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2018年12月31日

12月まとめ(21〜31日)

12月21日(金) 昼頃起床→午後八兆でそば手繰ってから砧公園まで散歩。四家卯大の路上コンサートを聴きに行く。公園の広い空間の中での演奏で、集中して聴くという環境ではないのだが、子供、犬、自転車、スケートボード、カラス、ご老人、通行人などの存在と音も音楽の一部となるような時間であった。天気もよくて気持ちのよい時間を過ごした。ご夫妻にもひさしぶりに会えてよかった→帰途も徒歩→風呂→『徳川いれずみ師 責め地獄』(石井輝男。片山由美子、田中春男、藤本三重子、林真一郎、吉田輝雄、橘ますみ、小池朝雄、上田吉二郎、人見きよし、由利徹、大泉滉、小田切恵子、水上富美、賀川雪絵、尾花ミキ、若杉英二、ユセフ・ホフマン、ハニー・レーヌ。1969、東映)。面白くはあったが、このシリーズはバカ映画のようでいて話の展開と絵の異常さを十二分に味わうのに普段使わないような集中力を要求されるので、続けて観るものではないかもしれない(今回続けて観た二作がオムニバス形式だったので、そのつもりで観始めた所為もあるかもしれない)。とはいえ白塗り与力の田中春男の意外に押さえた芝居には笑ったし、畜光塗料を使った彫り物合戦の顛末から最後の竹を使った股裂きの刑までの展開も笑ってしまった→『ミッツ・メッケンのマン&チキン』(原題『Mænd og høns』、監督:アナス・トマス・イェンセン。ダーヴィッド・デンシック、マッツ・ミケルセン、ニコライ・リー・コス、ソーレン・マリン、ニコラス・ブロ、オレ・セストラップ、ボディル・ヨルゲンセン、リズベット・ダール。2015、丁)。デンマーク映画を観るのは初めてではないかな。監督のアナス・トマス・イェンセンは脚本家としても有名だそうだが、なんとも言えない変な世界が創り上げられていた(物語の発想としては観たことがないというわけでもないが、語り口と合わせると特異な世界だと思う)。それでいて最後はなんだか感動しないといけないような展開になるのも面白かった→午前0時半就寝。
12月22日(土) 昼頃起床→『イパネマの娘』の編曲というか構成作り。あと『Wave』と『黒いオルフェ』のコード調べやイパネマの日本語詞探しなど→風呂→TVのインチキ超常現象番組見ながら一杯→すぐ寝るつもりが二時間くらいギター弾く。まあよい酔い覚まし→午前一時就寝。
12月23日(日) 午前11時起床。慌てて着替て、まずは遠州屋で伊根満開を二本購入→新宿に出て伊勢丹で錦松梅(賞品用と自宅用)購入→紀伊国屋地下のCloveでカレー。ここは初めてかもしれない→丸ノ内線で新高円寺。ちんとんしゃんの忘年句会。「老歌手の艶消えし唄で年忘れ」「背中から初日を浴びる日本海」「柚子切りの色香でひとり息をつく」の三句を出したが、今回は残念ながら特選取れず、賞品なし→酒席はそこそこで切り上げてA澤邸に移動するつもりが、二次会のボウリング大会まで参加してしまった→A澤邸には夜8時過ぎ到着。もう飲むも食べるもたくさんだったが、鶏のもみじと鴨の首がうまくて、結局けっこう飲んだ。ここまでくると、もう楽しかったことしか覚えていない→タクシーで帰宅。即就寝。
12月24日(月) 終日宿酔いと筋肉痛で横臥→夕方少し復活し、カップラーメンすすりながら週末の演芸番組を消化→ギター練習。『Wave』のコード弾きはなんとか弾けるようになった→風呂→またギター練習→『アパートの鍵貸します』(原題『The Apartment』、監督:ビリー・ワイルダー。ジャック・レモン、ジョアン・ショーリー、ナオミ・スティーヴンス、ジャック・クラシェン、レイ・ウォルストン、デイヴィッド・ルイス、シャーリー・マクレーン、ウィラード・ウォーターマン、イーディー・アダムス、フレッド・マクマレイ、ホープ・ホリディ、ジョニー・セヴン。1960、米United Artists)。当時のシャーリー・マクレーンの独特で深い魅力を再認識。あと、独身男性の部屋とベッドを他人が情事に使うというのは、今の感覚でいけば(利用者側にも提供者側にも)ないのではないかと思ったが、どうだろうか。何度観ても名画であることは認めざるを得ないが→朝方5時就寝。
12月25日(火) 朝9時半起床、白湯、栗の蜂蜜→『黒い傷あとのブルース』(原作:山野良夫、監督:野村孝。小林旭、郷えい治、東恵美子、松本染升、大坂志郎、吉永小百合、稲葉義男、金井克子、富田洋、女歌手、近藤宏、神山繁、深江章喜。1961、日活)。若い神山繁が実にいやーないい味を出している(この年代ならではだろう)。カッコいいはずなのになぜか可笑しい唐突なトランペット演奏とかしょぼい遊園地とか「震えが止まらねえぜ」という台詞のあとに動物園のペンギンがぶるぶるっと振るえるところが映ったりとか妙に可笑しい場面も多いが、土木工事現場での小林旭のアクションにはやはり感動。吉永小百合はいいほうの部類に入るのかなと思った。そしてこれでもかと人の弱さを表現する大坂志郎はやはり見事→ギター練習。『Wave』はさらに少しはこなれてきたかな。『黒いオルフェ』はコード進行だけは意外にすぐに覚えられた→一階の片付け(大掃除の一貫)。『ぱなし』は各号一冊ずつ残してあとは破棄。その他いろいろ→風呂→『新婚リーグ戦』(原作;中野実、監督:池田忠雄。