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2月まとめ(21〜29日)

2月21日(金) 朝10時起床、白湯、マヌカハニー、みかん、メイプルシロップ→午後、経堂五丁目整形外科。今後は主に腰の治療になった→帰宅して飲酒開始→『ボーリング・フォー・コロンバイン』(原題『Bowling for Columbine』、監督:マイケル・ムーア。チャールトン・ヘストン、マイケル・ムーア。2002、加Alliance Atlantis Communications/米MGM/その他GEM Entertainment)。強い怒りと深い悲しみを感じた事件について、その“事件の側”の人たちを直接強く非難するのではなく、疑問を投げかけるという形で事件の根っこを明らかにしていくという手法に驚かされた。ドキュメンタリーとしては当たり前かもしれないが、その根気や覚悟の著さという点に於いて。チャールトン・ヘストンを静かに追いつめながら、間違った神輿に乗せられたまま人生を終えていく老人の哀しさを浮き彫りにしたところなど圧巻だった→『二十日鼠と人間』(原題『Of Mice and Men』、原作:ジョン・スタインベック、監督:ゲイリー・シニーズ。モイラ・ハリス、ゲイリー・シニーズ、ジョン・マルコヴィッチ、マーク・ブーン・ジュニア、レイ・ウォルストン、ジョン・モートン、ノーブル・ウィリンガム、ケーシー・シマスコー、シェリリン・フェン、ジョン・テリー、リチャード・リール。1992、米MGM)。家内に見せようと思い観始めたものなので、自分は軽く流し観という感じだったが、それでも感想は昨年初めて観たときと同じ。話の組み立て方も個々の役者の演技上の工夫も、表面には見えてこないものすごいエネルギーを感じた→夜10時頃就寝。
2月22日(土) 朝9時起床、白湯、みかん、メイプルシロップ→チャーリー永谷さんに進呈する前に、ロンサム・ストリングス『ロンサム・ストリングスの映画音楽』およびロンサム・ストリングス&中村まり『Folklore Session』をひさしぶりに聴く→チャーリーさん宛の手紙書いてCD梱包→『半処女』(内川清一郎。南風洋子、左幸子、城実穂、南寿美子、相馬千恵子、やす、和田孝、酒場店主、片山明彦、江見禄哉、清水将夫、沼田曜一、安西郷子、石黒達也、靖子母、宣伝屋おじさん、坪内美子。1953、新東宝)。女学校の仲良し四人組が、それぞれ生活水準も保護者の職業も違うという点が意外に新鮮に感じられた。その中で優しさあり、厳しさあり、現実はそんなに巧くいかないだろうと思いつつも、最後にはこの映画の世界観に引き込まれ感動させられてしまった。エンコのやすやリリーと同業(病院で同室)の女の役者などが誰だかわからなかったのが心残り(名前のわからない役者もそれぞれいい味わい深い芝居をしていた)→焼豚、四種のダール、アールゴビ製作し、米飯やその他副菜類(クミン混ぜヨーグルトとか焼豚スライスとかF式らっきょう)も準備→風呂→晩はTVのニュースショーを見ながら。ビートたけしの老いっぷりがひどい。スタジオのアナウンサーやコメンテイターも相手しないほど。確かにあれでは下手に相手できない→『拝啓天皇陛下様』(原作:棟田博、監督:野村芳太郎。長門裕之、渥美清、桂小金治、加藤嘉、西村晃、北竹章浩、高橋とよ、若水ヤエ子、藤山寛美、浜口庫之助、左幸子、山下清、多々良純、葵京子、小田切みき、穂積隆信、玉川伊佐男、上田吉二郎、高千穂ひづる、中村メイコ、清川虹子。1963、松竹)。昭和天皇を一途に崇拝する男が主人公なので、そこからいろいろ考えさせられる映画ではあるが、私としては戦争の渦中にいる人間は意外に緊迫感がなかったりする(というのは、自分の生きている時代や世界を俯瞰するのはなかなか難しいので)、という発想を勇気を持って描いた作品なのではないかなと思った。それ故、戦争の過酷さをこれでもかと描いた映画とはまたひと味違った戦争に翻弄される人間の悲劇を強く感じさせてくれたのではないかと思う。なお本作では左幸子がとりわけ金、と思わせられる存在感を放っていた→『続 拝啓天皇陛下様』(原作:棟田博、監督:野村芳太郎。渥美清、藤山寛美、桑原富久、岩下志麻、南田洋子、小沢昭一、上田吉二郎、勝呂誉、浜村純、久我美子、田中邦衛、西村晃、宮城まり子、ミッキー安川、ロベルト・バルボン、佐田啓二、春川ますみ、加藤嘉、高橋とよ。