんな話だったかなと思い出した→『深夜の市長』(川島雄三。日守新一、黒市兄、神田隆、安部徹、三津田健、三井秀男、村田知英子、大坂志郎、新田地作、月形龍之介、山内明、坂本武、空あけみ、磯野秋雄、。1947、松竹)。月形龍之介の現代劇は初めて見たかもしれない。やくざというかギャングというか、悪者がなんだかみんな品がいい。悪役のひとりが安部徹を殴る場面のカメラアングルが二段仕立てではっきりと顔面を殴っているのが印象に残った。悪役でしか見たことがない安部徹が正義の主人公なのも新鮮といえば新鮮だが、川島雄三ならではという点は一度見た限りではよくわからなかった→夜ビール一本呑んだが、今日は回転性めまい出なかった。午前2時頃就寝。
3月9日(金) 朝9時半起床。昨日書いたB電子原稿に情報不足があったことに気づき、慌てて第二稿を書いて送る→白湯→『ちょっと出ました 三角野郎』(原作:小川正、監督:佐々木恒次郎。坂本武、酒井啓之輔、大国一郎、渡辺篤、関時男、若林広雄、小倉繁、花岡菊子。1930、松竹キネマ)。闖入者と村人との俵をかぶったままの闘争追跡劇とか、茹で蟹の中に生きた蟹が混ざってて食べようとすると顔を挟まれる(オチが猿蟹合戦めいている)とか、生卵を割るとことごとく鶏が飛び出してくるとかのギャグが可笑しい(村の長老のラッパ型補聴器なども笑わせる)。で、そのあと恋の鞘当てへと問題が発展するのだが、渡邊篤の人物造形が面白いので、今から90年近く前に作られた無声映画だとは思えない魅力を感じた。しかし無声映画にして音楽映画というのが面白い→B電子と少しやり取りののち、任務完了→『べらんめぇ藝者と丁稚社長』(渡辺邦男。美空ひばり、星美智子、光岡早苗、滝千江子、富士あけみ、宮園純子、悠玄亭玉介、進藤英太郎、梅宮辰夫、小塚十紀雄、佐々木孝丸、須藤健、柳沢真一、浪花千栄子、ピェール・瀬川、上津原鮎子、大東良、柳永二郎、瞳麗子、沢彰謙、。1963、東映)。今回のお相手役は梅宮辰夫。高倉健に比べると、どうしても物足りなさを感じるが、それはこのシリーズへの出演本数からもしょうがないことだろう。若々しい魅力は悪くはない。浪花千栄子がすねるとすぐに押し入れから布団を出して寝てしまうのが可笑しいが、敵と思ってる相手と邂逅した時の怒り方との芝居の差の付け方は見事。それにしてもこのシリーズの中での美空ひばりの微妙だがそれとわかる(経年変化という意味での)変わり様は面白い。怒りのあまりわけがわからなくなった浪花千栄子の前で安来節を踊る進藤英太郎、そして雪解けという場面も、可笑しくも涙を誘う秀逸な演出と芝居→豆のスープでも作ろうと思ったが、結局カレーになった。トマトが一個しかないのでそちらはサラダに使うことにして、トマトケチャップ、ウスターソース、タマリンドで酸味と甘味を代用。その分塩を少なめ(半分)にして、ガラムマサラと白葡萄酒とカスリメティで調味。まあなかなか→風呂→サラダとレンコンピリ辛製作→明日の句会で投句する句を決める。今回はあまり出てこなくて、12句から3句。しかし12句のうち3句は夏の季語だった→『新兵隊やくざ 火線』(原作:有馬頼義、監督:増村保造。勝新太郎、田村高廣、宍戸錠、大瀬康一、坂本香、大滝秀治、安田道代、。1972、東宝)。シリーズ最終作で日本に戻ったはずが、4年後に撮られた番外編とも言える本作ではまだ中国の戦線。人間関係の描き方(主にコントラストの点で)が60年代から70年代でどう変わったか、というよい例になる映画と思った。60年代終盤でいったん終わったシリーズものを70年代に入っても一度映画化したというのがその主な所以と思う。終幕の河内音頭もどきの勝新の唄がカッコよく、その場面の田村高廣とのBLぷりったらないな。全編オルガンを起用した音楽も面白かった→『悪名太鼓』(原作:今東光、監督:森一生。田宮二郎、勝新太郎、若松和子、芦屋雁之助、芦屋小雁、朝丘雪路、浜田ゆう子、寺島雄作、見明凡太朗、伊達三郎、島田竜三、杉田康、田端義夫、嵐三右衛門。1964、大映)。勝新腰タオル巻きでの乱闘、タオルが落ちるのではないかと期待させられたのが面白い(落ちなかったが)。田端義夫の起用は、本作の筋などへの必然性よりも当時人気があったからだと思うが、とってつけたような登場ではあるものの、なんだか悪くない(オッスの挨拶もちゃんとやっていた)。五億円を巡る勝新と田宮二郎の会話が面白かった。といったような、まとまらない感想のいくつかを思い付いただけであった。悪者たちの捕まり方があっけなかったからかな→午前4時頃就寝。
3月10日(土) 朝10時起床、白湯→亀屋で手土産買って、ちんとん句会へ。今回の兼題は「朧」と「輪(の字)」で、詠んだのは下記の通り。

・朧
扉開きぬ朧の向かうは待ち人か※
心地よき月も豆腐も朧かな
嬉しさにぼろぼろ泣きて朧月

・輪(という一字を入れ込んだ春の句を一句)
輪廻をば信じぬ春の独り言
花見帰り輪禍に桜の花と散る
浮かれ出で輪禍に桜の花と散る※
花粉舞ふ様子を綴る輪転機

・他一句
妄想か土筆を摘んだ幼き日
おさな妻土筆をば早や見慣れつつ(日活ロマンポルノ制作終了三十周年に寄せて)※

※が提出したもの。なぜか「おさな妻」が特選をふたついただいた。でも日活ロマンポルノ制作終了30周年だとか、森鴎外『舞姫』の書き出しを真似て文芸ポルノ臭を演出したなどはわかってもらえなかったが、まあ俳句というのはそういう文芸ではないということだろう。金子兜太を出すのは卑怯だなと思ったが、この感想は半分悔し紛れ。敢えて出したのは意識的な“戦略”(と言えば大げさだが)だろうと思う。それも含めて、俳句の楽しさがだんだんわかってきた。この会が楽しいというのもある→夕方までだらだら呑ませてもらって、平和に電車で帰宅→小腹がすいたので、経堂に着いてから夢亀ラーメンで一杯→帰宅後即就寝。

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