佐野周二、山根寿子、坪内美子、日守新一、神田隆、木暮実千代、坂本武、山路義人、岡村文子。1947、松竹)。制作年から考えると信じられないくらいモダンで(という受け取り方にもいろいろな意味が生じるわけだが)、かつ複雑な男女関係の話なのにあっけらかんとした明るさに充ちているのがよかった。木暮実千代の、驚くくらいにさっぱりしていながら深い哀しみを感じさせる芝居があってこその映画だったかもしれない→『ヒルコ 妖怪ハンター』。(原作:諸星大二郎、監督:塚本晋也。沢田研二、上野めぐみ、竹中直人、工藤正貴、塚原靖章、佐野智郎、室田日出男、余貴美子、朝本千可。1991、松竹富士)。30年近く前の作品で、当時のCGなどの技術水準も考え合わせると、(失礼な言い方になるが、技術的な未成熟の特徴すらよく利用して)よくきちんと作ったなという印象。細かい部分の再現度はわからないし原作から落としたものの大きさや重さもわからないが、原作の(というか原作者の)独特のユーモアも含めてうまく映像化してあって、感心した。序盤過ぎ(18分くらいから)からずっとクライマックスのような作りなのに飽きさせないのもすごいなと思う。工藤正貴も上野めぐみ(深山凛)も若いのにいい役者だなと思ったが、今はふたりとも活動していない(と思われる)のが残念→夜10時頃就寝。
12月26日(水) 深夜起床→『下妻物語』(原作:嶽本野ばら、監督:中島哲也。荒川良々、宮迫博之、篠原涼子、本田博太郎、樹木希林、土屋アンナ、小池栄子、生瀬勝久、阿部サダヲ、岡田義徳、水野晴郎、まちゃまちゃ、矢沢心。2004、東宝)。『マリー・アントワネット』の二年前の作品と思うと、振り切れ方の違いに感心した(比べる意味があるかはわからないが思い出したので)。15年前の作品だが古びた感じや今となっては不足と思える部分もぜんぜんしないし、これは傑作と思った(私の気付かなかった傑作と認められない要素が仮にあるとしても、少なくとも記念碑的作品ではあろう)。岡田義徳の存在感が(割と重要な役なのに他と比べて)弱いのだけ残念だったかな→『嫌われ松子の一生』(原作:山田宗樹、監督:中島哲也。木村カエラ、伊勢谷友介、本田博太郎、片平なぎさ、柴咲コウ、瑛太、奥ノ矢佳奈、香川照之、ゴリ、マギー、中谷美紀、竹山隆範、谷原章介、甲本雅裕、市川実日子、柄本明、キムラ緑子、角野卓造、阿井莉沙、宮藤官九郎、谷中敦、劇団ひとり、大久保佳代子、BONNIE PINK、濱田マリ、武田真治、黒沢あすか、木野花、荒川良々、渡辺哲、山本浩司、AI、山下容莉枝、土屋アンナ、山田花子、あき竹城、嶋田久作。2006、東宝)。改めて観ると、埃の描写がすごい。それと次から次へと出てくる役者(本職でない人も含む)が(ひとりを除いて)みんなうまいのにも驚く。いろんな人が出てくるような物語の運び方/設計もうまいと思った。最初に観たときにえらく泣かされたのは、主に物語の設計と中谷美紀の芝居だろうな→朝方就寝→昼過ぎ起床→GENT&HONEYにて散髪。南青山の児童相談所の話などいろいろ聞く。やはり聞こえてくるように、騒いでいるのは地元の人ではなかったり、よくわからない一部の人のようだ。お土産に濁り酒いただく→北千住に出て乾物屋で買い物し、朝日軒で一杯→渋谷に寄ろうと思ったが眠くなったので千代田線で帰宅→なんとなくいただいた濁り酒を飲んだらうまくてひと瓶飲んでしまった。0時過ぎ就寝。
12月27日(木) 日中だるくて終日横臥。友人との昼食会を失敬してしまった→午後なんとか起き出し、クルマで特許の練習へ。新曲は間が空くと忘れてしまうが、今日でなんとかなったのかな。いつものてぃださんさんで軽く食べて帰宅→『島々清しゃ』(新藤風。伊東蒼、安藤サクラ、金城実、山田真歩、でんでん、渋川清彦。2017、東京テアトル)。すごい優しい映画だった。金城実は役者ではないがものすごい存在感。途中でみなが打ち解けるセッションの場面と、子供たちと金城実が一緒に演奏する場面ではうれしくて涙が出た。音楽というものの素晴しさを再発見させてくれた、とても美しい映画。子役伊東蒼の力量に驚いたが、『湯を沸かすほどの熱い愛』の子役だった→朝方就寝。
12月28日(金) 昼前起床→まことやでラーメン納め。かき塩が売り切れてて残念→魚真で正月のブツをいろいろ買い物。いいイカがあったのでこれは今日の晩用に購入→ようやくすずらん通りJUJUSUKEに寄ってO形のピアス購入。八九は開店前だったので諦めて後日にする→ギター練習。『Wave』は目鼻がついたので録音も開始→風呂さぼって飲み始め。昨日観て感動した『島々清しゃ』をもう一度→『ポーキーズ』(原題『Porky's』、監督:ボブ・クラーク。ダン・モナハン、マーク・ヘリアー、ロジャー・ウィルソン、ワイアット・ナイト、カーキ・ハンター、トニー・ガニオス、ナンシー・パーソンズ、キム・キャトラル、ダグラス・マクグラス、ボイド・ゲインズ、シリル・オライリー、スーザン・クラーク、アート・ヒンデル、チャック・ミッチェル、スコット・コロンビー。1981、米20th Century Fox)。それなりに楽しく観たが、思ってたよりバカ度が足りなかったような気がした。続編二作はどんな感じなのだろうか→『Wave』の参考音源作ってから就寝。午前3時頃。