1964、松竹)。感想は前作と同じ。前作よりもこの主題で描こうとしたことはより鮮やかになっていたように思うが、なぜ「続」として全作の焼き直しのような作品を撮ったのかが不思議(もちろん興行的な理由などもあるのだろうが)。全作とは異なり最後に救いを設けたのも大きな違いだろうか。前作でも本作でも渥美清が憧れの女性に袖にされるあるいは勘違いや早とちりの結果として振られる、という流れだが、これは時期的に(そして本作では山田洋次が脚色に参加しているし)『男はつらいよ』に色濃く影響していると思われる。また本作でも主演級の女優(久我美子と宮城マリ子)の印象が鮮やかだった→午前3時半就寝。
2月23日(日) 朝9時起床、白湯、マヌカハニー、みかん、メイプルシロップ→朝食後ブルーグラスのアルバムを二枚ほど聴いたところで眠くなり午睡→『かりら』校正。本文はそうでもないが、年表の事実確認・表記確認と表記統一に骨が折れた→風呂→午睡したのにビール中瓶×1と金宮酎ハイ×1および軽い晩ですぐ眠くなり、夜9時頃就寝。
2月24日(月) 前日夜11時起床→2月20日分までの日記をざっと校正してブログに投稿→『三遊亭圓朝口演より 真景累ヶ淵 豊志賀の死』(中村福助、中村勘太郎、中村勘三郎。2009年8月、歌舞伎座)の録画見ながら一杯。客が最初から最後まで笑い通しなのが不思議。そういう料理の仕方はしていないと思うのだが、冒頭で目にする豊志賀(福助)の病に侵された顔面がそんなに可笑しいのだろうか(その時点から何を見ても笑うような空気になっていた気がする)。むしろ哀れな様に(話を知らなくても)これから始まる悲惨な物語を想像する場面だと思うのだが→続いて『猿之助四十八撰の内 當世流小栗判官』(市川亀治郎、市川笑也。市川猿之助演出。2011年10月、新橋演舞場)。派手な芝居だった。TVの画面では一度で消化できず、再建必須→朝方就寝→昼過ぎ起床→『かりら』校正(目次ページのみ)。副産物で追加修正も発見→Love Handlesの次回ライブが決まり、新曲二曲もあるというので、とりあえずメモ用書き譜面の小節線引き→『家光と彦左と一心太助』(沢島忠。北龍二、中村錦之助、中村賀津雄、進藤英太郎、松浦築枝、風見章子、薄田研二、高松錦之助、長島隆一、木暮実千代、吉川博子、中村時之介、赤木春恵、杉狂児、北沢典子、田中春男、坂東簑助、星十郎、平幹二朗、尾上鯉之助、桜町弘子、山形勲、沢村宗之助。1961、東映)。歌舞伎の『江戸っ子繁昌記』を観たので、こちらも観たくなった。家(のせこいTV)で観る分には、やはりこちらのほうが格段に心動かされる。以前も思ったが、太助の男泣きで〆る兄弟愛の描き方はやはりよい→『ツィゴイネルワイゼン』(原作:内田百閒、監督:鈴木清順。藤田敏八、麿赤児、木村有希、玉寄長政、原田芳雄、山谷初男、樹木希林、大谷直子、大楠道代、真喜志きさ子、渡辺忠臣、間崇史、玉川伊佐男、相倉久人、米倉ゆき。1980、シネマ・プラセット/リトル・モア)。『家光と彦左と一心太助』からの連想で後年の中村賀津雄を見ようと思って選んだ次第だが、それは『陽炎座』だった(間違えた)。新発見はなかったが、ひさびさに清順世界を堪能→夜11時頃就寝。
2月25日(火) 朝10時起床、白湯、マヌカハニー、みかん、メイプルシロップ→Candi Staton『I'm Just a Prisoner』採譜。採譜自体は難しくなかったが、キーEbで三回し演ってからの無理やりな半音上げ転調とか、転調後の二回しめだけ最後の四小節が"E - A - A - B"ではなく"E - E - B - B"になる(その後のフェイドアウトはそこまでやらない)のに戸惑った→Jeff Beck Group『Tonight I'll Be Staying Here With You』も採譜。構成は思ったほど難しくなかったが(覚えるのは骨かな)、ドラムのフレーズの細かいところを掘っていくと際限のない感じだった。でもなんとか了→二曲ともMuseScoreで清書→あともう少しのところで草臥れたので風呂→『陽炎座』(原作:泉鏡花、監督:鈴木清順。松田優作、大楠道代、中村嘉葎雄、江角英、加賀まりこ、楠田枝里子、佐野浅夫、東恵美子、原田芳雄、玉川伊佐男、麿赤児、大友柳太朗、佐藤B作。1981、シネマ・プラセット/日本ヘラルド)。これは鈴木清順の最高傑作というか、日本映画の中でも相当上位に位置すべき作品ではないかと思う。40年前の作品、子供の頃にこんな映画が創られていて、ほんとうによかったと思う→夜0時過ぎ就寝。
