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日本文学盛衰史

高橋源一郎(講談社文庫)。

うーん、明治の文豪が現代に生きていたらどうしたかを、あくまでも明治を舞台に描く、という前半部の試みはとても面白かったのだが。

また、漱石「こころ」の謎解き(Who is K?)もスリリングだったのだが、全体に、読み進むにつれてどんどん散漫になってきて、興が殺がれてしまった。

山田風太郎「人間臨終図鑑」めいた最終章とその結びに至る話の運びに、この長大な小説をどこかに収斂させようという意図は読めたが、よく理解できず。物語の収斂のさせ方がこの作家の魅力だったと勝手に思っているのだが(初期にそう思っただけか)、その辺、作家が書けなくなったのかわたしが読めなくなったのか、よくわからない。

あと「日本文学盛衰史」と謳うなら大正、昭和初期くらいまでは進めてほしかったような気もする(芥川龍之介、野間宏、日夏耿之介がちょっと出て来るくらい)。

まあでも、658ページもあるので、読んでて面白かった部分のほうがやや多い。援助交際にはまる石川啄木とか。石川啄木は、関川夏央・谷口ジロー「かの蒼空に」などと同様、やはり感情移入しやすいキャラクターになるんだなあ。

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