12月29日(土) 昼過ぎ起床→『黒いオルフェ』のギター練習と構成検討。これはどうにでもなりそう→風呂掃除(大掃除)→晩のお供に『ポーキーズ』→『黒いオルフェ』のベース練習(出だしベースで主旋律弾く編曲にしようかと思ったので)→午前2時頃就寝。
12月30日(日) 朝5時起床、粥→『アンジェリカの微笑み』(原題『O Estranho Caso de Angélica』、監督:マノエル・ド・オリヴェイラ。リカルド・トレパ、アデライデ・テイシェイラ、アントニオ・レイス、レオノール・シルヴェイラ、ピラール・ロペス・デ・アジャラ、リカルド・アイベオ、ルイス・ミゲル・シントラ、スザーナ・サ、アナ・マリア・マガリャンエス。2010、葡西仏伯Zon Lusomundo Audiovisuais)。生と死と愛を軸に描いた幻想譚。ポルトガル人の感覚が私には珍しいからだろうか、妙なる柔らかい明るさと可愛らしさがあって、ユダヤ人への迫害も含めて死を見つめた映画なのに深刻さはほとんど感じなかった。主人公の下宿の同宿人たちが静かにおせっかいなのも、そう思わせられた要因だろうか。全体に静かで動きの少ない映画だが、鮮やかな場面がいい間で挿入されるのも印象に残った。絵画的な絵造りも印象的だったが、室内の場面には(国は違うが)ヴィルヘルム・ハンマースホイを思い出した→午後経堂に出て、しらかめで年越し蕎麦受け取り、昼食(しらかめは食事営業しておらず花坊も閉まった直後だったので駅前地下飲食街の中華そば屋を試したが少し感じ悪くて味は普通)、遠州屋、ピーコック、河内屋、八九、アダン、梅田青果と巡回。八九ではなんだか楽しくて長居してしまった→買い物をいろいろ片付けてから午睡→0時起床。雑煮の出汁取りつつ、『博奕打ち 総長賭博』(山下耕作。金子信雄、佐々木孝丸、鶴田浩二、名和宏、藤純子、三上真一郎、小田部通麿、若山富三郎、桜町弘子、服部三千代、曽我廼家明蝶、曽根晴美。1968、東映)。男の意地、義理と人情の板挟みなどが任侠映画のお手本のように組み上げられた作品と思った。その中で地味ながら艶やかな桜町弘子が印象に残る。夫(鶴田浩二)の兄弟分(若山富三郎)の愚行を止めながらも男の意地を通させてやる一瞬の場面にじわっと泣いた。金子信雄と佐々木孝丸のわかりやすい老獪さもよいな→『衝撃!売春都市』(内藤誠。渡辺文雄、菅原通済、内田朝雄、小松方正、中島ゆたか、その母、白石襄、梅宮辰夫、緑川アコ、菅野直行、内田勝正、名和宏、土山登志幸。1974、東映)。名和宏が黒い血を流すところは面白かったが(梅毒患者の血は黒く表現されるようだ)、全体に菅原通済を持ち上げ過ぎだったり(というか菅原通済が金出して作らせた啓蒙映画か?)、面白い工夫はあれどおざなりに見える場面が多かったり、見どころが少なかったり、言いたいことがとっ散らかった印象だったりで、なんだか手応えの薄い映画だった→朝6時就寝。
12月31日(月) 昼起床、昆布出汁→午後老父迎えに行き、家に招いて年越しそば。最近あまり飲まない様子だったが、今日は楽しかったのかふたりで一升瓶半分ちょっと飲んで、元気そうでなにより。会話もかなり弾んだ。夜7時頃お開き。タクシーを呼んでお見送り→しばし仮眠→日付が変わる前に起きて、一年間に観た映画のことなどまとめてから、また朝まで飲酒。朝方就寝。

2018年12月20日

12月まとめ(11〜20日)

12月11日(火) 朝10時起床、白湯、栗の蜂蜜→終日ギター練習。菊氏が風邪引いたとのことで、譜面のすり合わせが進まないのがつらい。というか明日来るかわからないからギターで弾けるようにしておきたい曲数がずんと増えたが、しかし全部対応は無理だなあ→夜ラショウさん来る。少しお茶をご一緒してからまたギター練習→午前3時過ぎ就寝。
12月12日(水) 朝8時起床、白湯、栗の蜂蜜→風呂→譜面と台本印刷→午前11時半下北沢の劇団S.W.A.T!稽古場着。まずは歌の部の練習。全曲ギターを弾かなければならなくなりそうなので、曲順に沿って演奏したが、最終的にはコードを鳴らすだけのような感じになった。菊ちゃんの参加が危ぶまれているが、なんとか来てほしい。午後は浄瑠璃の稽古で、こちらは不安なし→ラショウさん除く三人で、遅い昼飯がてら珉亭で一杯→早めに東新宿に移動し会場のアコースティックアートに着いたらもう入れたので、さっそく準備し、歌関連を中心にリハーサル。と、菊ちゃんやってきてひと安心。歌の部のギターはほぼお任せすることにする→店の席数は20強くらいだが、暖かいイタチョコファンで満員となり、イタチョコグッズの持参もかなり充実。ファンイベントとしてはいい感じだった。浄瑠璃は本番では私はけっこう間違えたが、大きな破綻はなく終了。歌の部は段取り違いが多数あり、演奏としては反省は多かった。時間の都合で即興の演奏と踊りはないかなと安心していたら決行することになり、しかしこれは自分としてはやり切った満足感は得られた。とはいっても、演奏内容については今まですぐ目の前で聴いて来た様々な即興演奏から盗んだものの劣化版ではあるが→アコースティックアートは年内でいったん店じまいだが、店主の萩原さんに再会を誓いおいとま。呑者家銅鑼で軽く打ち上がってからタクシーで帰宅。即就寝。