2月26日(水) 朝9時半起床、白湯、マヌカハニー、みかん、メイプルシロップ→『かりら』校正二巡め→Jeff Beck Group『Tonight I'll Be Staying Here With You』のドラム譜精査の上修正。九割くらい出来たかな→午後新宿に出て、ノアのダンススタジオにてT後のサルサダンス教室受講。ほぼサルサダンスのレッスンは約一年サボっていたが、基本ステップを踏んでいるうちにいろいろ思い出し、ペアで踊る際のリードのコツも今までわからなかったところがすっと腑に落ちた(どうリードしたいかによって足を置く位置を自由にしてよい、など)。時間を作ってもらってよかった→レッスン後T後夫妻と四人でお茶を飲んだのち(我々はビール)、我々だけ新宿三丁目に向かい、伊勢丹で錦松梅買ってからまずはカントリー酒場の居留地を初訪問。マスターが一見人見知りで寡黙な感じだったが、それはそれで居心地よかった(チャーリー永谷さんのことやセカンドラインのことなど少し話す)。名物のメキシコ料理もうまかった(本日はビーフタコス、メキシコ風エビのカクテル、エンチラーダスをいただいた)→続いてセカンドラインに移動。トミーさんいらしてて、酔っ払って電車を乗り過ごす話でいきなり盛り上がる。その後M村さんもいらしてご挨拶。よい夜だった→平和に電車で帰宅→〆にカップヌードル啜って就寝。午前1時頃。
2月27日(木) 朝9時起床、白湯、マヌカハニー、みかん、メイプルシロップ→『かりら』校正、細かい部分の確認→Jeff Beck Group『Tonight I'll Be Staying Here With You』のドラムの基本パターンを実際(60)よりかなりゆっくり(40〜50)な速さで確認。なるほど、一小節ごとの終わりの「チドド」の三連を身体に入れて自然なノリを出すように演るのは難しい。時間かかりそうなので、毎日少しずつやらねば(この「チドド」が生み出す推進がこの曲の肝だと思われるので)→風呂→『おもてなし』(ジェイ・チャン。田中麗奈、ワン・ポーチエ、余貴美子、ヤン・チュエンヤオ、マイケル・タオ、田中孝史、濱口秀二、木村多江、藤井美菜、ヤン・リエ、ルー・シュエホン、青木崇高、酒井高陽、眞島秀和、香川京子。日台、松竹/ニチホランド)。昔からの絆が新しくて浅薄な野心に勝る、という点だけ抜き出せば古い価値観で創られた映画ようでもあるけれども、実際に観るとひとりひとりの心の機微をきめ細やかに描いた、しみじみ感動させられる映画だった。チャールズ役のヤン・リエがびっくりするくらい名優。田中麗奈ら若い役者の、その世代ならではのひりひりした感じも映画的によい塩梅と感じた→熊本のチャーリー永谷氏より、こちらからお送りしたお礼のCD等届いたとお電話いただく。もう電話はほとんど使わないが、こういう電話がかかってくるのはうれしい→『ゴダールの探偵』(原題『Détective』、監督:ジャン・リュック・ゴダール。ナタリー・バイ、オーレル・ドアザン、ジャン・ピエール・レオ、ローラン・テルズィエフ、クロード・ブラッスール、ジョニー・アリディ、アラン・キュニー、ステファン・フェラーラ。1985、仏AAA)。マフィアのボス(アラン・キュニー)の「世の中には二種類の人間がいるらしい/ものが清潔な奴/小便の前に手を洗う連中だ/ものを汚さないように/それにものの不潔な奴/手で触るので/手も汚れてしまう/それで あとで手を洗う」を確認するために観ただけだが、ひさびさにゴダール節とでも言えるような、どの場面もストライクから微妙にずれてて間が抜けてて可笑しいのに何故かカッコよい味わいを堪能→夜10時頃就寝。
