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カネが邪魔でしょうがない

なんてことをいってみたいが、これは書籍の題名。 紀田順一郎(新潮選書)。

「明治大正・成金列伝」である。この時代の成金の量的パワーはすごい。何も考えずに金を使いまくった結果、いろいろな方面で質的な変化も起している、その量が質に影響を与えるところが面白い。

いや本人達はいろいろ考えてのことだろうが、端から見ると「金を持っているが故のその場の思い付き」にしか思えないのである。貧乏人がくよくよしてもしょうがねえぞ、という妙な清々しささえ感じる。

ちなみに日本資本主義の父と呼ばれ倫理家と呼ばれる渋沢栄一は、本書に登場する

-鹿島清兵衛(酒問屋・写真道楽)
-鈴木久五郎(相場成金・孫文に革命資金十円を提供)
-大倉喜八郎(武器商人のちに政府の御用商人・現東京経済大学の前身を設立)
-岩谷松平(ご存知岩谷天狗の煙草成金・お国のために全資産を二束三文で売却。子供53人)
-雨宮敬次郎(投機家から政商へ。天下の糸平の盟友・生家のすぐ裏に現在の中央本線を敷設)
-木村荘平(ご存知牛鍋屋いろは大王・子供30人)
-山本唯三郎(貿易成金・当時の朝鮮で虎狩を行い狩った虎を試食して顰蹙を買う)

などなどの成金連中とはまた意味の異なる存在だが、しかし本書のどの章にも必ず一度は顔を出して上に挙げた成金連中と絡みがあるところは、やはり明治という時代の面白さか。

まあ、ちょいちょい出て来るその描き方がちょっとくすっとさせる道化役のような登場のさせ方は、本書の作者のお遊びという気もするが。

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