12月13日(木) 昼頃起床。朝食準備→朝食やお茶などを振舞いつつラショウさんと将棋の話や賭け事の話などいろいろ歓談→夕方ラショウさん去る→風呂→『男はつらいよ ぼくの叔父さん』(原作・監督:山田洋次。渥美清、イッセー尾形、じん弘、吉岡秀隆、前田吟、倍賞千恵子、後藤久美子、佐藤蛾次郎、三崎千恵子、下絛正巳、北山雅康、太宰久雄、マキノ佐代子、戸川純、夏木マリ、笹野高史、関敬六、笠智衆、今福将雄、檀ふみ、尾藤イサオ。1989、松竹)。本作から主役が吉岡秀隆に代わったという印象(実際、渥美清の年齢や体調を考慮して“満男シリーズ”にシフトしていったとのこと)。これはこれで、思春期男子の成長譚として面白く観させられる。戸川純のうまさとか、後藤久美子はうまくはないが持って生まれたものが拙い技術を凌駕しているとか、そんな見所もあると感じた。後藤久美子の叔父である尾藤イサオの頑なさが宙に放り投げられたまま解決させようとされないところが少しすっきりしなかったかな→夜9時頃就寝。
12月14日(金) 午前2時頃起床→『東京家族』(山田洋次。柴田龍一郎、夏川結衣、丸山歩夢、中嶋朋子、妻夫木聡、西村雅彦、橋爪功、吉行和子、林家正蔵、茅島成美、小林稔侍、蒼井優、風吹ジュン、荒川ちか。2012、松竹)→橋爪功と吉行和子が老夫婦というには微妙な感じというか、表面的な演技技術以上に老いがにおってこないというのが第一印象。階段を効果的に使って日常や家族の中の分断を描いているのかないうところが印象的ではあったが(ただしそういう意図かどうかの確証はない)、そもそも今の時代に無理に『東京物語』を作り直さなくてもいいのではないかとも思った。テーマは普遍的だが、それだけに小津の作った物語をなぞるのではなく新しい物語を作ったほうがよかったのではないかと思ったが(人物が平行に並ぶ構図も真似なくてよいと思った)、五六十年くらいでは人の本質はそんなに変わらないということかもしれない。でも現代人はもう少しうまく計画するのではないかと思うし、その上でなおうまく行かないという物語を描かないとせっかくの普遍的なテーマが生きてこないのではなかろうか→いったん就寝し、昼頃起床→『とむらい師たち』(原作:野坂昭如、監督:三隅研次。勝新太郎、藤村有弘、遠藤辰雄、財津一郎、多賀勝、斎藤信也、若井はんじ、若井けんじ、島田洋介、西岡慶子、伊藤雄之助、今喜多代、山本一郎、若宮忠三郎、藤岡琢也、木村玄、酒井修、春本泰男、田武謙三。1968、大映)。昭和ナンセンスの感じの原作も含め出来がいいとは思わなかったし(オチのやけくそな感じはよかった)、当時の人気?芸人がちょい役で出てるのも私にとってはありがたみ味はないが、伊藤雄之助と藤村有弘の歌藝が楽しめるのはよかった。葬儀博覧会は、実際に見てみたい(劇中でも結局は行われなかったが)→『駿河遊侠伝 度胸がらす』(原作:子母沢寛、監督:森一生。里井茂、小池朝雄、五味龍太郎、藤由紀子、勝新太郎、水原弘、大辻伺郎、林寛、小沢昭一、細谷新吾、玉置一恵、桑野みゆき、高橋正夫、旭輝子、中村是好。1965、大映)。放屁癖のある石松の小沢昭一と、次郎長(勝新)に迫る桑野みゆきが印象に残る。あと小池朝雄の性根の腐った小物悪役感はいつのながら見事。あとはなにか特別な感じはなかったかな。繰り返し観ないとわからないが、微妙なところ。シリーズ三作まとめて見返してみるか→『ど根性物語 銭の踊り』(市川崑。勝新太郎、星ひかる、江利チエミ、ロイ・ジェームス、船越英二、浜村純、スマイリー小原、潮万太郎、マイク・ダニン、伊藤素道。1964、大映)。冒頭二三十分からさすが市川崑という印象で、『ど根性一代』や『ど根性物語 図太い奴』とはまったく別の映画ではあった。音楽に宮川泰と並んでハナ肇がクレジットされている。仕事の度に使用拳銃を破壊するというのは、この作品独自なのか引用元があるのか。スマイリー小原が警部補というのが可笑しいが、勝新のほか江利チエミ、ロイ・ジェームス、船越英二、浜村純といった中心人物がそれぞれいい味わい→晩は賄い当番。食べて飲んで、夜11時頃就寝。
12月15日(土) 朝6時半起床、白湯、栗の蜂蜜→風呂→8時半頃出発→ちんとんしゃんご常連と女将、時間通りに新宿にて集合。しかしチャーリー氏が間違えて東京駅に行ってしまい、最初から爆笑かつスピーディに出来上がった珍道中になった→浜松駅前で鰻を堪能。あと喫茶どんぐりに驚く→さらに移動して原駅すぐ近くの高嶋酒造の酒蔵を見学。ただの飲み助にとって勉強になるという内容ではないが(学んだところで活かす術がないという意味で)、うまい酒を醸すのにどれだけ気を遣われているのかはよくわかった。有意義な見学であった。晩はどこかで飲むということになっていたが、イタチョコでの疲れもあり、明日も早いので、酒の購入だけして一足早くお暇→切符買い間違えたので、品川でいったん山手線に乗り換えて東京駅回りで帰宅→夢亀ラーメンにて豚足で一杯→帰宅後即就寝→夜中に起きて『新選組始末記』(原作:子母沢寛、監督;三隅研次。藤村志保、市川雷蔵、田崎潤、近藤美恵子、城健三朗、天知茂、丹羽又三郎、小林勝彦、須賀不二男、伊達三郎、堂本寛、高見国一、松本錦四郎、勝原礼子、南条新太郎、香川良介、寺島雄作、島田竜三。1963、大映)。これは、物語の主旨がどこにあるにせよ、映画としては藤村志保に尽きるな→朝方就寝。
12月16日(日) 朝10時半起床、珈琲→昼過ぎ高円寺に出て、次郎吉にて新宿三丁目セカンドラインゆかりの方々が出演するゴトー祭りなる催しを見物。音楽をちゃんと好きでい続けるというのは尊いことだと思った。いい刺激になった→本日はライブだけで打ち上げは失敬し、高円寺の藪そばでちょいと一杯だけやって帰途につき、千歳船橋で肉と野菜を買い込んで家で豚しゃぶで飲んで終了。