2月28日(金) 朝9時起床、白湯、みかん、メイプルシロップ→『かりら』校正。勝野特集のみ→負け代画像編集作業→接骨院に行ったら急な往診が入ったとのことで、4時まで診られないと。仕方がないのでセブンイレブンに仏壇用の線香を買いに行ったら、コンビニには墓用のしかないということを知る(店にもよるのだろうが)。仕方がないのでそれ買って帰って仏壇にあげたが、やはり仏壇には似つかわしくないにおいだった→写経→ドラム練習。『Tonight I'll Be Staying Here With You』のドラムの基本パターンを繰り返し。54くらいなら続けられるようになってきた→接骨院。膝の周囲の裏表が硬いという指摘あり。まあわかってはいたが、ストレッチをサボっていた→風呂→『人斬り』(原作:司馬遼太郎、監督:五社英雄。勝新太郎、仲代達矢、辰巳柳太郎、賀原夏子、石原裕次郎、伊吹総太朗、倍賞美津子、新条多久美、仲谷昇、三島由紀夫、下元勉、宮本曠二郎、山内明、萩本欽一、坂上二郎、田中邦衛。1969、大映)。岡田以蔵のことが書かれた小説などを読んだ今では、勝新しか印象に残らなかった。石原裕次郎の坂本龍馬は、あれはないな。ほかのいいところは、それですべて帳消し→ひさびさの煮込みハンバーグ。うまかった→夜10時頃就寝。
2月29日(土) 深夜起床。『タモリ倶楽部』見てから句会に三句送り、朝6時就寝→と思ったがそのまま起きて朝食、映画、昼食→『IT/イット ”それ”が見えたら、終わり。』(原題『IT』、原作:スティーヴン・キング、監督:アンディ・ムスキエティ。ジェイデン・リーバハー、ジャクソン・ロバート・スコット、ピップ・ドワイヤー、ビル・スカルスガルド、チョーズン・ジェイコブス、スティーヴン・ウィリアムズ、ワイアット・オレフ、ジャック・ディラン・クレイザー、フィン・ウォルフハード、ニコラス・ハミルトン、ジェイク・シム、オーウェン・ティーグ、ローガン・トンプソン、ソフィア・リリス、ジェレミー・レイ・テイラー、ジェフリー・ポウンセット、モリー・アトキンソン、ジョー・ボスティック、メーガン・シャルパンティエ、ステファン・ボガルト。2017、米Warner Bros. Pictures)。思ったよりも爽やかな青春物語だった。現実の恐怖と超現実の恐怖はそれはそれとしてきちんと描かれていて、その上で子供たちの成長物語としても文句なく成り立っているのに感心した。後編が昨年日本でも公開されているようなので、TV放映が楽しみではある→選句→午睡→句会の結果連絡あり。私は「理に乏しこの国にも東風吹き過ぎる」に一票、「我が書庫は獺の祭の成れの果て」に二票。「蟄居の世春は窓からいつ見える」には票入らず。全体に俳句というよりは散文的と自分でも思う。が、自然にそうなるのだから無理に詩情を持ち込まなくてもいいのではとも考える。天に抜いた「屁理屈を言い合う母娘のひなあられ」は女将とちいちゃんの可愛らしいやり取りを想像していあら、O形の句でびっくり→晩の支度しながら『骨の袋・前編』(原題『Bag of Bones Part 1』、原作:スティーヴン・キング、監督:ミック・ギャリス。アナベス・ギッシュ、ピアース・ブロスナン、ジェイソン・プリーストレイ、ジョエル・フレックルトン、ケイトリン・カーマイケル、ピーター・マクネイル、ウィリアム・シャラート、デボラ・アレン、メリッサ・ジョージ、ジェファーソン・マッピン、デボラ・グローヴァー、アニカ・ノニ・ローズ、ジュリアン・リッチングス。2011、米A+E Networks)→晩の飲み食いしながら『骨の袋・後編』(原題『Bag of Bones Part 2』、原作:スティーヴン・キング、監督:ミック・ギャリス。ピアース・ブロスナン、デボラ・アレン、チャーリー・リンドレス、メリッサ・ジョージ、マット・フリュワー、ウィリアム・シャラート、デボラ・グローヴァー、アニカ・ノニ・ローズ、ケイトリン・カーマイケル、シエンナ・プレンダーガスト、レスリー・キャリソン、ジェイムス・スワンスバーグ、グレゴリー・ペニー、ジョエル・フレックルトン、デイヴィッド・シェフテル。2011、米A+E Networks)。あとでTVシリーズの前後編と知ったが、そう思わずに観たら冗長に思った。二時間くらいでうまくまとめたほうが、主人公と妻の関係、妻と別荘地の関係、別荘地に根付いた事件の影響が鮮やかにすっきりと伝わったんじゃないかな。少なくとも、前半で一度謎を残すほどの謎ではなかったと思った。マッティ役のメリッサ・ジョージの芝居がよくて、もっと重用されるかなと思ったがそうでもなかったのが残念(その意味ではセイラ役のアニカ・ノニ・ローズも同様)→風呂サボり、夜11時就寝。二月終了。

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