12月17日(月) なんだかくたびれて終日横臥→夕方頃起き出して映画観ながら飲んで、結局朝まで。まずは『カサンドラ・クロス』(原題『The Cassandra Crossing』、監督;ジョルジュ・パン・コスマトス。ステファノ・パトリッィ、ルー・キャッスル、ジョン・フィリップ・ルー、バート・ランカスター、イングリッド・チューリン、リー・ストラスベルク、レイ・ラヴロック、アリダ・ヴァリ、エヴァ・ガードナー、マーティン・シーン、O.J.シンプソン、リチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、ライオネル・スタンダール。1976、英伊20th Century Fox)。主要人物が正体を知らされないまま次々と集まってきて、徐々に正体と劇中の役割が明らかになっていくなど途中の面白いところも多々あるものの、割と早々に事件が解決したかに見え一時間くらいのところでやや飽きてきたが、最後の橋が崩壊する場面でああ最後まで観た甲斐があった、という映画→『世界中がアイ・ラブ・ユー』(原題『Everyone Says I Love You』、監督:ウディ・アレン。エドワード・ノートン、ドリュー・バリモア、ナターシャ・リオン、アラン・アルダ、ゴールディ・ホーン、ルーカス・ハース、ギャビー・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ウディ・アレン、ジュリア・ロバーツ、ティム・ロス、デイヴィッド・オグデン・スティアーズ。1996、米Miramax)。軽く楽しめる作品のようでいて、実はものすごく知力を動かすことを要求されているような映画だった。それでいて飲み喰いしながら横目で観てても十分面白い。ただし時代的に今となっては夢中になって観るのが恥ずかしいような感じもある→『カフェ・ソサエティ』(原題『CAFÉ SOCIETY』、監督:ウディ・アレン。スティーヴ・カレル、シェリル・リー、ジーニー・バーリン、ジェシー・アイゼンバーグ、ケン・ストット、サリ・レニック、スティーブン・カンケン、コレイ・グリッグス、アンナ・キャンプ、クリステン・スチュワート、アンソニー・ビンクレイ、パーカー・ポジー、ポール・シュナイダー、テイラー・カー、ブレイク・ライブリー、ブレンダン・バーク。2016、米Lionsgate)。会話の構成というのかな、何も知らない当事者が道化役のように事情を知っている当事者に話を伝えたり、大事な話を大事な話をすべきではない場所でしていて何度も途切れたり、といった組み立て方が面白かった。主演女優ふたりが魅力的なのは言うまでもないが、ちょい役のクラブ歌手の女性がとても気になった(キャット・エドモンソンという人のようだ)→『昼下がりの情事』の途中で脱落。朝5時頃。
12月18日(火) 本日も昼過ぎ起床→『昼下がりの情事』(原題『Love in the Afternoon』、原作:クロード・アネ、監督:ビリー・ワイルダー。モーリス・シュヴァリエ、リーゼ・ボウルディン、ゲイリー・クーパー、オードリー・ヘップバーン、ジョン・マクギバー、オルガ・ヴァレリーとザ・ジプシーズ、ヴァン・ドード。1957、米MGM)。魅力はいろいろあるが、今回は「君は何もかも完璧だよ」「やせすぎ 耳がとび出して 歯並び不良 首も長すぎるわ」「だが まとまるとすてきだ」という辺りにしびれた。ヘップバーンが録音した“男性遍歴”を繰り返し繰り返し聞くゲーリー・クーパーの変態性とか(この場面は楽隊とクーパーの酒とグラスのやり取りも面白い)。クーパーとシュヴァリエの会話も改めて味わい深い。あと隣室の夫人が結構動物虐待→『Day Tripper』の特許用アレンジ完了→風呂→O形出かけたのでひとりで家にあるものでなにかこさえて飲む。煮干の出汁殼は、ごま油で炒めて焼酎で煮込んでから味付けすると、揚げるよりも手間かからなくてよいようだ→『お熱いのがお好き』(原題『Some Like It Hot』、原作:R・ソーレン、監督:ビリー・ワイルダー。パット・オブライエン、ジョージ・E・ストーン、ジョージ・ラフト、トニー・カーティス、ジャック・レモン、バーナード・ドリュー、ジョアン・ショーリー、デイヴ・バリー、マリリン・モンロー、ジョー・E・ブラウン、ジョージ・E・ストーン。1959、米MGM)。毎回設定に無理があるなと思うのだが、最終的には感動させられてしまう。久し振りに観るとマリリン・モンローの魅力に驚くが、新発見は特になし→『晴小袖』(原作:川口松太郎、監督:安田公義。根上淳、吉川満子、長谷川一夫、志村喬、花柳喜章、香川良介、荒木忍、月丘夢路、鳳八千代、阿井美千子、山路義人、伊達三郎、堀北幸夫。1961、大映)。地味ながらいろいろな世代や立場の人たちの様々な葛藤が重層的に描かれていて、なかなかの名画だった。表面的には鳳八千代のツンデレっぷりと志村喬の真人間になろうとも周囲が許してくれないところがよかったな→午前1時頃就寝。
12月19日(水) 朝8時起床、白湯、栗の蜂蜜→老父と昼食および買い物付き添い(深水庵、サミット、クリエイト、図書館、郵便局)。帰途灯油購入→『大菩薩峠 完結篇』(原作:中里介山、監督:森一生。市川雷蔵、中村玉緒、本郷功次郎、近藤美恵子、見明凡太朗、南里金春、小林勝彦、阿井美千子、矢島ひろ子、島田竜三、大丸智太郎、荒木忍、三田村元、真塩洋一。1961、大映)。乗り切れなかったり入り切れない部分のほうが多かったが、机竜之介という人が死ぬべきなのにどうしても生きて行ってしまう存在というのがよくわかる映画ではあった、気がする→晩飯後早々に就寝→深夜起床し一時間ほどギター練習→『徳川女刑罰史』(石井輝男。橘ますみ、吉田輝雄、沢彰謙、芦屋雁之助、上田吉二郎、渡辺文雄/賀川雪絵、白石奈緒美、林真一郎、尾花ミキ/沢たまき、小池朝雄、南風夕子、由利徹、三笠礼子。1969、東映)。(以下責めの正式名称はわからないが)冒頭に吊るし首切り、火炙り、又裂き、第一話が水礫(みずはりつけ)、第二話が泥鰌責めと逆さ釣りザリガニ?責め(この辺で主旨が変わってないかな?)と磔(槍刺し)、第三話がキリスト教女宣教師への石抱き、三角木馬、首輪調教、水車責めなど。エロよりも残虐刑罰カタログとして面白かったが(思い切りがいい撮り方もよかった)、第二話の尼レズや男女僧の密会はちょいとよかったな。そして最後に渡辺文雄の変態ぶりが明らかになり、それに彫師の小池朝雄が感応して爆発するのもよい→朝方就寝。
12月20日(木) 昼頃起床、白湯、栗の蜂蜜→『残酷異常虐待物語 元禄女系図』(石井輝男。土方巽、吉田輝雄、橘ますみ、木山佳、山本豊三、上田吉二郎、カルーセル麻紀/葵三津子、若狭伸、石浜朗、沢彰謙、ジム・M・ヒューズ/小池朝雄、賀川雪絵、阿井美千子、田中美智、尾花ミキ。1969、東映)。第一話の、回し部屋の撮り方が面白い。カルーセル麻紀が橘ますみに身体勝負を挑むのもの味わい深い。第二話は冒頭の小人とのSとMの逆転が鮮やかと言えばそう言えるか。その他は一年前に観たときの感想「『おちせの巻』の変態性欲描写は好む範囲だし、『おみつの巻』の小池朝雄と音楽には爆笑させられるが、全体にエログロ描写は今となっては特に感想なし。あまり驚きも興奮も笑いもしないな」とあまり変わりはなかった。あと、三話ともに出てくる医者玄達(吉田輝雄)が誰も救えないのはなんだか可笑しい→ギター練習→夕方三軒茶屋へ→今回はサックスも参加しての練習。新アレンジの『Come Together』も『Day Tripper』も数回の試行錯誤で通しでできるまでにはなった。あと何回繰り返せるかだなー。それとボサノバ残り三曲は未知数→いつもの沖縄料理屋で一杯やって帰宅。深夜バスの運賃がわからなかったのでギターかついで歩いで帰る→深夜豚ロースの粕漬けなどつまんで一杯。朝方就寝。

2018年12月10日

12月まとめ(1〜10日)

12月1日(土) 朝10時起床、白湯、栗の蜂蜜。宿酔いはそんなでもないが、勧められるがまま調子に乗って両切りピースを吸いすぎて、体調不全→風呂→今日は一日節制しようと重湯製作→遅い朝食というか昼食を済ませて午睡。午後いっぱいぐっすり寝た→イタチョコ浄瑠璃台本書き取り終了。不明点も多いし、再演に向けたブラッシュアップもあるだろうから、ひとまずラショウさんに送付→ぶーふーうー公演の映像を収めたDVDがあったはずだと探索を続けたら、イタチョコ浄瑠璃初期三部作のDVDは見つかったので、『鵺の首』『南ソーイング里ミシン発見伝』を見る。けっこう狂ったことをやっていたなあと改めて(音楽は編曲や演出面はともかく、私の演奏はヘタ)。高村圭はつくづくいい役者だったなあとこれも改めて思ったが、今でも芝居を続けているのだろうか→午前4時頃就寝。
12月2日(日) 朝9時半起床、白湯、栗の蜂蜜→『ミシンのいつわり』のギター検討。最初はすんなり行かなかったが、二時間くらい弾いてたら身体に入ってきた→バスで下北沢→本日のサルサ・ダンス教室は、男性一名お休みになり、男女四人でルエダを徹底的に。人数が少ない分、かなり勉強になった。ようやく面白くなってきたかなあ→七つ海堂で一杯。牛すじ煮込みは、まあ家で作れると思うがうまかった(でもその意味では、ここでは鶏レバーの有馬煮かな)。あときのこそばは、おそらくきのこを胡麻油で炒めてから蕎麦つゆにからめているものと思う。これも真似できそうではある→バスで帰宅→『ミシンのいつわり』ギター練習。手が少しかじかんでいる所為もあろうが、リズムがまだ全然だめだなあ→とても眠くなり、夜9時就寝。これは夜中に起きるパターンだな。
12月3日(月) 午前2時起床、白湯、栗の蜂蜜→『どぶろくの辰』(原作:中江良夫、監督:稲垣浩。池内淳子、三橋達也、香川良介、清川荘司、淡島千景、有島一郎、野村浩三、田崎潤、三船敏郎、中島そのみ、塩沢とき、土屋嘉男。1962、東宝)。淡島千景と池内淳子も含め、役者全員、面構えがすごい。役者にはやりがいのある仕事だったると思う。その数々の面構えと、飯場からの脱走常習者を描いたという点で、『北国の帝王』を思い出した。あと中島そのみが『セコハン娘』を口ずさむところになんだか味わいを感じた。それは瑣末事だが、全体に気持ちのよい明るさがずっと根底に流れている映画と思った→朝方就寝→朝10時起床→『ザ・シャーク』(原題『SHARK』、原作:ヴィクター・カニング、監督:サミュエル・フラー。シルヴィア・ピナル、バリー・サリヴァン、バート・レイノルズ、フランシスコ・レゲラ、マニュエル・アルヴァラド、エンリケ・ルチェロ、アーサー・ケネディ、カルロス・バリー。1969、米Excelsior Pictures Corp.)。よくありそうなB級映画に見えて、ざらざらした画面とやけにムーディでモダンで都会的な音楽(ラファエル・モロヨークィという名前は初めて知った)が合ってないという印象なのになぜか魅力を放っているところとか、アクションの組み立て方とかに、なんだか強烈な個性を感じる。でもサメはちっちゃい。そしてどんでん返しはあるがあっさり片がついてしまうのが可笑しい→『沖縄やくざ戦争』(中島貞夫。千葉真一、松方弘樹、地井武男、渡瀬恒彦、尾藤イサオ、矢吹二朗、三上寛、新藤恵美、室田日出男、ひろみ麻耶、宮前ゆかり、奈三恭子、成田三樹夫、織本順吉、曽根将之、梅宮辰夫、志賀勝。1976、東映)。冒頭いきなりの千葉真一の暴力がものすごい。躊躇のない暴力を描いたという点では、限りなく上位なのではなかろうか。とはいえすわまた喧嘩かと思ったら、千葉真一が三線の伴奏で沖縄空手の演舞を始めたところにはちょっとほっとして笑った(と思ったらその後闇討ちをかけていたが)。とにかく暴れまくる千葉真一がカッコいい映画であった。松方弘樹などが押さえているから、余計際立つんだろうな。そういう細かいところにも気を配っているのだなあと思ったが、そんなことを言うのは作り手に対して失礼か。本土大阪のやくざ(梅宮辰夫)と決着をつけずに終わるやり方にも驚いた→『わが町』(原作:織田作之助。殿山泰司、北林谷栄、辰巳柳太郎、南田洋子、高友子、峰三平、大坂志郎、小沢昭一、三橋達也。1956、日活)。南田洋子が母親と娘と孫の年齢の違う三役をやっているのがまず見所と思ったが、それ以上に老いというもの、世代間や性の間の隔たりを考えるようないろいろな要素がある人情劇の名作と思った→途中でギター練習したり、晩の支度したり→夜8時頃就寝→夜9時過ぎ起床→風呂→『キネマの天地』(山田洋次。有森也実、人見明、すまけい、松田春翠、柄本明、中井貴一、美保純、桜井センリ、松坂慶子、石井均、渥美清、倍賞千恵子、山本晋也、岸部一徳、前田吟、笠智衆、平田満、松本幸四郎、堺正章、レオナルド熊、笹野高史、なべおさみ、田中健、山田隆夫、木の実ナナ、桃井かおり、大和田伸也、山城新伍、三崎千恵子、財津一郎、佐藤蛾次郎、ハナ肇、石倉三郎、下絛正巳、藤山寛美。1986、松竹)。脚本に井上ひさし、山田太一、朝間義隆が参加。声を買われて有森也実が女優に抜擢されるという話だが、そんなに声いいかな。渥美清と倍賞千恵子が出てくると、隣人同士という役柄なのに一気に『男はつらいよ』になってしまうが(うまいんだけどなあ。渥美清の役名の喜八は小津の喜八ものから取ったのだろうが、関連はよくわからず)、渥美清の演技指導の場面はさすがに面白い。で、その辺になると有森也実が下手だなあとわかってくる(下手って設定だからいいのかな?)。劇中劇の『モダン駕篭の鳥』はよかったし、渥美清と笹野高史の森の石松みたいなやり取りも面白い。映画ファンに向けて役者が豪華というのも売りの映画なのだろうが、むしろ豪華な役者はごく少数にして、映画(トーキー)の黎明期の真実をクソ真面目に描いてもよかったような気がする(途中から役者を追い切れなくなってしまった)。でも笠智衆の使い方はずるいなあ。感動して笑ってしまった。ほかにも前田吟と倍賞千恵子と渥美清など、短いがいい場面はいくつかあった。すまけいがとても重要な役どころに起用されてたのは嬉しかったかな。でも結局、有森也実の芝居で感動すべきと思われる場面はそんなでもなく、見終えてみると監督の道楽で撮った映画ではないかという感想を持った。終わり方が直前に観た『わが町』と同じだったのには変な気持ちになったな。あと『蒲田行進曲』の4年後にこれを撮ったというのはとてもなんだか微妙な感じがする→『しあわせの一番星』(山根成之。浅田美代子、村上記代、西城秀樹、太堂昌美、立花直樹、中川加奈、篠ヒロコ、山形勲、ジャネット八田、津坂匡章、左とん平、橋達也、夏木マリ。1974、松竹)。ジャネット八田の役名が「ジャネットさん」なのが可笑しい。浅田美代子が売れたから撮ったのであろう適当な映画だが、その所為かリラックスぶりはなかなかよいような気がする→午前3時頃就寝。
12月4日(火) 午前11時起床、珈琲→ギター練習→『ああ、結婚生活』(原題『Married Life』、原作:ジョン・ビンガム、監督:アイラ・サックス。クリス・クーパー、ピアース・ブロスナン、レイチェル・マクアダムス、パトリシア・クラークソン、ティモシー・ウェッバー、デイヴィッド・ウィーナム。2008、米Sony Pictures Classics)。レイチェル・マクアダムス、また実に魅力的な女優がいたもんだなあ、というのが観始めての第一印象。ほろ苦い緊張感を続かせた挙げ句、最後にほっと心を綻ばせてくれる、しっとりといい映画→ギター練習→風呂→『処刑遊戯』(村川透。松田優作、青木義朗、草薙幸二郎、りりィ、森下愛子、山本麟一、トビー門口、佐藤慶。1979、東映)。前二作に比べ、笑いが格段に減っていた。あとは好みの問題。私は買わなかった→なんだか酔っ払って〆の粥も作っておいたがたどり着かず、0時前就寝。
12月5日(水) 午前4時過ぎ起床→ギター練習→朝ドラ見て朝食にしたのち仮眠→老父買い物付き添いと昼食→灯油購入。私の直前に灯油タンク五、六個を持った夫婦がいたのでなんてついてないんだと思ったが、順番譲ってくれた。いい人でよかった→が、帰りのクルマの中で灯油タンクひっくり返り、少しこぼしてしまう。朝もストーブに灯油を足す際にこぼしたし、本日は全体的になにかダメなことのある日なのだろう→帰宅してビール→『風船』(原作;大佛次郎、監督:川島雄三。森雅之、高野由美、二本柳寛、北原三枝、三橋達也、新珠三千代、紅沢葉子、芦川いづみ、坂井美紀子、天草四郎、左幸子、牧真介。1956、日活)。もう名作としか言いようがないが、物語と役者以外のなにを以て名作と思うしかないのか、それは何度も観てじっくり考えたい。というかそんな口実で何度も観たい作品であった→昼寝しようと思ったが、イタチョコ浄瑠璃の告知などしていたら目が冴えて来たので芝居の稽古音源に合わせてギター弾いてみる。あと百回くらい繰り返せばなにか見えてくるかな→風呂→晩飯製作→夜10時頃就寝。
12月6日(木) 午前2時起床、白湯、栗の蜂蜜→勘三郎(勘九郎)の『一本刀土俵入』と『浮かれ心中』を続けて。TVのせこい画面で見てもとてもよい。最近衛星劇場は勘三郎(勘九郎)出演作の放映が多くてうれしい→朝9時頃就寝。このパターンは正さなければ→午後中ギター練習。編曲は少しずつ改良されていくが、その分ギターが下手になっていく→少し腹痛。本日はO形とともにひさしぶりにA間先生と飲む予定だったが、失敬させてもらおう→晩(即席ラーメン)以外は延々ギター練習。『ミシンのやくそく』を少しいじったら弾けなくなったが、なんとかなった→『恋多き女』(原題『Elena et les Hommes』、原案・監督:ジャン・ルノワール。イングリッド・バーグマン、ジャン・クラウディオ、マガリ・ノエル、ピエール・ベルタン、メル・フェラー、ジャン・マレー、エリナ・ラブールデット、ジャック・ジョアノー、ミッシェル・ナダール、ドラ・ドール、ジュリエット・グレコ。1956、仏Cinédis)。一応戦時下を描いた映画なのだが、なんだか優雅で呑気で間抜けなところがよい。終幕でグレコが歌い出すとみんな欲情するというのも、いい場面のようで可笑しいようでもある。貴族が主人公の風変わりな人情喜劇という趣か→朝5時頃就寝。
12月7日(金) 午前10時起床、珈琲、チョコレート→支度して昼過ぎ下北沢へ→イタチョコ浄瑠璃、再演だけに初回稽古にしては上出来。すでに練り上げの段階かな。私はギターをも少し工夫したい→稽古場の近くで前祝いに一杯。歌舞伎も含む芝居の話がたくさんできて楽しかったが、私は泥酔。失礼はなかったと思うが、ひとりタクシーで帰宅。
12月8日(土) 朝起きて軽く朝食取り即二度寝→午後には宿酔いもなんとかなったかな、と思われたので、支度して川口へ向かう→ひさびさにサイタミーゴス見物。アフリカンリズムの『Night and Day』と、その二、三曲あとのリズムアレンジに工夫を凝らした曲がよかった。客席のMきちゃんも元気そうだったし、相席させてもらったT後の高校の同級生の方もよい人で話がはずんで楽しかった→帰途新宿でワンバウンドしてセカンドラインにおめでとうを伝えに寄る。ここでも話弾んだな→平和に電車で経堂。まことやで牡蠣塩ラーメン。これはうまい→午前2時頃就寝。
12月9日(日) 昼過ぎ起床、白湯、栗の蜂蜜→風呂→夕方西日暮里へ。日暮里サルーでのサルサダンス教室発表会に参加→千駄木で降りて日暮里までぶらぶら。先日TVで見て知った佃煮屋(中野屋)の前を通ったので、葉唐辛子とはぜとあみ買う。あみの佃煮はバタートーストにぬるとおいしいのよと、店のおばあちゃんが教えてくれた→発表会は段取りがわからず右往左往したが、一回リハやったあとは席に落ち着いて諸々の演目を楽しんだ。ルエダには結局加わらず、クラーベ係になり、あとで動画を見ると怪しい火の用心の人のようだが、まあ楽しく踊れた。その後の昭和歌謡のコーナーでは、謎のクレオパトラの正体がわかってすっきり→終演後は西日暮里まで歩き、千代田線と小田急線で平和に帰還。小腹が空いたので、昨日に引き続きまことや。O形がかき、私は豚汁→帰宅して風呂→『洲崎パラダイス 赤信号』(原作:芝木好子、監督:川島雄三。新珠三千代、三橋達也、轟夕起子、河津清三郎、牧真介、冬木京三、小沢昭一、芦川いづみ、津田朝子、田中筆子、植村謙二郎、桂典子。1956、日活)。40分過ぎ寿司屋の場面から、パズルのようなすれ違いや人の出入りが始まることを今回確認。何度観てもこれぞ映画と思わせられる名作。改めて観ると、轟夕起子の素晴しさが再確認される→午前4時就寝。
12月10日(月)  昼起床→昨日教えてもらったあみバタートースト、うまかった。最初の一口はバタートーストにあみが乗っている、だったが、食べているうちになにか“あみバタートースト”というものになっていった→ギター練習→夕方日比谷に出て、銀座をぶらぶらと歩いて吉澤。毎年恒例のすき焼き落語会で、今回の演目は『品川心中』の上。笑いも多かったがどちらかというとあっさりした感じだったかな。こういう会だとじっくりやられるよりは、今日のような聴いていて心地よい感じがちょうどよいと思った。吉澤の中居さんたちは、例年に比べてなんだか忙しない印象であった→昼を抜いた所為かすき焼きすっかり堪能してもまだ小腹が空いた感があり、四季のおでん訪問し軽く一杯。店の配置が変わっていた(カウンターが逆になった)のでびっくり→平和に電車で帰宅し、0時過ぎ就寝。

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